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ヨーロッパの素朴で豊かな遊び方

ヨーロッパに滞在したり、ここソウルでヨーロッパ出身の子と仲良くしたりするなかで、日本とヨーロッパの「遊び方の違い」に気がついた。

私は、日本で友達と遊ぶとなると、おしゃれなカフェやレストランをインスタで事前にチェックしておいて、そこで集い話すというのが定番だった。

ところが、ヨーロッパ文化圏ではもっと「素朴な遊び」のかたちもあることが分かった。たとえば、それぞれがスナックを持ち寄りピクニックして、話し飽きたらバドミントンをする。バーでビールを飲みながらトランプで遊ぶ。

3年経った今でも、鮮明に覚えているのがオーストリアでのホームステイ先の娘さん(当時23歳くらい)が、友達と家でギターを弾いて遊んでいたこと。そのホームステイ先は、ウィーンから離れた片田舎で、長距離の移動に疲れた私は、昼寝をしていた。眠りから覚めかけるときに聴こえたのが、そのギターの音と談笑する声だった。
私は、人生のなかで忘れられない夢のように素晴らしい目覚めの瞬間が3つほどあるのだが、間違いなく、この時はその一つだ。平和でとても美しかった。

ホームステイ先のごちそう

そして、現在私が住んでいるシェアハウスメイトのベラ(オランダ出身、今は帰国の道中)は、絵を描くのが趣味で、彼女を筆頭にして、みんなでルーフトップカフェに行き、絵を描いて過ごしたこともある。ほかにも彼女は、たまに友達を私たちの家に招いて料理して、ゆっくりした夜を彼らと過ごしていた。

そんな彼女は、先日こんなことを言った。「なんでみんな会うとなると、カフェとかレストランで食事するしかないのか。私は、ただ散歩したり家で話したりで十分なのに」とやや怒っていた。(そういえば、ベラはよく私を散歩に誘い、ときにはコーヒーやバブルティー片手に公園まで歩いた。)

カフェでの絵描き大会

私はどちらかと言うと、「素朴な遊び方」のほうが好きだ。お店で友達と会うと、(そろそろ出たほうがいいかな、この後カフェ行くかな、でももうお腹いっぱいだしな…)と気がそぞろになってしまうし、なんとなく表面的な会話で終わってしまう気がする。やっぱり私は、自然の中や家でまったりした時間を過ごすほうが性に合う。草の上に寝そべってみたり、窓から外を眺めてみたり、必ずしも会話はなくてもいい。ともに時間を共有している感覚が心地良い。

どうだろう、日本に帰って「今日夕方に室見川でピクニックしない?自分が好きなお菓子と飲み物、持ち寄って…トランプとスケッチブックも持ってくるね…」とか提案してみようかな。

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