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23.12.16 | 毎日は(たぶん)書かない日記

土曜日の図書室は人の出入りが少なくて、静かな時間と空間をひとり占めしているみたいでとても好き。

いつもその日の朝刊と昨日の夕刊を棚に並べるところから仕事が始まるのだけど、なんとなく目についた記事はその場で読むようにしてる。
毎日新聞をパラパラとめくっていたら、東出昌大さんのインタビュー記事が目に留まったので読んでみる。少し前から山の奥深くで一人で暮らしていることはなんとなく知っていたけど、華やかな世界にいる人が何を想ってそこにいるのだろうとずっと気になっていたからちょうどよかった。

ふんふんと読み進めていたら、突如自分が感じていたことをぴたりと言い表してくれた一文が登場して、すかさず嬉しさがこみあげる。


「渋谷のスクランブル交差点でも孤独は感じます。
山中でもそれは一緒ですが、それでも生き物の息吹を感じる。生きている実感が味わえるという意味では、都会の孤独と質が違います」

渋谷の街を歩く時、いっつもゆら帝の「空洞です」を聴いていたこと、
伊東にやってきてから何度も孤独を感じたけど、決して空しい孤独じゃなくて、静けさに身を包まれる、安堵の混じった穏やかな孤独だったこと。

「都会の孤独と質が違う」と言い表してくれたのがすごく嬉しかった。
あんまりにも嬉しかったので、いつでも見返せるように手帳に書き写しておいた。


わたしが「この先もこの場所を離れることはないだろうな」って思うのは、多分こういうことなんだと思う。たぶんね。

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