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シュヴァルツヴァルト

 一昨日の土曜日に仲間とシュヴァルツヴァルトに行ってきた。フランスとの国境近くの"黒い森"である。トリベルク駅で電車を降りると機関車が出迎えてくれる。鳩時計の町だそうで、鳩時計の内部を見学した。私の聞き間違いでなければ(ドイツ語はまだ全然聞き取れない)歯車とおもりという古典的な装置だけで動いているそうだ。11時半になるとカッコウが姿を現し鳴きながらお辞儀を繰り返した。カッコウはすでに深く前にかがんだ状態からさらにお辞儀をするのでみんなおかしがっていた。

 滝を目指して山の中を歩いた。滝はきちんと整備され観光地になっているものである。前日にシュヴァルツヴァルトをググったときに林業が盛んとの記述を見たが、実際にハイキングの途中に切り倒され印をつけられた丸太やそれをトラックで運ぶおじさんを見かけた。滝は町よりも高いところにあって、木々の間から遠くに見えるたくさんの家の屋根は絵本のようで、まるで現実感がなかった。もし遠い国から縁あってひょっこりと日本に来た人が、瓦の屋根が並ぶのを見たら同じように思うのだろうか。

 町へ下りると自由時間になった。適当なレストランで昼食をとった。私はトマトとモッツァレラチーズのパスタを食べた。値段におびえないで肉を食べればよかったと注文後に少し後悔した。この1週間、友だちとのランチ以外では穀物と乳製品しかとっていなかったのである(食器を借りるめどが立ったのでこれは解決する見込みだ)。もちろんパスタはおいしかった。そのあとみやげ物屋でポストカードを買い、カフェで何やら名物らしいケーキを食べた。ほどなくして集合時刻になった。

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