実際の私たちは、私たちが考えているより、多面的で、複雑で、矛盾の多い存在だ。誰かがあなたを「間違って」評価しても驚いてはいけない。あなただって、自分を正しく評価できていないのだ。(Think clearly p.205) 逆に、自分がわかれば、なりたい自分になれるチャンスだ！

「未来の思い出」より、「いま現在の経験」を存分に楽しもう。夕日を写真に撮るより、夕日そのものを楽しんだほうがいい。(Think clearly p.197) 「記憶の価値」を過大評価し、「いまの経験の価値」を過小評価しがちだ。今この瞬間の経験を大事にしよう！

「短期間」に集中して得られる喜びを過大評価し、「長期」にわたって手に入る静かで平穏な喜びを過小評価しがち(Think clearly p.189) 人は、現在に目を向けるより、将来の思い出づくりを意識してがち。でも、これからは、思い出を増やすために「現在の幸せ」を犠牲にしない！

「自分は誰か」という問いに、きちんとした答えを出そうとあまり深刻に悩みすぎないほうがいい。そう簡単に答えの出る問題ではない。考えてみても時間の無駄なのだ。(Think clearly p.177) 個人的で意欲を持ってすべき目標の達成で幸せは決まる。これからの目標を立てよう！

「自分以外の人間の性格は変えられない」「誰かの性格を変えなければならないような状況を避ける」(Think clearly p.172-173) 八方美人になる必要はない。これで、誰かに失望させられることもなく虚しさも感じない。

「自分の内側にある自分自身の基準が大事か、それとも周りの人の基準が大事か」(Think clearly p.163) 「実は誰よりも頭がいいのに、人から誰よりも悪いと思われる」のと、「実は誰よりも頭が悪いのに、人から誰よりも頭がいいと思われる」、迷うことなく前者を実践できるか？

緩慢で、退屈そうに見えて、時間のかかるプロセスが、もっとも大きな成果を生み出すのである。(Think clearly p.149) 人生は、静かなほうが、生産性が高いのだ。何も焦る必要はない。50代は、せわしなく動き回るのを控え、何ごとにも落ち着いて、長期的に取り組むことだ！

ひとつでもすばらしい能力があれば、欠点がいくつあろうと帳消しになる。同じ一時間を費やすなら、「能力の輪」の外側よりも内側のことをしたほうが一〇〇〇倍も価値がある。(Think clearly 143） 能力の輪を「超えたい」、「広げたい」誘惑に惑わされずに50代を生きたい！

基本的な需要が満たされていれば、生活がより豊かになっても幸福度は変わらないのである。それなのに、なぜ私たちはいつも少しでも収入を増やそうと躍起になるのだろうか？ 良い人生を手に入れられるかどうかは「お金以外の要素」で決まる。過去の自分、裕福な人と比較しないことだ！

「モノ」の喜びは消えるが、「経験」の喜びは残る。「仕事も経験のひとつ」すばらしい経験を重ねることが、幸せな人生につながる。(Think clearly p.124) これからは、「モノ」よりも、「お金」よりも、「楽しい・素晴らしい経験」、が大事。優先順位を間違ってはいけない。

「フォーカシング・イリュージョン」人生における「特定の要素」だけに意識を集中させると、その要素が人生に与える影響を大きく見積もりすぎてしまう。(Think clearly p.114) つまらないことに意識を集中し、人生を浪費するのはやめよう。広角レンズで自分の人生を見よう！

本音をさらけ出さない方がいい。自分のことを本当はわかっているとはいえない。自分をこっけいにみせるだけ。外側との境のない生物は長く生きられない(Think clearly p.108) 50代以降だから、意識的に外の世界に向けた人格をつくり、求められても本音をさらけ出さないこと。