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病院食はそれなりにおいしいのだけど、ワンパターン。いやむしろ毛色を変えすぎたスパゲッティ、ラーメン、ピザは摂食介助が大変なのでむしろこまったなぁ。あんパンの朝食ってあれはいいのか?


入院中の患者の食事は、当然病院食だ。
手術前までは娘は足りないくらいよく食べたのだが、
手術後、ある程度元気になってもなかなか食事が食べられなかった。
日常には経験しないことで、
親としてもとても心配になった。
ベッドの頭の部分をほぼ垂直に立て、
それに左半身をもたれかけさせ、
体を支えながらどうにかこうにか食べさせる。
全部は食べられない。
持ち込んだ好物のフランスパンも食べない、
普段はよく食べすぎる子なので本当に心配だった。
手術の傷の経過は良く
充分に食べられるようになったら退院も考えられる
と医師に言われたのが
逆に脅しの言葉でもあった。

病院食には選択できる日があった。
ある日、選択食がスープカレーだった。
普段ならカレーは大好物だし、
白飯よりも汁飯にした方が嚥下も上手くいくので、
選択してみた。
食器が丼鉢で驚いたが、見た目はレストランのものと
遜色がない。
骨付きの鶏肉の骨外しには少し苦労したが、
それらも、野菜も、
持ち込んでいたキッチンばさみで
小さく切って食べさせる。
食べ始めはゆっくりで、
すぐ横になりそうになったが、
だんだん食べ進み、
手術後初めて、完食できた。
本当にホッとした。

と言うことを思い出して、
今日の夕ご飯はスープカレー。
病院食のスープカレーはとても味わい深く
出汁の味も素晴らしかったのだが、
瓶のルーで作ったスープカレーは
塩っぱかった。
それでも娘は、あっという間に完食した。

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