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地獄バイトの経験

こんにちは、2ndPASSの秋野です。

「これは地獄だな」

そう言えるお仕事、ご経験ありますか?

僕はあります。カイジとかウシジマくんに出てきそうな系のバイト。

当時まだ10代だった僕としては、人生で初めて「やばい…これ○ぬかも…」

と本気で冷や汗をかく経験になります。

まだパーソナルトレーナーになる前の話です。(10年くらい前です)

面白半分で読んでください。

当時のぼくは、今すぐ始められるバイトを探していました。

厳密にいうと、すぐに働きたいというよりすぐにお金が欲しい、が本音です(笑)

すると、検索結果の一番上に「誰でも出来る軽作業!給与は即日入金!」という、まだ10代の僕からするとキラキラ光るフレーズが目に飛び込んできました。

今考えると怪しすぎますが…(笑)

まだ判断レベル1だった僕は即決応募。

履歴書不要、面接不要。応募した時点で、採用です。

ただ、契約書の記入だけは必要ですぐに事務所に来い、と連絡がきます。

チャリに乗って事務所へ向かいその指定された部屋の扉を開けると…

30代前半ぐらいの金髪の女性がひとりでパソコン作業をしていました。

今でも忘れられないのですが、その女性、煙草を3本同時に吸っていたんです。

聞くところによると、3本とも違う銘柄でブレンドしているみたい。

もう、その時点で超びびっていました。

だって見たことないもん。パツキン煙草3本女性。

初対面にも関わらず、はじめから「あきのちゃ~ん」と呼んでくるし(笑)

そんなこんなで契約も完了しちゃって、3日後から勤務開始と言われます。

まだこの時点まで仕事内容は知りません。とりあえず「軽作業」らしい…とだけ。

蓋を開けてみると、闇系とかではなく、現場工事のバイトでほっとしました。

最初に担当した現場は「山」です。

勤務前日のメールで、「朝6時、○○駅北口で、白のワゴン車、ナンバープレート……に乗ってください」と連絡がきます。

言われた通りに駅に行き、とりあえず指定の車に乗ります。

ブーンと車を走らせ、現場につくとそこで初めて仕事内容を伝えられます。

「今日は、この山に埋まっている配線を掘り起こす」

山の斜面に通信回線?が埋まっているらしく、その古いものを撤去する的な内容です。

作業メンバーの中で、新人は僕だけ。というか、自分以外は全員正社員。

その現場リーダー的が言います。「必ず命綱のチェックをしてから、斜面を降りるように」

結構デンジャラスな現場です….

するとリーダーが続けて言います。「あ、新人。お前の仕事は、命綱を木にくくりつけることだからな」「命綱なしで斜面をおりて、きっちり設置してこい」

怖い、怖すぎる指示….

正社員の皆さんが安全に作業をするためにぼくが全員分の命綱をつける、という仕事です。

その時、心の中で叫んでいました。「あのパツキン煙草3本女性、どこが軽作業やねん!」と。

山の下の方を見下ろしても、あまりの高さで見えません。

白い霧で、底がまったく見えないのです。

そして、正社員の方々はニヤニヤ言いました。「よう新人。もし落ちちゃったら、毎日上から弁当投げたる(笑)」

あ、ここにいる人は全員悪魔なんだね!そう確信しました。

現場に来てしまった以上、逃げられません。自分のミッションを遂行する覚悟をキメます。

山の急斜面に向かって、ピョンッ!とジャンプして太くて信頼できそうな木に着地します。

そして、その木にロープを括りつけてまた良い感じの木をめがけてジャンプして…

それを10時間くらい繰り返しました。

時給1000円に見合っていない気がしましたが、働いてお金をいただく苦労を学びました。

また違う現場では、丸1日、全身タトゥー男と2人きりで謎の巨大穴をシャベルで掘り続けたり…

また例のパツキンから新たな指示を受けると、真っ黒の炭を運びまくって、汚れすぎてカオナシみたいになる仕事もありました。

全部かなり変な仕事で、楽しいとかいう感情は1ミリたりとも持ったことはありません。

しかし、新しい現場に行くたびそこのベテランさんが話しかけてくれます。

「おいお前、なんでこんな仕事やってんねや?まだ若いのに、やりたいことないんか?」

これは他の現場でも聞かれました。

そして自分の返答としては、「あ、適当にバイト見つけて応募しただけです…。でも、パーソナルトレーナーになってみたいなって思っています」

と、返していました。

悪魔みたいな現場リーダーも、全身&顔面タトゥー謎男も、自分にかけてくれた言葉はとても似たようなものでした。

「ようわからん仕事やけど、やりたいことあるんはええがな」「後悔ないように頑張れよ」

予想とは違い、とても前向きな言葉。

そして、なぜかとても心に沁みました。

適当に調べて応募したバイトで、深く考えず、お金のために働いていました。

それ自体、別に悪いことだとは全く思いません。

しかし、「やりたいことがあるんだから頑張ろう!!」と、決意を新たにした瞬間でもありました。

この地獄バイトを経験したことで、山の斜面を飛び降りる覚悟ややりたいことに全力で向かう覚悟どちらもゲットでき、一生忘れられない記憶となります。

すべてを総合的に考えると、経験して良かったです(笑)(本当に今となっては、です(笑))

何事もとりあえず経験してみると新しい見え方、考え方に出会えます。

そして、約10年たった今でも連絡がきます。

パツキン煙草3本女性(通称、いすずさん)より、「明日、奈良の方の現場とか行けない?」いや100%無理だし、絶対行かない(笑)

10年行ってないのに、逆に行くと言うと思ったのか(笑)

丁重にお断りすると、毎回既読無視されます(笑)

ま、人生いろいろありますし、いろんな人間がいますよね!

貴重な経験と出会いが詰まった地獄バイトの経験談でした。

ではでは。

==追記==

昨日のニベアの話しとはテイストが180度違いますね(笑)

毎日の思いつきで書いているのでご容赦くださいませー!

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