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ヒッタイト.3 アナトリア考古学

ヒッタイト.3 アナトリア考古学の造詣


アナトリア考古学研究所 
Japanese Institute of Anatolian Archaeology.
1979年、10月、(財)中近東文化センターは、三笠宮崇仁親王殿下のご発意のもと、東京・三鷹市に古代中近東の研究機関として、また、アナトリア考古学研究所は、1998年、5月、(財)中近東文化センターの附属機関として、トルコ共和国クルシェヒル県カマン郡チャウルカン村に設立されました。

アナトリア考古学研究所長 大村 幸弘(おおむら さちひろ)
(公財)中近東文化センター附属アナトリア考古学研究所長
1946年、岩手県盛岡市生まれ。早稲田大学第一文学部卒業、アンカラ大学言語歴史地理学部中近東学科博士課程終了、文学博士。専門は、中近東考古学、特にアナトリア考古学。

1972年以来今日まで、日本、エジプト、トルコの発掘調査に従事。1985年にカマン・カレホユック遺跡を予備調査の後、1986年から本格的な発掘調査を開始、以降毎年継続している。

主著に『鉄を生みだした帝国』(日本放送出版協会)、『アナトリア発掘記』(日本放送出版協会)、『トルコ』(山川出版社)、『カッパドキア』(集英社)、『トロイアの真実』(山川出版)。

アナトリア考古学研究所設立趣旨
中近東文化センターは、1985、中央アナトリアに位置するカマン・カレホユック遺跡で考古学的予備調査を行い、1986年、本格的発掘調査を開始し現在に至っています。発掘調査が終了する9月下旬から10月初旬から中央アナトリアの考古学的一般調査も毎年継続して行っています。

これらの調査の過程において、莫大な考古資料が集積されてきたことにより、現地に研究基盤を設置する必要性が増大すると共に、文化遺産を如何に次世代へ引き継いで行くべきか、引き継いでくれる次世代を如何に育てて行くべきかということが、我々の大きな課題となりました。

考古学的発掘調査には考古学の研究者だけではなく、様々な分野の研究者、専門家、学生が参加しています。これらの人々が、それぞれ独自の立場から研究、文化財遺産の保存等に取り組んでいます。アナトリア考古学研究所を設立した背景には、それらの取り組みを総合できる環境を整備すること、そして、それらを地元にあるいは社会に還元することにありました。

そして、文化財遺産を次世代に存続させていくためには、若い研究者、専門家の育成と同時に地元の子供たちへ歴史、文化財に関して関心を持って貰うことが極めて重要なことと考え、現地に拠点を置くことにした次第です。

現在、アナトリア考古学研究所が行っている事業は、どれをとっても目新しいものはありません。どれもこれまでカマン・カレホユック発掘調査を通して行なって来た活動をさらに充実させようとするものです。

アナトリア考古学研究所は、カマン・カレホユック遺跡、三笠宮記念庭園(1993年開園)、カマン・カレホユック考古学博物館(ODAにより2008年末完成予定)と共に、一つの文化施設複合体として、日本を中心とするトルコ、欧米各国の人々の国際的文化・学術交流の場となっています。アナトリア考古学研究所は、考古学的専門分野を基本としながらも、決して学術的専門分野にのみ拘泥するのではなく、三笠宮記念庭園、カマン・カレホユック考古学博物館の活動に深く関わると共に、若手研究者の育成、青少年の教育、文化財保存のための地域住民と協力しながら積極的な活動を続けて行きたいと考えています。

アナトリア考古学研究所施設の建設
アナトリア考古学研究所は、従来、カマン・カレホユック発掘調査用のプレハブ施設を使って活動してきましたが、上記の目的、事業をより効果的に推進するため、恒常的な研究所施設の建設が望まれ、2004年に建設が開始されました。2005年9月には研究棟、2007年9月には会議・図書館棟が完成しました。

この研究所建築に当たって、三笠宮崇仁親王殿下、寛仁親王殿下には多大なご尽力を頂きました。特に寛仁親王殿下には、アナトリア考古学研究所建設募金委員会委員長として実質的な指揮をお執り頂き、日本全国から頂戴した寄附により、研究所建設は進められています。

アナトリア考古学研究所の会議棟オープン式典
会議棟のオープン式典が、2008年5月31日(土)彬子女王殿下にお成り戴き、トルコ共和国のキョクサル・トプタン国会議長をお招きし行われました。 会議場は「タフシン・オズギュッチ記念講堂」と命名されました。式典には、第30回国際発掘・一般調査・分析科学学会(5月26日〜5月30日於アンカラ大学言語歴史地理学部)に参加していた各国の研究者を含め250名余りの出席がありました。

研究所の主な事業
考古学的調査研究
考古学的発掘調査の実施
考古学的一般調査の実施
研究成果の刊行
研究会・講演会・シンポジウム等の開催
文化遺産(遺跡、歴史建造物、遺物等)の保存修復
考古学、歴史学および文化財保護に関わる次世代を担う若手研究者、技術者の養成
フィールドコースの開催
勉強会の開催
図書館の公開
発掘調査を通して技術者の養成
考古学、歴史学、文化財の地域への還元
講演会
授業
見学会等の開催
お問い合わせ
カマン(トルコ共和国)
Japanese Institute of Anatolian Archaeology
Japon Anadolu Arkeoloji Enstitüsü
Çağırkan, Kaman, Kırşehir, TURKEY
TEL: +90-386-717-6252
E-mail: kamanjiaa-kaman.org

東京
(公財)中近東文化センター附属
アナトリア考古学研究所
〒181-0015 東京都三鷹市大沢3-10-31
TEL: 0422-32-7665
E-mail: tokyojiaa-kaman.org
※上記連絡先では、研究不正行為に関する相談等も受付けます。

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3月17日、アナトリア考古学による「トルコ調査報告会」

上野国立博物館平成館大講堂における調査報告講習会
中近東文化センター総裁 「彬子女王殿下」ご挨拶
エシュレフ・アバイ(エーゲ大学)~発掘調査報告



有意義な発掘調査報告会でした。説明の動画の中にあったのが「エルドアン」外相時代の記録で、古くから日本とかかわっていたようです。

画像 平成館までの歩道奥に鎮座する巨大門扉 「上野の黒門」

■江戸時代、因幡(いなば)・伯耆(ほうき)32万石を治めた大名が、鳥取藩池田家(因州池田家)。徳川家とも姻戚関係にあり、江戸の地でも権勢を振るっていました。上野恩賜公園、東京国立博物館構内に移築現存するのが旧因州池田屋敷表門。東大の赤門(加賀藩・前田家屋敷門)に対して、堂々たる風格から「上野の黒門」と呼ばれています。


自撮り


ダマスカス鋼の神秘

ダマスカス鋼(別名ウーツ鋼)は古代インドで作られていた鋼材です。インドでは古くから製鋼が優秀で、紀元前より優れた鋼を生産していました。
特に現存する「デリーの柱:Delhi's Iron Pillar」(上写真中心部の黒い柱)が1600年以上たった現代でも錆びていないことから、この柱に使われたダマスカス鋼は非常に優れた鉄鋼材として有名です 。
ダマスカス鋼はその強靱さ、錆びにくさ、表面に浮かぶ優美な波紋から神秘性をもち、また製法は一子相伝で現代に伝えられておらず、いまだ謎に包まれています。近世ではダマスカス鋼は刃物用材として珍重され、切れ味のよさから十字軍の時代には王家の家宝として伝えられ、ステイタスの象徴として名声を得ていました。特にこのダマスカス鋼の製法を研究する中で現代のステンレス鋼が開発された経緯もあり、人類の鋼の歴史のなかで重要な意味を持つ鋼材でもあります。
本来のダマスカス鋼は、溶解させた鋳鉄を坩堝の中でゆっくり凝固する際に、内部結晶作用により融点の違う鋼が別々に結晶化したことにより模様が発生した鍛鉄ですが、現代のダマスカス鋼は一般的に鋼と鍛鉄などの異種金属を鍛練し人工的に模様を生み出した材料の総称として知られています。この模様は特に炭素濃度や、鋼材の硬度の違いから発生するもので、模様の出し方にも様々な方法があります。

特にこの異種金属を鍛練する中で、金属組織が均一化され不純物が減少することにより、非常に精度の高い刀身が出来ることから、現代でも刃物用材料としては粉末冶金法にならび最高峰とされています。
日本においても古来より異種金属の鍛練について研究されており、日本刀の鍛練などでも同様の製法を見ることが出来ます。特に日本ではこの鍛練について世界でもまれに見る技術を誇り、日本刀の切れ味について世界でも非常に評価が高いことはいうまでもありません。
藤寅工業株式会社では、古くから割込庖丁をはじめ異種金属の鍛練による素材の独自の研究を行っており、ダマスカス鋼と割込材の良さを融合したニッケルダマスカス鋼、および霞流し鋼(輸出名:DPダマスカス鋼)を使用した優れた庖丁を製造しております。この2種の材料は、従来のダマスカス鋼の欠点でもあった、刀先の硬度の違いによる偏摩耗を克服した材料で、刀身の心材に切れ味に非常に優れるコバルト合金鋼や超硬質合金鋼を採用しており、優れた切れ味と精度の高い刀身の両立を高次元で実現しています。

DPダマスカス鋼の波紋
ダマスカスの波紋は神秘性とともに、切れる刃物の代名詞として非常に認知されています。
さて、それではこの波紋はどうしてできるのでしょうか。本来のダマスカス鋼の波紋は、坩堝の中でゆっくり凝固する際に、内部結晶作用により融点の違う鋼が別々に結晶化したことにより発生した模様です。
しかし、現在にはこの製法は伝えられておらず、現代のダマスカス模様は異種金属を多層に重ね合わせることで、この模様を形作っています。

この多層に重ね合わせ、素材を鍛えることは、日本刀の技術で知られるように、非常に優れた刀身を生み出します。これは多層の素材を圧延し鍛える過程で、素材の組織が緻密に、かつ均一になっていくためで、単層構造の素材に比べ硬度が出て、刀身の狂いも無くなります。藤寅工業株式会社で使用しているニッケルダマスカス鋼は、ニッケルの配合率を変えた2種類の鋼材、DP霞流し鋼(輸出名:DPダマスカス鋼)はカーボン量の異なる2種類の鋼材をそれぞれ互い違いに重ね合わせます。このままでは層の断面が平行に出てくるだけになりますが、刀身への加工時に再度ハンマーで叩き鍛えることで、あの独特の木の年輪のような波紋が発生するのです。

しかし、この波紋自体には特に色は付いていないため、そのままでははっきりと認識することはできません。そこで、藤寅工業株式会社ではこの刀身にショットブラスト加工(非常に細かい砂やガラスビーズを高圧で吹きつける加工法)を施し、模様を浮き出させています。これにより硬度の違いが模様となって浮き出てきます。
また、模様を浮き出させる方法としては、ある温度に熱した酸につけることにより、腐食の度合いの違いで模様を浮き出させる方法もあります。ただし、この方法はこの酸の温度によって仕上がりに非常にムラが出るため、藤寅工業株式会社では現在行っておりません。

http://tojiro.net/jp/guide/material_damascus.html

(※引用サイト藤寅工業株式会社)


インド シリア ダマスカス 
ダマスカス鋼の製法
製法はまず、鉄鉱石に木炭や生の木の葉をるつぼに入れ、炉で溶かした後にるつぼを割ると、ウーツ鋼のインゴットを得る。次に、ウーツ鋼からナイフを鍛造する。
ダマスカス刀剣の特徴となるダマスク模様として炭素鋼の粒子が層状に配列するためには鋼材に不純物として特にバナジウムが必要であったとされる。このことから、ウーツ鋼とダマスカス刀剣の生産が近代まで持続しなかった原因をインドに産したバナジウムを含む鉄鉱石の枯渇に帰する推測を行っている。
また本研究ではこの模様の再現についても検討を行っている。鍛造中のナイフ表面に縦に浅く彫り込みを入れた後に鍛造を行うことで、彫り込みの形状に沿った模様が生じた。直線状に彫り込んだ場合ははしご模様 (ladder pattern)、丸く彫り込んだ場合はバラ模様 (rose pattern) が生じる様が報告されている。 類似する模様出しの方法として、鋼ではないが日本伝統工芸の「木目金」(もくめがね)がある。
インド
ウーツ鋼とも呼ばれる高炭素鋼材、インドの一部地域に由来する鉄鉱石を原料とする。ウーツとは地名ではなくサンスクリット語で「硬い」あるいは「ダイヤモンド」の意。その特殊な不純物の組成から、るつぼ内で精錬されたインゴット内にカーバイド(Fe3C)の層構造を形成し、これを鍛造加工することにより表面に複雑な縞模様が顕れる。
刀剣用の高品質の鋼材として珍重された。その後の学術的な研究により、ほぼ完全な再現に成功していたと思われていたが、ドイツのドレスデン工科大学のペーター・パウフラー博士を中心とする研究グループによる調査で、ダマスカス鋼からカーボンナノチューブ構造が発見されたことで、現代のダマスカス鋼の再現は完全でないことが判明した。

異種の鋼材を積層鍛造して、ウーツ鋼を鍛造したときに現れるものとよく似た縞模様を表面に浮かび上がらせた鋼材。
安来鋼などと混ぜ合わせることにより現在は主に高級ナイフ用に用いられる。模様の映えを優先させる場合、炭素鋼と併せてニッケルが用いられることが多い。
鋼材をモザイク状に組み合わせ、折り返し鍛造を行わないことによって任意の模様を浮かび上がらせることも可能である。また、鋼製のチェーンやワイヤーを鍛造することで製作するチェーンダマスカスやワイヤーダマスカスといった鋼材も知られる。
ウーツ鋼、積層鍛造鋼のどちらの場合でも、表面を酸で腐食させ、腐食度によって現れる凹凸や色の濃淡で模様を際立たせることが多い。ウィキペディア

ダマスカス鋼の対極、「たたら」 玉鋼(たまはがね)と日本刀
玉鋼は炭素量1~1.5%の鋼で、刃物に最も適する化学組成をもっています。また、左下鉄は約0.7%の炭素量、包丁鉄は0.1~0.3%の炭素量で展延性に富んだ組成をもっています。いずれも、その他の不純物元素の含有量が極めて低く、鉄鋼材料として極めて純粋な素材と言えます。ただし、現在の鋼と比較した場合、酸素(O)を多く含む特徴があります。そのため、鋼中に含まれる鉄滓分(非金属介在物)は酸化物系介在物が多くなります。
ところが、この酸化物系介在物は、一般の鋼の介在物と比較すると非常に軟らかく、伸び易い性質があり、折り返し鍛錬によって微細に分散して無害化というよりも、かえって日本刀を粘り強くしたり、微妙に綺麗な肌模様を形成したり、砥ぎ性を高める性質を付与します。つまり、一般の鋼の非金属介在物は悪玉ですが、和鋼に多く散在する非金属介在物は、折り返し鍛錬によって地質を生きかえらす善玉の介在物なのです。その意味では、和鋼は現在の鋼に比べて、極めて純粋な地質を備えていると言えるでしょう。

http://www.hitachi-metals.co.jp/tatara/nnp0108.htm


voice.リンク ダマスカス鋼 

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