「受験英語は役に立たない」は本当か【Zakieigo⑤】
今回も英語学習2.0の内容をサマリーしていきます。
英語学習において、「日本の受験英語は役に立たない」と言われることが多いですが、著者はこれに対し異を唱えています。著者の経験から、受験英語は非常に有効であると述べています。受験英語は主に単語、文法、リーディング、リスニングが中心であり、これらは英会話にも大いに役立つスキルです。
しかし、著者は日本の英語教育全体を肯定しているわけではありません。特に子どもの英語教育に関しては、受験英語が非常に非効率であると指摘しています。子どもにとっては、文法の学習よりも英語を楽しいと感じることが重要であり、そのためには自然な環境で長期間かけて英語に触れることが必要だとしています。
一方、大人にとっては、時間に制約があるため、短期間で効果的に英語を習得する必要があります。長期留学ができる環境にない多くのビジネスパーソンにとって、受験英語の学習が大きな武器となるのです。特に単語力と文法力は、リスニングやスピーキングを含めた英語力全体を伸ばすために不可欠な基礎スキルです。
ネイティブスピーカーが文法を意識しないと言われることがありますが、それは彼らが無意識のうちに正しい文法を使いこなしているからであり、日本人が同じレベルに到達するには、まず文法と単語をしっかりと習得する必要があります。英語は単語を特定のルールに従って並べたものであり、文法を知らなければ正しいスピーキングやリスニングは難しいのです。
受験英語の知識を活用して、リスニングやスピーキングのトレーニングを行うことで、英語力は飛躍的に向上します。逆に、単語力や文法力が不足した状態でリスニングやスピーキングの練習をしても、効果は限定的です。実践だけが重要という短絡的な考えではなく、受験英語をしっかりと学習することが、その後の英語力向上において大きな意味を持つことを理解することが大切です。
英語学習においては、少し遠回りに見えるかもしれませんが、受験英語を基礎として習得することが、最終的に実践的な英語力を伸ばすための近道であると著者は強調しています。
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