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notall「NOT ALL」創刊!全国リリースツアー(渋谷MAG’s PARK)

CDを売らないことにしたnotall。 無料CDやミュージックカード付きお菓子に続き、ミュージックカード付き書籍を刊行。
先日の発表イベントで、中身に関しても期待できそうだったので、先行販売になるイベントに足を運んでみた。
(勿論、いち早く新曲を聴きたかったと言うのもある。)

会場は渋谷スクランブル交差点に面した MAGNET by SHIBUYA109(かつてのイチマルキューツー) の屋上。
スクランブル交差点を見下ろせる展望台スペースとは違い、安全面への配慮だとは思うがイベントスペースは柵の隙間が狭く、見下ろせる眺望は無い。

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前の枠で jURiERi のリリースイベントが行われており、notallの物販も行われていたが、書籍そのものの販売は告知時間丁度から。 このあたりのきっちり感は良い。

何時もの出囃子からライブがスタート。

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1.AM6:30
2.my baby,my lover
3.2度目のハツコイは存在した

三曲目に新曲を初披露。 新メンバーが入ってから初の新曲でもある。
使われている楽器はエレクトリック・ピアノとベース、ドラム。
ギターは2本、ジャズギターっぽい歪ませない音と、エレキギターっぽい少し歪ませた音。

音数が多く、疾走感のある技巧的な進行、複雑で変則的な譜割り、高いキー。
当世風の要素がもれなく入った楽曲。
好みとしてはもう少しベースを変態的に走らせ、唸らせて欲しいが、そこはバランスを取ったのだと思う。

歌詞が良い。 「八百屋の隣が魚屋で」「朝起きて夜寝た」的な箇条書きの作文めいたものではなく、きちんと詞になっている。
詩ほどの多義性は持たせず、或る程度聴くもの(歌うもの)の解釈に委ねる部分を持たせてある。
恋の始まりは晩春から初夏(牡牛座)、深まるのは晩夏から初秋(獅子座)。
体感する季節としては盛りであり、暦の上では切り替わる時期でもある。

恋愛小説も結末読めるし
私は何を思ったらいいの

と気怠げに歌う片瀬成美が、大サビで

見飽きたはずの
おうし座の星たちが輝けば
なんでなの? 涙が出そうだよ
君との夜空は夜空じゃない

と切々と歌い上げる。 落差の妙。
声は張っているのに繊細でもある、片瀬の歌も此処まで来た。

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歌い終えたところで、楽曲制作を担当した鈴木まなかを呼び込んで新曲にまつわるお話。

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全体ではないがイントロなどはプログレを意識したとのこと。 そこにアイドルを混ぜて「プログレアイドルポップ」。
プログレアイドルとしては XOXO-EXTREME がおり、STARMARIE も、そうとは名乗っていないものの多分にプログレ的ではある。 その辺りに比べると、鈴木まなかが言うようにアイドル成分が多く感じられ、 尺も3分30秒と短い。 「プログレアイドルポップ」とは言い得て妙。

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音井からの「何故牡牛座なのか」との問いには、


「新体制ということで(占星術における牡牛座の期間である)4月に共感して欲しいという思いが篭っている。」
「『2度目のハツコイ』と言うのも、notall新体制ということで二度目の初恋のような気持ちになって聴いて欲しい。」
「4月頃には「あ、俺二度目の初恋してるわ、notallに」と言うような気分で聴いてもらえるような歌詞にしている」
「新しいものは何でも新鮮に感じられるけれど、二度目で初恋のような気分になれるものこそ本物なんじゃないか。」


話が拡がる。

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4.水平線
5.白黒つけてよ恋の天下一舞踏会〜あーだこーだいわれてもそーだそーだというのがパンダ

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(略)天下一(略)の曲間の巻物コーナーは「発表」。
書籍リリースイベントのツアーファイナルとして4月29日に新体制初のワンマンライブ開催とのこと。
しかし、notallの「なんだかよくわからないが兎に角楽しい系楽曲」の凄まじさ。
何も考えなくても楽しめるのではなく、自然と何も考えなくなる。

そしてリリースイベントはまだまだ続く。
可処分所得の許す範囲で、もう何度か。

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(2020.02.09 記)

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