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神咲詩織×福島裕二写真展

バスを乗り継いで渋谷へ。
12月で引退する神咲詩織の、キャリアの集大成としての写真展。
ギャラリールデコの5階と6階での開催。
神宮前のアトリエ y でも、スピンオフの写真展が開催中、そちらはまた日を改めて。

5階が受付になっており、先ずはこちらから。
B0まで伸ばしたものがズラリ。 屋外で撮った写真が多いこともあり、服を着た写真が中心。

大きく伸ばしてこそ生きてくる、風景の中の人物。
ビルの屋上で柵越しに立つ神咲詩織で画面の1/6くらい、残りは空。
曇天なのがまた良い。

メイクは濃い目だが、上手く塗っており、水滴をしっかり弾くところでそれと分かるくらい。
福島の撮り方も、例に依って暴き立てず隠し立てもせず。 素材を活かして。

夜景を借景に、手元の明かりで仄暗く撮ったり、必要なところで福島の手札を惜しげもなく切っている。
背景の点光源の円型ボケであったり、情景を活かす適切な機材の選択、良いものを識り、使いこなす技術が揃って撮れる種類の写真。

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6階へ移動。
こちらは屋内での、服を着ていない写真を中心に。
鼻から下、唇と唇に絡めた人差し指を撮った4枚など、かなり寄って撮ったものもあるが、前述の通り暴き立てず隠し立てせず。
生々しいが飽くまでも撮り撮られる関係からははみ出さない。
扇情的に振る舞う被写体に釣り込まれない(醒めている訳ではない)。
撮影者として透明な訳ではないが、嫌な形で浮き上がって来ないので、被写体と見ている私の邪魔にならない。

会期は長いので、スピンオフと合わせてもう一度見ておきたい。

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(2019.11.23 記)

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