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【note138枚目】 ソロコンサートで身の危険を感じた話

 イェソンお兄さんのソロコンサート、大阪公演に行ってきました。ネタバレと称するにはあまりにお粗末なものですが、一応注意書きしておきます。

 SUPER JUNIORにハマり始めてそんな時間経ってないし、これからアホほど来日するだろうから、ソロだのユニットだのでいちいち行ってたらキリ無くない?
…って思ってたのはスパショ9が終わるまででした。
 グループでのライブがあまりに楽しくて、そうか、ここは「いつ来られるか」よりももっと切実に「次があるのか」がこんなに不安定な界隈なんだなと感じてしまったら、行ける時に出来るだけ足を運んで五感に刻み込む必要がある。そう感じたわけです。一応彼らは外タレなので。
 大阪公演は2日間の日程のはずが、台風の影響で諸々乱れが生じて初日は延期となっていました。自然相手では仕方ない。

 今回は、先日発売された最新ミニアルバムを引っ提げてのツアーということで、普段はオリジナルでも日本語曲がちょっと苦手であんまり聴かないけど、しっかりと聴いて準備してきたつもり。ショートムービー風のタイトル曲MVは「いや出会いから何から女怖すぎん…?何この2人の空気感こわ」で感想が止まってしまって、曲の世界観と混ぜて感じることが出来なかった…感受性死んどんか。イェソンお兄さんの感性には触れる事すら出来ない、芸術系の通信簿はいつも2だった哀しいオタク。
 VCR(幕間映像?)のストーリーを軸に、楽曲を絡めて作り上げられるステージは、1本の映画を観ているような感覚。没入感がすごい。フィルムの中の彼、彼女の様子に一喜一憂しながら、それを彩る素敵な楽曲、イェソンお兄さんの歌声にうっとり。ボーカルラインでは低音域の声質なんだけど、だからこそ高音が甘く響くの本当にずるい。すごい。好き。VCRでは学生時代〜と時の経過があるんだけど、それはステージでの衣装替えにも表れてる気がして、「あの頃のカンフン(本名)くんが目の前でもどんどん大人になっていく…」みたいな錯覚が……ところでお兄さん今年で39歳のはずなのにどうしてそんな学生服が似合うんですか。
あと、照明演出がとても良かった。特に『Lost heart』スト客始めてからどうも照明演出が気になり始めたんだよなぁ。

 SUPER JUNIORというグループは、驚くことに韓国語ゴリ押しで何を言ってるのかイマイチ理解出来なくてもなぜかMCがとてもおもしろい、そして長いという不思議なグループ(個人の感想) ソロの今回は、トークで急発進するメンバー、端でそれを眺めるメンバー、横入り大イジりをするメンバーのどれもいない。1人で話すのは苦手だと仰っていたけど、充分にゆっくり丁寧にお話されていて、尺もそれなりに長かったように感じました(笑)初めてお客さんの前で披露する曲ばかりであんまり馴染んでないこと、緊張してること、通訳さんを介してのお客さんイジりも見事でした。 
 また、グループから離れてこうして1人でステージに立ってもしっかりと自分のカラーを出せる、世界観を作り上げられる、そしてきちんと商業として成立させられる。(大阪公演は完売札止) 日本よりも入れ替わりや生存競争が激しい韓国芸能界(特にアイドルは)で長年活動を続けられている事は伊達じゃないなぁと。よく口にされてると思うけど、必要とされなくなる事にいっそうの危機感を常に持ってるし、ファンにも「必要としている事」をもっと伝えてほしいって。今回のコンサートも彼自身が盛り上がって欲しいところで思ったようにレスポンスが返ってこなかったみたいで「こんなはずじゃ……」とか「次の幕張が埋まらなかったら……」など溢す瞬間があったから、そんな言うんじゃないよ……と思ったけど、それだけ1回1回が切実なんだろうな。
 そんな切実さに添うことは今のところ出来そうにないけど、それに準ずるような行動が彼らの活動における安定の一助になるなら、やれる範囲で続けていけたらいいなと思った。でも合唱してほしいとこはガイド出したほうが成功率上がると思うな!オタクのこと信用しすぎや。

 で、タイトルにした身の危険について。触れるの遅くねえか。
 ところどころで
・彼がファンに対して持っていた「信用」が狙い通りに返って来なかったこと
・長くコンサート出来なかった間に他のアイドルの事を好きになったりしたんでしょ?と「浮気」の確認をしてくる
・界隈では少しザワついていた「タトゥー」のこと(それ以上入れたらもう推さない、オンマが悲しむぞなど散々な言われようだったみたい)(後者についてはどこからの何目線やねん)
それぞれに対して、1度しょんぼりした様子を見せるんですよね。その後に、
・ここでこんな反応だったらもう幕張では変える、やんない(ニュアンス) だからもっとやって、頑張って
・浮気して戻って来なかった人は、僕とはそういう運命じゃなかった。でも、こうしてまた出逢った。これはもう運命。
・「20年悩んだんだから」と他ならぬオンマが背中を押してくれた、心無いコメントにはしょんぼりしたけどまだ増やすつもりなど、弱さとその後に見せるちょっと暴力的にすら感じる強気の言葉。そして、

【どんな僕でも「僕」だから好きになったんでしょ?】(意訳)

の〆。
 これは…これはあまりにも女がダメになるコンボですよおおおと身の危険を感じたわけです。MCでこのくだりを聴いたとき「ヤバ……」て口から出てた。

 今回のビジュアルデザインが高解像度かつ再現性の高いのヒモだとか、これが子供部屋おじさんかぁ(レゴの山のそばにいる犬がちょっと迷惑そうなのが芸術点高い)とか、サブカルクソ女をワンパンで沈める顔してるとか言っててほんまごめん……。
 歌の実力、世界観の構築力だけじゃ無くて、アイドルとして見せる「ペルソナ」の沼らせ力(ぢから)があまりにも強すぎる。怖い…!!!にわかオタクだからまだこの辺のことよく理解出来てなかった。怖い。

 以上、死んだ感受性のオタクがお送りしました、『君という桜の花びらが僕の心に舞い降りた』大阪公演の感想でした。幕張も無事に成功しますように。