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乃木坂46 27thシングル『ごめんね Fingers crossed』感想

例のアレです。
ダウンロードしてから放置してたのですが、聴いてみました。最初に言うと今回のシングル結構良かったです。
ざっくり感想を書き下していきます。

【ごめんね Fingers crossed】
今回のシングルの表題で遠藤さくらが二回目のセンター抜擢です。カーレースを中心にするのかメンバーやダンスも見せたいのかどっちつかずな感じのMVはそこまでそそられませんでしたが、表題曲としては今までの乃木坂の楽曲になかった観点でかなりいいと思います。
乃木坂の夏曲はかなり初期に『ガールズルール』という正解を出してしまっているので、以降の夏曲は全てまずガールズルールと差別化しなければならぬという風潮が(俺の中で)あります。
その理論から夏のfreeアンドなんちゃらとかジコチューなんちゃらみたいなガールズルールがあればライブで敢えてやる必要のない曲も生まれた一方で、明確に方向性の違う夏曲が乃木坂内で沢山生まれたのも事実です。
思うに、強大な外敵(ガールズルール)という脅威が乃木坂の夏曲の方向性に影響を与えたのだと思っています。そして、今回のシングル表題曲はそのような乃木坂夏曲進化論の摂理に則って新しく生まれた良曲だと思います。そう思って噛み締めながら聴きましょう。


【全部夢のまま】
意外とありそうでなかった与田祐希センターの全体曲です。そしてフロントが筒井あやめと星野みなみという、機械学習を用いて乃木坂のファン層をグループ分けしたら全部同じクラスターに属していそうな3人を押し出していて、フロントのメンツに統一感があります。曲としてはしっとりとし過ぎず上品な感じで割とすきですが、要所要所で『100万回〜〜』というチープなフレーズが流れてきてニューヨークのM-1のネタが頭にチラつくのでそこがマイナスポイントです!(この曲は全然悪くない)

【大人たちには支配されない】
乃木坂3期曲です。とりあえずれんたんがセンターなので+50点です。
……と、まあ判官贔屓は置いておくとして、3年前に出てたらかなり良かった曲だと思います。というのも、もう乃木坂3期生はれんたんが高校3年生でそれ以外のメンバーは全員高校卒業しており更に半数以上は成人しているため既に曲中で言うところの『大人たち』だからです。
こう言うと高校を卒業していれば、年齢が20歳を超えていれば、それで大人なのか?……という質問が飛んできそうです。
しかしながら、国民的アイドルグループである乃木坂46の中で5年以上活動して様々な経験をしてきた乃木坂3期生はそこいらの大人を凌駕する経験を積んでいることは想像に難くないでしょう。そんな既に大人になってしまった乃木坂3期生たちが反骨的な未成年(中高生)の曲を今歌ったところで、所詮それは大人の女性が子供を演じているだけに過ぎません。
そうなると同系統のテーマの先行するアイドルソング(欅坂の大人は信じてくれないとかエビ中の大人はわかってくれない)と比較されてしまうし、メンバーが中高生の頃から歌われてきたそれらの楽曲に『深み』や『説得力』で勝てるはずがありません。
そういう意味で「せめてこの曲が3年前に出てて、乃木坂3期生がこの曲と一緒に成長したならば……」と思ってしまいます。本当に勿体ないです。


【ざぶんざざぶん】
あやめちゃんのおっぱい、ぱっつんぱぱつん!
よだっちょのおっぱい、ぱっつんぱぱつん!


役割がはっきりした曲で、2人の雰囲気にもよく合ってるのでかなり良いと思います。

【さ〜ゆ〜Ready?】
松村沙友理のイメージによくあったしんみりし過ぎないいい感じの卒業ソングではないでしょうか?卒業ソングで大して歌が上手い訳でもないメンバーがスローバラードで聞き取れるか聞き取れないかくらいの小さい声で歌ってるのそもそも『無理やり泣かせにかかってて』好きじゃないので、それだったらこんな感じの曲の方がよっぽどいいです。
これで松村沙友理は不倫さえしていなければ……と思いますが、不倫という本来なら一発解雇クラスの不祥事をやっておきながらここまで許され、支持され、円満にグループを卒業できるということはそれだけガッツと魅力のある成人女性(不倫した時点でアイドルではありませんが)だったということでしょう。お疲れ様でした。


【錆びたコンパス】
山崎怜奈センター、伊藤純奈、渡辺みり愛フロントというメンツの時点で何となくそんな予感はしていましたが、悪い意味で期待を全く裏切らなかった曲です。まあ今作のシングルは全体的にレベルが高かったので、ひとつくらいはこういう曲があるのは仕方ないでしょう。
渡辺みり愛、スキャンダル撮られてた無名舞台俳優と幸せにな。伊藤純奈は……まあ何していくかよく分からんけど頑張って。


【猫舌カモミールティー】
4期生曲で田村真佑がセンター。なんていうか、あらゆる能力値がオールCみたいな曲です。
取り立てて良い部分がある訳ではないけど、別に欠点らしい欠点もなく変な歌詞とか変な落ちサビとかがなく無難に終わるので聴いていてストレスが全く溜まりません。前作で出てたI see...のパチモン(Out of the Blue)と比較したら差別化できていて特に角のないこの曲の方が個人的には好みです。聴いていて『快』の感情を強く掻き立てる曲ではないけれども、一方で『不快』要素がないので結果的にそこそこじゃないかなと思います。



27thシングルの収録曲を聴いてて全体的に良いなと思った理由としては、秋元康楽曲にありがちななよなよした金玉ついてるかついてないかわからん軟弱な一人称『僕』の雑魚オスが登場する曲がないことが大きいのではないかと思います。直近だと櫻坂の『君と僕の洗濯物』に出てくるようなキショい男です。
今作は表題を筆頭にみんなそれなりに地に足のついた恋愛をしてる気がします。曲聴いてて歌詞を聴く度になよなよすんな雑魚!っていうストレスがないのが良かったです。

自分の好みとしては今作だと表題の『ごめんね Fingers crossed』が1番いい曲じゃないかなと思いました。とはいえ、平均レベルは結構高いと思います。ちなみに今年出た乃木坂の楽曲でトータルで見たら『口ほどにもないKISS』が1番好みです。
乃木坂の楽曲陣3期4期が全面に出始めてからかなり建て直してきた印象があるので、今年中にもう1個くらいシングル出して欲しいですね。

それではまた。

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