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♮ ベクアステラ 「shooting star」公演

開催条件であった前週の有料ライブが完売したとのことで、無事開催。

会場はSPACE ODD。
桜が丘地区の再開発で線路際の道が通行止めになっており、地図を見ても現状が良く分からず、念の為並木橋から廻ったが、帰路確認したら工事中の街区に歩行者用通路が設えられていた。

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雨天と言う事もあってか、開場時間の少し前から屋内に待機列。
割かしスムーズに入場。
送り手も慣れているので、このあたりストレスを感じさせないのは良い。

10:50、定時に開演。
オーバーチュアの終わる頃合いで入ってきて、左から kanami、天乃さや、早瀬さくら、五十嵐マイの順で一旦並び、「四人組です」と言うのをシルエットで見せてから最初の曲のフォーメーションに組み替えて待つ形。

撮れるライブだと撮る行為に気が行ってしまい、なかなか全体を見られないのだけれど、撮影NGなので俯瞰して観ることが出来た。
こんな日も良い。

振りも歌詞も身体に染み込んで来たと見えて、客席を見渡して目配りをするゆとりが出て来た。
舞台の上でもメンバー同士うまく絡めている。
しかし曲の前の立ち位置で戸惑うところがあり、一寸硬い。 曲が始まれば笑顔なのであるが。
場数を踏んでこなれて来た部分と、妙に硬さが見られる部分と混在しており、不思議には思ったが、その謎はあとで解ける。

重大発表があるとの事で、序盤のMCでも緊張の面持ち。
これまでに開催した有料イベントは、全て目標動員を達成できているとの事。
それぞれのメンバーに前史があるとは言え、ショーケース的なイベントの開催が少ない中では良くやっていると思う。

その「重大発表」、追加メンバーの発表であった。
公式サイトで募集していたので、予期してはいたが、ここは驚いておくのが人情。

4人でのフォーメーションに慣れたところで5人でのレッスンが始まり、しかしお披露目ライブまでは4人のフォーメーションで務めなければならない。
そして「重大発表」の前にフォーメーションが変わることを覚られる訳には行かない。
そんなこともあっての「硬さ」だったようだ。

新メンバー、「紬麦みほ(つむぎ みほ)」と名前は発表されたが、インタビューは顔出し無しのもの。
(※その後、13:30に公式ツイッターで顔など諸々追加発表)
お披露目は11/15に渋谷O-CRESTにて。

客の反応で著しくデリカシーに欠けるものが有ったのは残念だった。
ウケ狙いで口走ったものと思われるが欠片も面白く無いし、心配し気を揉みながらも1年以上静かに待っている人々の心を踏みつけにする物であり、不愉快極まる。

閑話休題、新メンバーの人となりについて
「ベクアステラは4人とも「陰」なのだけれど、「陽」の子が入った」
に笑う。 明るく成長・進化して行きたいとのこと。

〆の挨拶は一人ずつ。
それぞれがそれぞれに、それぞれのやり方で言葉を紡げるようになってきた。

kanamiはその時の自分の気持ちを実況するような形。 時間の隙間を埋めるように丁寧に語る。
立て板に水なのであるが、言葉に「引っ掛かり」を付けるために、もう少し余白を持っても良いかもしれない。

天乃さやは或る程度練っておいた予定稿に、その時々の気持ちを織り込んで行くスタイル。
引いた視点だが気持ちは熱い。

早瀬さくらは予定稿を丸暗記しつつ、ところどころで蹴躓くところが微笑ましい。
不意に出る愛嬌の妙。 意図したものでは無いのも良い。
完璧は期した方が良いが、結果として完璧である必要はない。

五十嵐マイは訥々とではあるが、自分の言葉を探り探り話す。
数瞬開いた間で釣り込んでいくのであるが、あざとさが無いのは良い。
話は変わるが、アイドルとして客の前に立つと言う行為が新鮮なのだと思う。
生の反応が至近距離から分かりやすく返って来る事への手応えからか、客とのアイコンタクトが激しい。
今の気持ちを大切にして欲しい。

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天乃さや、見る度に良くなっている。
例えば、手を斜め上に振り上げる動作、スイングバイ航法の様に力学的エネルギーを上手く使っている。
手首が動く前に肘が、肘が動く前に肩が入る、これに指先で表情を付ける。
「止め」「撥ね」「払い」の「払い」、しなるように円を描く動きの美しさ。
既定の振り付けに創意工夫で彩を添えつつ、始点と終点は揃えて全体のバランスは崩さない。
今日も良いものを観た。

新メンバー加入までの1か月、5人でのレッスンを続けつつ4人での出演をこなす日々が続く。
アイドルとしての、グループとしての活動を始めて日の浅いメンバーには未知の領域、試練の日々だとは思うが、明るく頑張って欲しい。

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(2020.10.17 記)

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