小滝橋の豚まんじゅうがコワい話
高速道路のサービスエリアで売っていた中華街の店の名を冠した肉まんが期待外れだったと嘆く友人。
そりゃまぁ出店料とかブランド料、廃棄率なんかを考えると原価にはそれほど割けないだろうし、クレームを恐れれば無難なものは出来上がるんだろうとは思うけれど、世の中から美味しい中華まんじゅうが消えた訳ではない。
とりあへずは、三河島の「肉まん研究所」をオススメしておいた。
場所は分かりにくいが安くてウマい。 そして面白い。
もう一軒、早稲田の早大通りに「喜包」と言うお勧めできる店があったのだけれど、こちらはコロナ禍で閉店。
どこかで仕切り直していないかなぁ・・・と何度か調べたけれど音沙汰無し。
ところが、昨日調べてみたら店にいた人が高田馬場に自分のお店を開いたらしいとの情報が。
Instagram のアカウントはあるのだけれど、あまり動かしておらず、いつが休みなのかもよく分からない。
場所だけでも確かめておこうと、ヒマに任せて都バス乗り継いで行ってみた。
小滝橋車庫前で降りて早稲田通りと小滝橋通りの間にある、諏訪神社の方に抜ける道沿いの坂の途中にそのお店「春ちゃん 手作り餃子」はあった。
どの駅からも遠いが都バスの車庫の至近で路線も本数も非常に多く、地味に便利。
通りより北側は古くからの住宅地だが、南側にはマンションも多く、すぐ裏は都営住宅なので、宅配需要は見込めそう。
長く続いて欲しい。
細長い店内は中央が通路で両脇に細長いテーブルが二脚づつ。
壁沿いに長椅子。 ここに横並びで座る形。 向かい合わせで座れる席は無い。
基本的にはひとりか二人で食べる店なのだろう。 長居して語らう店ではない。
前述の紹介記事を見ると、開店当初は設えも違ったようなので、試行錯誤してこうなったようだ。
注文と会計は専用のタブレットで行う。
店の規模の割にメニューが多いので、このやり方は分かりやすくて良い。
目当ての肉まん(の、ようなもの)は10種類くらい。
豚肉が具のものだけでも「漬け白菜と豚肉」「白菜と豚肉」「キャベツと豚肉」「セロリと豚肉」など。
悩むまでも無く、漬け白菜と豚肉、白菜と豚肉、セロリと豚肉を選択。
瓶ビールと、すぐ出て来そうな醤牛肉、気になった牛肉の和え物を注文。
タブレット端末での注文なので、店員とのやり取りも特になく、出来たものから運ばれてくる。
時折「チーン」と音がするのは、或る程度仕込んでおいたものを電子レンジで加温して供する、セルフセントラルキッチン方式みたいなやり方なのだろう。
美味しいのでぜんぜん構わない。
店内には中華ポップスが流れていて、店の奥から厨師の鼻歌も聞こえて来る。
まずやって来たのはビール、そして醤牛肉。
すね肉を醤油とスパイスで煮て煮凝らせたもの。
上にパクチーが散らしてある。
筋の部分のコリコリがウマい。
続いて漬け白菜と豚肉のまんじゅう。
これこれ、これが食べたかった。
白菜は加熱すると柔らかくなるが、漬け白菜は加熱してもシャキシャキしたまま。
その食感も面白いし、仄かに感じられる発酵臭も良いアクセント。 漬け白菜の酸味が豚肉の油とよく合う。
立てつづけに白菜と豚肉、セロリと豚肉のまんじゅう。
半分に割って、片方はそのまま、もう片方に黒酢をたらり。
喜包の頃から色々食べたが、他には無いと言う点も含め
・漬け白菜と豚肉
・セロリと豚肉
を私はお勧めする。
(勿論、何喰ってもウマい。)
牛肉の和え物は、醤牛肉と割って刻んだ胡瓜を自家製ラー油で和えたもの。
これはこれでウマいのだけれど、中身が被ってしまった。
色々食べたかったが、食べきれるものではなく、麺類と餃子、ご飯ものは後日。
漬け白菜と豚肉の餃子はウマくない訳が無く、ワンタンメンも気になる。
捲土重来を期して店を出た。
(2024.08.14 記)
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