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再びコロナウイルスの猛威にあって

高性能スパコン「富岳」の世界的貢献度(下段詳細ページリンク)

 理化学研究所は3日、新型コロナウイルス感染症の治療に有望な候補薬を、新型スーパーコンピューター「富岳」(神戸市)を使って数十種類見つけたと発表した。新しい治療薬の開発につながると期待される。

 約2千種類の既存の医薬品について、新型コロナの増殖に関わるタンパク質にどのように作用するかシミュレーション(模擬実験)で調べた。タンパク質に結合して働きを阻害する効果を分析し、有望な数十種類の薬を特定した。

 これまで新型コロナの治療薬候補に挙がっていない薬も多く含まれ、日本の企業が開発した薬が最も阻害効果が高かった。具体的な製品名は明らかにしていない。12種類は既に海外で治験が行われているという。

 今後は細胞を使った実験で効果を検証するほか、製薬企業と連携して臨床研究や治験を目指す。

 富岳はスパコンで世界一の性能を誇り、前身の「京(けい)」で1年以上かかる大規模なシミュレーションをわずか10日で実施できた。研究チームの奥野恭史京都大教授は「ウイルスと全く関係のない薬の中から有望な候補が見つかった。富岳だからこその成果だ」と話した。


北京近郊でロックダウン、50万人対象 武漢のピーク時と同様の措置
2020年6月28日 22:41 発信地:北京/中国 [ 中国 中国・台湾 ]
【6月28日 AFP】中国当局は28日、新型コロナウイルスの新たな流行を封じ込めるために、首都北京近郊の住民50万人近くを対象に厳格なロックダウン(都市封鎖)を課した。
 中国は流行をおおむね抑制していたものの、北京で数百人が新型コロナウイルスに感染し、隣接する河北(Hebei)省でも感染者が確認される事態となっている。
 保健当局は28日、北京から約150キロ離れた河北省安新(Anxin)県を「完全に封じ込めて規制下に置く」と発表。今年初めに武漢(Wuhan)市において流行がピークに達していた際に実施されたのと同様の措置が講じられることになる。
 安新県の防疫対策委員会は、各家庭から1人のみ1日1回、食料品や医薬品などの必需品を購入するための外出が許可されると発表した。
 安新県での今回の動きに先立って、北京では過去24時間で新たに14人の感染者が報告され、6月半ば以降の感染者数は計311人に上っていた。


3万年前のウイルスが復活、シベリア永久凍土で発見 研究

2014年3月4日 12:56 発信地:パリ/フランス [ ヨーロッパ フランス ]
ロシア・シベリア地方ケメロボ(Kemerovo)から100キロのユルガ(Yurga)近郊で、凍った道を走行する車両(2008年12月24日撮影、資料写真)。(c)AFP/YURI YURIEV
【3月4日 AFP】シベリアの永久凍土層で3万年以上眠っていたウイルスの蘇生に成功したとの研究論文が3日、米科学アカデミー紀要(Proceedings of the National Academy of Sciences、PNAS)に発表された。 ウイルスは「巨大」だが無害だという。
 論文を発表した仏国立科学研究センター(National Centre for Scientific Research、CNRS)は、長期間潜伏していたウイルスの発見によって、凍土に葬られていた未知の病原体が、地球温暖化の影響で目覚める可能性が示されたとして警鐘を鳴らした。
「Pithovirus sibericum」と命名されたこのウイルスは、年間平均気温が氷点下13.4度の東シベリア海(East Siberia Sea)に近いチュクチ(Chukotka)自治管区沿岸のツンドラ地帯から採取した、深さ30メートル地点の永久凍土のサンプルから見つかった。
 研究チームはウイルスを解凍し、シャーレで培養を試みたところ、ある特定の単細胞生物にのみ感染したという。
 また、この土壌サンプルに含まれていた放射性炭素から、マンモスやネアンデルタール人(Neanderthals)が地球上を歩き回っていた3万年以上前に、この一帯では植物が生育していたこともわかった。
 Pithovirus sibericumは、ウイルスとしては巨大だ。遺伝子を8個しか持っていないインフルエンザウイルスに対し、この新たに見つかったウイルスは遺伝子を500個ほど持っていた。1.5マイクロメートルという大きさから、電子顕微鏡を使わずに光学顕微鏡で見ることもできるという。
 また、インフルエンザウイルスなどとは異なり、人間や動物に対して害がなく、アカントアメーバ(Acanthamoeba)と呼ばれる特定のアメーバにしか感染しないという。
 研究チームは声明を発表し、今回の発見により、長期間凍土内に閉じ込められていたウイルスの蘇生が可能であることが示されたとし、天然痘のような根絶したと考えられているウイルスの復活はもはやSF小説だけの話ではないと警鐘を鳴らしている。(c)AFP







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