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【note98枚目】東洋ショー劇場へ行ってきた10・11

いいお天気!

 本日午後休。本当は明日取るつもりしてたけどやむを得ず…明日は仕事帰りに入れる時間で入るつもり。川上奈々美さんの引退前ストリップツアーという事もあってか、月曜の昼間にも関わらず場内は大賑わい。ほぼ満席に近い状態で驚きでした。何度来てもこの、静かな熱気と圧にはなかなか慣れられないな。

1番目 椿りんねさん

 今週はこの人に会いに行ったと言える。初めてストリップを見た7頭に乗られていた中でも、印象に強く残っていた踊り子さん。またこんなすぐに東洋で見られて嬉しい。東洋に来るまでにちょっとしたトラブルがあった事など感じさせないステージ。ベースになった作品を見たことがないので背景がわからないのだけど、前に見た『銀河鉄道の夜』とは印象がガラリガラリと違うコミカルでハッピーな演目が1回目。2回目は新作だったのだけれど、これがすごかった。1曲目と2曲目繋ぎや暗転が雑に感じたのは、「誰かの頭に浮かぶ彼女」から「現実の彼女」への切り替わりだったのか、どうなのか。これは私が感じたことなのだけど、あの演目に生きる「彼女」はどれも本当の姿なんだと思う。「誰かの『好き』を演じる時」「自分の『好き』を楽しむ時」そして虚無感に襲われるその時も。ふわりふわりと真っ白で微笑んでいたその時も。初めの振付と最後の振付が同じだった(ように思った)のが、これまでの彼女の生きる姿を見た後だとなんとも胸が締め付けられた。すごいなぁ…。心ばかりのプレゼントとお手紙を渡せたのでミッションコンプリートです。(10.5追記)暗転と絞られる照明の使われ方と、その時に見せるりんねさんの表情に胸を少しずつ締められて、ベットでの表現で切なさにトドメを刺された。やはりこの演目、かなり好き。何やってるんだろ…って我に返って辛くなる瞬間は誰にでもあるけど、あの場面で涙の表現は抉られる。

2番目 前田ののさん

 前が8結だったと思うからこちらもお早い再来館で嬉しい!前は行ったタイミング的にメドレーの楽しい演目しか見られなかったので、今回は度肝を抜かれてしまった。赤いファンベールと着込まれた和装にゴツいマスク。ベースになった作品を知っているからこそ取って食われるんじゃないかと思う威圧感と、執着にも似たねっとりとした雰囲気。赤いファンベールは飛び散る血液にも見えるのになんとも美しくて、和装の下にテッカテカの黒いブーツがアンバランスでとても妖しい。そして遊女な演目。本舞台が3分の1くらいしか開かなくて何事?と思っていたら丸い障子窓に浮かぶシルエット。ゾク!とした。客をもてなす煌びやかな遊女、ベットと花道を行き来するだけでもとてつもない優雅さ。何より凄かったのは、障子窓の向こうでシルエットだけで見せる閨の様子。何も見えないのに何より艶やかで情欲を掻き立たせる表現になってて、ストリップという何もかもを見せるステージにおいてこういう表現もありなんだと。すごかったなぁ。(10.5追記)今年最後のメドレー演目!楽しかったー!!だけではなくて、しっとりゆったりと美しい場面も、拳を突き上げて熱く励ましてくれる場面もある。拳を上げてポーズを切るののさん、かなり素敵。また来年見られたらいいな。

3番目 椎名ほのかさん

 8中東洋大会以来にお目にかかりました。お人形さんみたいに可愛らしくて美しい踊り子さん。前は『Princess』を見て、「生きてるだけでディズニープリンセスなんか!?」という感想を抱いてたわけだけど、なんと椎名さんは今年デビューされたばかりなんだとか。前はきちんと調べてなかったから今回行く前に調べて驚いた。それだけ演目の安定感があるのはバレエの下地があるからなんだそうで…納得。指先、ターンが特に美しくて、細身だからひらひらふわふわな衣装がとても可憐に美しく見える。デビュー作はバレエの下地と彼女の可憐なキャラクターが生かされた素敵な演目だった。ポーズのキレも以前見た時より増していた気がした。

4番目 小宮山せりなさん

 ほんと…本当に、あの小さな身体のどこにあんなパワフルなパフォーマンスをする馬力が積まれているのか不思議。今回見たのはエアリアルシルク。周年作ということもあって衣装も煌びやかでゴージャスなお着物で素敵だったなぁ。あれだけきっちり着込まれてる着物を着ながらどうしてあんなに滑らかなステップを踏めるのか。足元見えないのに正確にステージを踏んで、気づいたらスルスルとお召し物が脱げていく。刻まれた筋肉の筋が美しいベットでのポーズがとてもカッコいい。足の筋肉が特に美しいなぁと思いながら釘付けになってた。締めのエアリアルシルクは腕の力だけでぐいぐい上がっていって、ただの布であるハズなのにせりなさんと共に舞台を作る生き物に見えてきて、いつのまにか足に絡みつき、身体を支え、芸術的なポーズを切る。緩急をつけて旋回すると本舞台がもう一つの盆になるようで本当に素敵でした。(10.5追記)ドジっ子メイドの君がメガネを取ったら…かと思いきや、シガーキスが似合うようなゴリゴリのハード演目だった。この表現は合ってるんかな…ひらひらふわふわのクラシカルメイド服を身に纏って銃を構えながら縦横無尽に動き回る。脚を捌くたびに宙をまうフリルの波打ち様まで美しい。照明演出も音と表現に合わせて赤メインのハードめだった印象。逆光のシルエットが効果的でカッコええ〜!レッグホルスターはえっちの極み。ありがてえなぁ。フープでの盆上エアリアルは何よりも疾走感が凄まじかった。

5番目 川上奈々美さん

 生歌から始まる彼女のオリジナル演目『#contrast』歌って、踊って、演じて。「川上奈々美」として生きてきた道のりがぎゅっと詰め込まれた演目のように思いました。区切りを決めた女はどうしてこうも美しいんだろうか。お客ひとりひとりに語りかけるように歌って、こんな人生も良かったー!とお茶目に踊って、その道の半ばでも数々思い悩んだことがあったんだろうと感じられる、芝居のような一幕もありつつ。椅子にしなだれかかって気怠げだったり、悩んだり、そんな不安定なところでもビシッとポーズを切って決めるところは決める。私はAV女優としての彼女はそれなりに知っていたけど、踊り子さんとしてどれだけ活動してきたのかを詳しく知らなかった。でも、「踊り子」として積んできた事の全てを惜しみなく詰め込んで、やり切っていく気概を強く感じた、胸がいっぱいになる素敵な演目でした。オープンショーでは演目で使った小道具を宝箱に入れていくのがなんとも愛おしく思えた。

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  ダブルオープンでお菓子いっぱいもろた!

(10.5追記) 初めて4回目に行ったよ。予想はるかに超えて疲れが来てる。しんど……あんまり無理したらかんな。これでよく仕事終わりに名古屋行って夜中に帰って来られてたもんだ。現場参加するイベントが増えたらこんな生活もまた再開するんだろうけど、体力もつんかな…無理やな…?!

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