見出し画像

新築マンション購入時のエアコン選び

新築マンション向けの最適なエアコンスペックとは

私は直近まで分譲タワマンに暮らしていました。築10年程度の分譲タワマンだったのですが、リビングには床暖房があり、エアコンは天カセがついていました。
妻と二人で暮らしていましたが、エアコンの利用は以下の通りでした。

夏:エアコンを除湿でひと夏中つけっぱなし
冬:床暖房をひと冬中つけっぱなし、エアコン利用なし

そんな生活を2年続けていましたので、エアコンの冷房・暖房機能を使うことはなく、「エアコンって過剰スペックになっているのでは?」と感じるようになりました。

検討を行うにあたって、まずは家電量販店に情報収集に向かいました。
LDKが14畳であることのみを伝えると、12~14畳用のエアコンを勧められました。
戸建てかマンションかでも必要な畳数は違うと思います。上下左右が部屋に挟まれているマンションは外気と接する面が戸建てと比べて少ないため、冷暖房効率が異なるはずです。
またマンションであっても築古のアパートか新築マンションかでも構造に大きな違いがあるはずです。
極端な例として築50年の木造戸建てと新築タワマンのLDKで同じスペックのエアコンが必要となるわけがないです。
にも拘わらず、脊髄反射的に畳数〜+アルファのスペックをお勧めする販売員の方のトークを聞いて、情報弱者が搾取されるパターンなのでは?と感じました。

そんな家電量販店での情報収集を経て、ネットでいろいろと調べてみました。驚きなのが、エアコンの畳数設定の基準は1964年の基準がまだ使われているようです。
つまり14畳用のエアコンというのは、「1964年に建てられていた家の14畳にぴったりのスペック」ということになります。私がぼんやりといだいていたエアコン過剰スペック説というのはあながち間違いではなかったようです。

では、何畳用が最適なのか?こちらの方が細かくまとめられており、私が感じていたイメージと一致したので、まとめさせていただきます。

・家の断熱性能を示す数値として「Q値」というものが存在する(Ua値というものも存在するようでそちらを使用するケースもあるようですので、気になる方は調べてみてください)
・Q値が小さいほど断熱性能が高い
・2020年にはQ値が2.7を超える住宅はほぼ建てられなくなるため、Q値2.7基準でエアコンを選べば問題なさそう
・Q値に床面積と温度差をかけると熱量が算出できる

ということで一例として12畳のLDKで何畳のエアコンが最適か、Q値を元に計算することにしました。

計算の条件
Q値:2.7(我が家のQ値がわからなかったので、一般的なQ値を採用)
床面積:21.8㎡=12畳(我が家の小さなLDK)
温度差:15(外気40度→室内25度設定を仮定、[40-25])
計算結果
2.7×21.8×15=882.9[熱量=W=0.9KW]

計算の結果、0.9KWの出力のエアコンが必要と分かりました。
では0.9KWエアコンは何畳用かと言うと…
三菱霧ヶ峰のSシリーズで確認してみました。

6畳 :2.8KW 57,800円
8畳 :3.2KW 73,717円
10畳:3.5KW 77,800円
12畳:3.7KW 95,000円
14畳:5.3KW 100,786円
18畳:6.8KW 109,800円
KWは三菱HPより、価格は記事執筆日(2020/8/27)の価格.com最安値より

0.9KWで十分なのに6畳用ですら2.8KWもある事実に驚愕しました。
さすがに0.9KWは机上の空論でよくできすぎた数値なのかもしれませんが、それにしても我が家のLDKのエアコンは6畳用で十分そうです。
(余談ですが、価格あたりのKWを考慮すると、上のケースだと12 畳用を買うくらいなら14畳を買うのがコスパが良さそうです)

エアコンに清掃機能は必要か

大きさは整理できましたが、どのメーカーもシンプルで機能の少ないエントリーモデルと自動清掃等の付加価値のついて最上位モデルがあります。
最上モデルはかなり値が張ります。
最上位モデルにはもちろんいろんな機能がついていて便利なのですが、「エアコンの清掃機能の必要性」について検討しました。

販売員の方の説明やネットを見ていると、清掃機能があっても完全にエアコンが全自動で清掃を完全に行うことはできず、結局別途清掃が必要。という説明が多く見受けられました。
一方で清掃機能にかかる費用はというと、こちらも三菱の最上位モデルの価格を見てみると、約2倍、金額にして10万円の差がありました。
結局倍のコストを払って自分で清掃が必要なのであれば、エントリーモデルを購入し、年1回清掃を外部に任せるというのが最も合理的なのではと判断しました。

最上位モデル:197,975円 ⇔ エントリーモデル:100,786円
三菱MSZ-FZ4020SとMSZ-S4020Sの14畳用で比較、価格は8/27時点の価格.com最安値

ちなみに暮らしのマーケットで調べると10,000円くらいでエアコンクリーニング業者を見つけることができそうなので、10万円あれば10年間はプロに毎年エアコンクリーニングをお願いできそうです。

メーカーはどうする

業務用と家庭用で国内のシェアは異なりますが、業務用だとダイキンがNO1、家庭用だとパナソニックがNO1、業務用、家庭用のバランスでは三菱電機といった印象でした。
ということで6畳用エントリーモデルで上記3社の内、最も価格の安いメーカーにすることにしました。

私はこれを選びました

私は三菱の6畳用のエントリーモデルであるこちらをLDK用に購入しました。
6畳の寝室にもエアコンが必要だった為、同じものを2台購入しました。
機能はシンプルですが、今のところ不満はありません。

購入のタイミング

エアコンは上位モデルを9〜10月に、エントリーモデルを1~2月に販売する傾向があるようです。そして1~2月に発売されたエントリーモデルに在庫処分の為、値引きが入るタイミングが8月以降とのことです。
よって、購入タイミングをコントロールできる場合は、8月以降の購入がおすすめかと思います。

実際に使ってみた

LDKで6畳用のエアコンを使っていますが、全く問題なく冷えています。この夏は特に暑さの厳しい夏でしたが、それでも冷えなくて困ることはありません。
この辺りは私の主観的な感想なので、実際に体感できる環境があればご自身でお試しいただくのが一番だと思います。
冬は床暖房を使う予定なので、暖房を使うことはあまり無さそうですが、冬はまた事情が変わるかもしれません。

ちなみにより小さな寝室は除湿ですら冷えすぎるほど冷えています。少なくとも我が家の寝室に6畳のエアコンはオーバースペックだったようです。

さいごに

エアコンのスペックを抑えることで浮いたお金を家具代に当てることができました。
今のところ自身ではこの選択が最良であったと思っていますが、一サラリーマンの一見解なので、あまり信じすぎることなくご自身でもお調べいただいた上でご判断いただくのが賢明です。

この記事があなたの人生の少しでもプラスになったら嬉しいです!サポートいただけると今後の記事の更新頻度UPに繋がります!