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色の世界へ-第二章-

今から30年近く前
新聞折込のカルチャースクールチラシに載っていた
色の付いた綺麗な小瓶が気になって
2回ほどの体験クラスに申し込んだ
それがオーラソーマとの初めての出会い
日本に上陸して間もない頃だった

その後たまにショップで見かけて
綺麗だなと思うことはあっても
コンサルテーションを受けることもなかった
何故かわからないが
それ以上近づいてはいけないような気がしていたのだ

時は流れ
ふたりの子供は育ち
病気の母が虹の橋を渡り
世の中の様々な災害や混乱を経験する中で
自分自身の体調や心の激しい変化を理解したくて
ボディワークや瞑想や神秘を学び続け
身体と心と魂の仕組みを少しずつ理解して
自分の内側の感覚はより繊細になっていった

因みにあの頃の私は
外出には濃紺やグレーの服ばかり着ていた
子供の学校に行く時用でもあったけど
なるべく無難で目立たないようにが選択肢だった
モノトーンの世界で息をひそめて生きていた

2015年
近づかないようにしていた筈なのに
ある時何かに背中をポンと押されるように
由比ヶ浜でのオーラソーマクラスに申し込んだ
後から知るのだが
そこは日本に初めてオーラソーマを紹介した
江谷信壽氏主宰の教室だった
ある記事によると江谷氏自身も
瞑想と人間の霊的成長を学ぶ中で
オーラソーマと出会ったそうだ

オーラは光、ソーマは身体
ヴィッキー・ウォールというイギリスの女性が
瞑想の中で「水を分けなさい」という言葉を聴き
創り始めた2色のバランスボトルが物語の始まりだった

そのうちにそのボトルが
選ぶ人の鏡となって人生の困難さから
歩むべき道を指し示してくれることがわかっていく

ヴィッキー女史は言った
「自分を思い出したい人は
ボトルに会いにいらっしゃい」

確かに学び始めた頃
自分が選ぶ色があからさまに
自分を映し出していることにとても驚き
強烈に引き込まれた

そして美しい色の世界は想像を超えて
深淵で広大でその名の通りカラフルだった
世の中にある色たちへのわくわくを取り戻し
多色使いの生地や小物が好きなことも思い出していった

明るいターコイズの麻の服を着て
初めて外を歩いた日のことを今も覚えている
始めは多分下を向いていた
なんだ、誰も見ていないじゃない…
気がつくと空を見上げて
服の中を風が通り抜けるのを感じていた
気持ちがよくて大好きな感覚だった

オーラソーマのクラスはいつも
ポマンダーでのオーラの保護
キャンドルの献灯
そして瞑想から始まる
日常のあれこれを傍に置き
何者でもない私との対話が始まる
オーラソーマは色を通して
私は誰かを思い出す旅なのだ

40年の月日が経ち
今は113本のイクイリブリアムボトルが並ぶ
それらはとてもカラフルで気持ちを高揚させるけれど
ボトルを選ぶ人は常に静けさの中にいて
自分と対話しているようにみえる

私は彼らのボトルへの眼差しと
静けさがとても好きだ

そして光と色の世界が大好きだ

先月初めてイギリスの
オーラソーマ本校を訪ねた
ヴィッキー女史がオーラソーマを育てた場所
そしてプロダクツをよりよいものにする為に
運営している広大な農場も巡った

オーラソーマと関わって9年
それは原点回帰の旅であった

色の世界の扉を開かせてくれて
困難さを変容させていくプロセスを
無理強いすることなく
ともに歩んでくれた

シンプルで純粋な好きという気持ちを
様々な事情のチリの中から
救い出した旅だった

いま私は神聖幾何学曼荼羅を
たくさんの色を使って描いている
色と関わる時間は動的瞑想とも言える
余計な思考が静まる特別な時間だ

色が好きだという想いは私の強みなのかもしれない
オーラソーマとの出会いの意味も考えてみる
私らしい色との関わり方をどう育てていくのか
私とオーラソーマの第二章が始まる
そんな風が吹いたような気がしている

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