タダシイニホンゴ。

様々な年代の人が、様々な媒体で発言するようになった。
それはとても良い事だと思うし、これからも続いてほしいと思う。
と同時に、その言葉遣いも気になってくる。
こんな風に言ってしまうと、どれだけお偉いさんなのかと思われるだろうが、何て事はない。
ただの昔、ほんの少し図書館通いをして本の虫だった時期があるだけの、そこら辺にいるおばさんの戯れ言と思ってほしいだけだ。

◆ 『ずつ』と『づつ』

意味としては、
1 ある数量を等分に割り当てる意を表す。
2 一定量に限って繰り返す意を表す。
となっている。
SNSやチャットアプリなど、様々なシーンでこの単語は使われると思うのだけれど、どちらを使うのが正しいのか。
気になって調べてみた結果、実はどちらも正しいとあった。
簡単に言うと、『ずつ』は現代仮名遣いで『づつ』は歴史的仮名遣いなのである。
ビジネスシーンなどでは『ずつ』を用いるのが基本であるが、私的な文書や手紙では『づつ』を使ってもなんら問題はないとの事。
調べてみるまで『づつ』が歴史的仮名遣いだとは知らなかったので、知力が少しだけ上がった気分だ。

◆ 『1歩1歩』?、『日本1』?

様々なシーンで数を表す単語を出す際、算用数字を使うべきなのか漢数字を用いるべきなのか、迷った事は無いだろうか。
私が国語の授業で習った時には、『縦書きの時は漢数字、横書きの時は算用数字』と言われたような記憶がある。
勿論、この使い分けにもきちんとした基準があるのだ。

算用数字:ほかの数に置き換えられる数字(数えられる数字)、数量、順序
例)1学期、2階建、3日 など

漢数字:語句を構成する要素である数字、慣用句、ことわざ、熟語
例)春一番、二日酔い、三日坊主 など

つまり、他の数字に置き換えても語句として成り立つ時は算用数字、他の数字に置き換えられない場合は漢数字を使うのだそう。

その他に、
【算用数字を用いる】
・数量を表す時 (例)塩5グラム、本2冊 など
・順序を表す時 (例)1つ先の信号、3人目の受賞 など

【漢数字を用いる】
・慣用句、ことわざ、熟語
(例)四の五の言う、石の上にも三年、二人三脚 など

こうした使い分けのルールが存在するようだ。

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言葉というものは時代とともに変化していく。
「最近の若者は言葉を略したがる」なんて嘆きは、実は平安時代にはすでにあったと言われている。
古き良き言葉を大切にして、時代に合わせた言い回しをしていきたいものだ。

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