30歳のオジサン、クレープ屋さんへ行く(2024/08/15)

好きな声優さんの配信を見ていたら、どうやら、その声優さんはクレープにハマっているようでした。

クレープ…もうしばらく食べていないなぁ…そんなことを思っていたら、ふと私もクレープを食べたくなり、そうだ。私も食べよう。という考えに至りました。

しかし、私は現在。すくすくと太っているので、ついこの前にダイエットを心に誓ったばかり。

それってクレープ絶対食べないよって宣誓をしたと言っても過言ではないわけで、やっぱり食べるのを辞めようか?などと悩み悩んだ末に、

近場ではなく遠い場所にあるクレープ屋さんまで歩いていけば、徒歩の消費カロリーとクレープの摂取カロリーでトントンになるはずだと自らに言い訳をし、クレープ屋さんに行くことを決心。

最低限の荷物を持ち、スマートフォンの地図アプリを起動させながらトコトコと歩みを進めた。

移動中、回想する。

私はクレープを最後に食べたのは10歳になるかならないかくらいの頃だったなと。

もはや味は覚えてはいない。無意識の内に長きに渡って私はクレープと疎遠になっていたことを改めて思い知らされる。

待っててね。クレープ。今、会いに行きます。

そんなカス思考に頭のキャパをジャックされながら、気が付くと4キロを歩き終えて目的地に到着。

お店に入ると店員さんが席に案内をしてくれて、オーダーに戸惑いながらも何とか注文に成功。

席に座ってクレープを待つ間、店内を見渡すと、

期間限定のドリンクを「選べないなぁ〜」と言いながら複数オーダーして「もぉ〜、お腹タプタプになっちゃうわ〜」という常連さんっぽいオバちゃんとか、

お持ち帰りをオーダーしたあとの待ち時間にビックリするくらいイチャイチャしだすカップルなどがいました。

クレープっていうのは幸せを呼ぶのかも知れない。

そんなことを思っていたら、私の注文が目の前に。

私が頂くのはバナナとカスタードのクレープにキャラメルソースをトッピングしたやつ。

バナナとカスタードのクレープだけではなく、キャラメルソースをトッピングするという、お前は本当に痩せる気があんのか?とツッコミたくなるようなオーダーは、

ビリー隊長が知ったら、あの足に挟んでビヨーンってエクササイズするゴムみたいなやつで首を絞められてしまうかも知れません。

なにそれ怖い。ビリーズブートキャンプにキャンプインする前で良かったと思う。

そんなカス思考を振り払い、いざ実食っ!!!…と意気込んだは良いですが、すぐには食べることができない。

なぜなら私はクレープの食べ方が分からない。マジで20年ぶりくらいのクレープは流石に緊張する。

クレープは何か紙に包まれて出てきたので、それをグワッと手で掴んで、

恐る恐る口に運んでみると、モチっとしていて、それでいて薄い生地に包まれたバナナとキャラメル。そしてカスタードの旨味が口の中にジワーっと広がる。

バナナとキャラメルとカスタードが入っているのに、優しい食感の生地に包まれているからなのか重たい印象を持たない。むしろ少しアッサリしていると錯覚する。

これは、おかわりがしたくなる味だなと思った。

そして、三十路がおかわりをしてしまうと明日以降に響く味だなとも思った。

完食して、しばしの間、4キロ移動の疲れを癒やしながら、この文章を書いています。

もうそろそろ帰らないといけない。

また4キロ歩くのかと思うと何だか気持ちが萎えてしまう。

クレープ屋さんにいて、気持ちが下向きな人って私以外、多分存在しない。

これはクレープ屋さんに失礼なのでは?客側も浮ついたテンションでクレープを食べるべきなのでは?

どうしようかな…これはテンションを上げるために、今一度クレープをおかわりしたりしようかな。

そう思った瞬間、一瞬だけ大鎌持ったオジサンが脳裏に過ぎりました。多分アイツここいらを担当している死に神っぽいです。

辞めよう。邪念を捨てて、お家に帰ろう。大人しく4キロ歩いて。

物凄く久しぶりに食べたクレープは美味しくて、食べていて活力がグングンとアップする味でした。

明日も頑張ってバイトするぞっ!!!…そう思っていたのですが、その活力は家に帰るまでの4キロ移動で使い果たしてしまいました…今の私には再び活力のチャージが必要なので、またクレープ屋さんへ行きたいと思います。

スイーツ、最高ですね。主治医のストップがかかるまでは堪能して行きたい。


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