見出し画像

お利口でしたよ   (10.12.2003)


付き添ってやれない入院で、
朝食に間に合うように母が病棟に到着。
手術翌日、腫れた目を開けることもなく、
疲れとショックで食事もできない、
まるで呆然としているようなこども。
ベッドには髪の毛がたくさん散らばっている。
言葉を持たないこどもが、
頭をこすり付けて精いっぱい不満を表現した跡だ。
ナースがやって来て言った。
昨日の晩は泣きもせずお利口でしたよ。
お利口だったから、疲れたのね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?