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【考察記事】PJCS優勝のフュージョンミュウを紐解く


注意点
・投稿者は無名プレイヤーです
・ご本人様が記事などを出された場合、当たり前ですがそちらを見たほうが理解度はあがるので「優勝デッキを見た一般人の意見」程度にお願いします

ご本人様が記事を書くとおっしゃっていたので、プレイや詳しい採用意図に関しては記事が上がり次第詳しくはそちらをお願いします。
あくまでもこの記事はしがないミュウ使いの推測です

はじめましての方ははじめまして
翠といいます

昨日行われた、ポケモンジャパンチャンピオンシップス(以下PJCS)にてフュージョン型のミュウVMAXデッキが優勝を収めました

新たな歴史の誕生


選手の皆さんと実況解説の方、ジャッジの方などなど多くの人の支えあっての大会で、本当に良い大会だったなと思います

CLやPJCSの後ってポケカモチベめちゃめちゃあがりますよね
この記事では優勝したミュウデッキを自分なりに解釈して見ようと思います


大会前に書いたフュージョンミュウの採用カードについての解説と合わせて見るとおもしろいかもしれないので貼っておきます

以前のミュウの記事はこちらから



私見入り解説

ネズ選手が使用されたリスト

綺麗な60枚で感動

*テキスト確認用にカードの画像を載せています

ポケモン(13枚)

ミュウV 4枚

幻のポケモン

4枚採用の理由
・ミュウVは逃げるエネルギーが0で最も強いスタートである(ゲノセクトVスタートは逃がすためにいれかえ札が必要になる)

・ロスト対面では『メロエッタ』や『コオリッポ』を置くことが負け筋になるため、ミュウVとゲノセクトVで盤面を作る必要があり、3枚採用だとミュウVが1枚サイド落ちするだけで厳しい

・盤面にミュウが2体しかいない状態で『サイコジャンプ』を使って山に戻すと盤面のミュウが1体になってしまい、『ボスの指令』などで取られて盤面のミュウがいなくなることを防ぐため

3枚採用ではサイドに1枚落ちる、倒されるだけでこの動きが出来なくなるため動きの選択肢が減ってしまう。先ほど解説したようにロスト対面ではメロエッタをなるべく置きたくないので枚数は妥協できないです

以上の理由から4枚採用だと思います。


ミュウVMAX 3枚

千変万化のフュージョン

3枚採用です。
サイドを3枚渡すポケモンなので2枚あれば良いカードなのですが、2枚採用はサイド落ちや初手の手札が厳しいときにハイパーボールのコストになってしまうことも考えると怖いため『使う枚数+1枚』が安定感があるように思います。



ゲノセクトV

非常に強力な特性『フュージョンシステム』を持つミュウの心臓部分この特性は『場にいるポケモンの枚数に比例して強化され、ゲノセクトの数だけ引ける回数が増える』ためサイド落ちや倒されることも考慮すると4枚採用が安定です。

決勝戦であったように、フュージョンエネルギーを付けることでミカルゲの『漆黒の禍』を打ち消して特性を使えます



メロエッタ 1枚

2枚採用やメロエッタとデオキシス1枚ずつの配分が多いのですが、恐らくサーナイトやミカルゲ対策のコオリッポに枠を譲ったため1枚採用になったと思われます。

『ポケモンV、exスタートした相手に対して後1メロディアスエコーでサイドを取る』という強い動きがあること、『弱点の悪対面やドラピオンVへの返しにゲームに負けないため(ミュウVMAXを2回ワンパンする手段あると3-3で負ける)に挟む非ルールのアタッカーとして優秀』なことから1枚は必要です。

使いたい対面でのサイド落ちが怖いですが、最悪落ちてもなんとかなるという判断だと考えています。

 


コオリッポ 1枚

決勝戦で大活躍

世間のリストでは採用がバラバラ(入ってたり入っていなかったりする)なカードです

主な採用理由(推測)

・アルセウス軸にいるミカルゲを狙撃で倒す(ボスでミカルゲ呼んで倒す行為はあまり強くないため綺麗に処理出来るのが優秀)

・配信であったようにサーナイトex対面でラルトスの進化ラインを狙撃して倒し、相手の盤面を弱くする(リファインのキルリアが並ばなければサーナイト側はアタッカーを準備することも山を進めることも難しくなる)

・コオリッポの採用はバラバラで入っていないことも多いため、ミュウ対面でマナフィを置きにくくケアするかどうかの判断が難しく、不意を突ける


グッズ、道具(31枚)

バトルVIPパス 4枚

再録ありがとう

バトルVIPパスはミュウの大事な初動を支えるカードで、『フュージョンシステム』は場のフュージョンポケモンの数を参照としたドロー効果のため引ける確率を最大限まであげるため4枚採用で確定です。



ハイパーボール 4枚

ミュウデッキは盤面に多くのポケモンを並べる必要があるのでサーチ手段として優秀な上、ハイパーボールには『不必要なカード(VIPパスなど)をトラッシュして山の純度を高める』意味合いも強いため減らす理由は無いと思います。4枚採用で確定です。



ネストボール 2枚

場にたねポケモンを出すカードですが、ミュウデッキでは『ベンチが埋まっていると使えない(手札が詰まる原因になる)』ため他デッキと比べて枚数枚数が抑えめです

とはいえ序盤にゲノセクトVを置いたり、サイコジャンプで返したミュウVを並べる際に使いたいので2枚採用は邪魔になりにくい採用枚数だと思います。



パワータブレット 4枚

『サイコジャンプ』の打点をあげて『キルリア』や『ヤミラミ』を倒しながら山に帰ったり、終盤にタブレットを集めて『テクノバスター』で相手のポケモンに大ダメージを出すなど様々な使い方があります。

ミュウVMAXはパワータブレットの枚数管理がで非常に大切で、このデッキは『パワータブレットを温存するための構築作り』が工夫されています。
減らす理由がないので4枚採用で確定です。



いれかえカート 2枚

『テクノバスター』の技を使えない効果をリセットするためのカードです。
『たねポケモンのHPを30回復する効果』も強力で、ロスト軸のヤミラミの技『ロストマイン』に対して強くなります。
ロストとの対面で30回複を確実に使うための2枚採用だと思います。



あなぬけのヒモ 2枚

試合を決めたカード

 少し特殊ないれかえ札でお互いに入れ替える効果を持ちます
『相手のバトル場は倒せないがベンチのポケモンは倒せるとき』に使うと厳しい択を迫ることが出来ます。

メロエッタと相性が良く、『ベンチにポケモンV、exがいてバトル場にサイド1枚のポケモンがいる』状況で使用してメロディアスエコーを使うと『ベンチのポケモンV,exをバトル場に引き摺りだして倒す』ことが出来ます。

壁にしてきたポケモンをスルーして裏のポケモンを攻撃出来る点が明確に強く活きる場面が多いのでサイド落ちやウッウロボで切ることも想定して2枚採用なのだと思います。


※ゲノセクトVスタートしたときに必要になることやウッウロボやボールコストでトラッシュすることやサイド落ちも考慮していれかえ札を計4枚採用しているのが『連戦する上で安定感に寄せた偉い』構築だと感じます



ウッウロボ 4枚

ミュウの魔法のカード

このカードは運ゲーだと揶揄されやすいですがある程度盤面が完成した状態では『手札の不要なグッズを切ってフュージョンシステムのドローの価値を高めるカード』であり、そこに『50%で欲しいカードに変換する』がついていると思っています。

初手にサーチが無い状態で使うと表を出してパスに触れるかどうかの運ゲーになってしまいますが、『普通なら事故なところを50%で事故を回避出来る』と考えると賭けるのに悪くないカードだと感じます。

半確定サーチのため信用出来るかと言われると怪しいところもありますが、『雪道+手札干渉を返したい』、『欲しいカードがある』…
そんな状況で50%とはいえ頼れるカードであることは事実であり、ミュウのデッキパワーの一端を担うカードだと考えています。

手札のVIPパスを切れるカードというだけでも採用する価値が充分にあり、いつ使っても強いので4枚採用にしていると思っています。


ロストスイーパー 2枚

汎用性の塊

ミュウとは非常に相性が良いカードで『雪道やシンオウ神殿を除去する』、『勇気のお守りなどの道具を剝がす』など多くの役割が持ちます。

デメリットである手札をロストする効果もフュージョンシステムの引ける枚数を増やすことが出来るので気になりません。
雪道の回答札になるため、素引きしやすくしたりサイド落ちを嫌っての2枚採用だと思います。



ともだちてちょう 1枚

便利カード

サポートを使い回すためのカードで、山にあればサポートをボールのコストにすることが出来ます。
序盤に引いたときはウッウロボのコストになる点も優秀です。
使わないこともあったり、試合中どこかのタイミングで1回使えれば充分なので1枚採用なんだと思います。




こだわりベルト 2枚

便利なタブレット代わり

ポケモンV,Vstarへの打点を補助してくれる道具です。
ルギア、アルセウス、ギラティナなどまだまだ環境にV,Vsarポケモンが多くいるためそれらに有効な1枚です。

最近では1枚採用にとどめていることも多いのですが1枚採用でサイド落ちしてしまうとVstar対面が苦しくなってしまうことや、『早い段階で引ければたねのポケモンVをパワータブレットを使わずに倒せる』ため素引きしやすさやサイド落ちを嫌っての2枚採用だと思います。



お祓いグローブ 1枚

サナとロストメタ

超タイプへのダメージを30大きくするサーナイトexへのメタカードです。


主な役割

  • ダブルターボエネルギーがついたミュウVMAXが『サイコジャンプ』で80ダメージ出せるようになり、キュワワー、ヤミラミ、ラルトス、キルリアなどをパワータブレットを使わずに倒せる

  • ダブルターボエネルギーがついたミュウVMAXがパワータブレット3枚使用の『テクノバスター』でサーナイトexをワンパン出来る

  • ダブルターボエネルギーがついたミュウVMAXの『ダイミラクル』でアルカナシャインのサーナイトを倒せる

シェア率の高いサーナイトデッキに対して刺さりがよく、パワータブレットを温存して戦いやすくなるため1枚採用されていると思います。

『サイコジャンプ』はついている道具ごと戻すことができるので、何度も使い回し出来る点も優秀だと思います。



森の封印石 3枚

凄いカード

3枚採用されている理由ですが、

  • バトルVIPパスにアクセス出来るカードを増やして事故を減らす

  • 1枚サイド落ちしても封印石の効果を使いやすくする

  • いつ引いても使っても強いため、素引きしやすくすれば『後1メロディアスエコー』をはじめとした動きの再現性が高くなる

道具なのでVstarパワーを使ったあとでも最悪適当にゲノセクトにつけておけば手札を消費出来るのでフュージョンシステムの邪魔にならない点も優秀なので事故回避のため3枚採用していると思います。



サポート(6枚)

カミツレの煌めき 2枚

ミュウが後攻1ターン目から攻撃するためのサポート
決勝戦では『ゲノセクトVにフュージョンエネルギーをつけてミカルゲがいてもフュージョンシステムが使えるようにする』使い方をしていました。

『サイコジャンプ』を連続で使用したり、フュージョンエネルギーを加速してエネルギーの数を参照とするメロエッタやコオリッポの技を使える(ミュウでコピーして技を撃つ)ようにするなど使い方は多岐にわたります。

先行の場合使わない(使っても1枚)こともあり、サポートが手札で嵩張ることを防ぐために2枚採用になっているんだと思います。



ボスの指令 2枚

相手が育てているキルリアやたねのポケモンVなどを倒してサイドを進めたり、テンポを崩すカードです。

非常に強力ですが、手札で嵩張ってしまうためそれを嫌っての2枚採用だと思います。(通常のミュウデッキと比較して、このデッキの場合ベンチポケモンはコオリッポの技で狙えるもあると思います)



ジャッジマン 1枚

強力な手札干渉

お互いの手札を4枚にする手札干渉サポート
後攻1ターン目に『カミツレの煌めき』に触れなかったときの誤魔化しや、『花選び』や『アクロマの実験』などで手札を溜める『ロスト軸』や『リファイン』や『アルカナシャイン』、『隠し札』で手札を増やす『サーナイトex』に最大値の動きをさせないためのカードです。

採用されているスタジアムの『頂への雪道』と合わせた『雪道ジャッジマン』は非常に強力で、『アッセンブルスター』を狙うルギアデッキの動きを遅らせることが出来ます。

通常ジャッジマンは相手も自分も4枚しか引けないため、『ジャッジマンを使ったら自分が事故ってしまった』ということが起きやすいです。

しかし、ミュウVMAXデッキでは『フュージョンシステム』の存在から自分のジャッジマンで自分が事故ることが少ないため強気にジャッジマンをプレイすることが出来ます。

ミュウVMAXにおける手札干渉カードには『相手の手札を干渉する』以外に大切な役割があり、それは『リソースを切らずに手札をリセット出来ること』です。

ミュウでよく起きがちな『序盤にパワータブレットやエネルギーが来すぎてしまった』など手札の状態が良くないときにジャッジマンを使えばリソースを温存したまま手札を変えられるため非常に優秀です。

ミュウデッキにおいて『手札を消費出来ない』ことは『フュージョンシステムが使えない』ことに繋がるので、手詰まりを解消するジャッジマンは環境的にもデッキの性質的にもよく嚙み合っています。



ナンジャモ 1枚

N+マリィ

スノーハザード/クレイバーストで誕生した新たな手札干渉

ミュウVMAXにおけるナンジャモの強み

  • 序盤は5.6ドローとして使えて事故回避になる

  • 中盤以降は雪道と合わせて捲り札になる

  • 使用条件がないのでいつ引いても強く、ロストカイオーガにも有効

  • ナンジャモの欠点である、『自分のサイドが少ない終盤に使うと弱い』ところがフュージョンシステムでカバー出来る

  • 手札を消費出来ないとき、リソースを切らずに手札をリフレッシュ出来る

序盤に来ても腐らない点が本当に強く、ツツジのような捲りカードとして運用出来るにもかかわらず序盤に引いてしまってもリソースを切らないドローサポートとして運用出来る点が優秀です。

『いつでも使えて状況に応じて顔を変えるドローサポート兼手札干渉札』であるためナンジャモが採用されていると思います。

『ナンジャモ』は序盤に使う手札干渉としては少し弱い(相手を助けてしまうことがある)ため、1枚に抑えて序盤で強い手札干渉になる『ジャッジマン』と1枚ずつ散らして採用していると考えます。



スタジアム(3枚)


ロストシティ 2枚

環境メタスタジアムその1

お互いのポケモンをロストゾーンへ送るスタジアム
ミュウのメタカード対策とサーナイトexデッキへのメタになっているカードです。

主な強み

  • ミカルゲやドラピオンVの再利用を防止

  • 決勝戦であったように、サーナイトexデッキの『リファイン』のキルリアや『アルカナシャイン』(と進化元のラルトス)をロストゾーンに送って釣竿での復帰を阻止

  • キルリアの進化ラインを削って盤面を弱くし、手札干渉の効き目を強くする

  • 対ロストバレットで『かがやくゲッコウガ』や『ヤミラミ』をロストしてアタッカーを減らす(ゲッコウガをロストさせると『隠し札』が止まってカイオーガの起動が難しくなる)

  • こちらはロストに送られることがデメリットにならない

ミュウへのメタカードの再利用を防ぐだけでなく、自然にTier1デッキの『サーナイトex』へのメタカードになる点が優秀でミュウVMAXと最も嚙み合ったスタジアムだと感じます。
不意のメタカードに耐性が付くカードなのでサイド落ちを嫌っての2枚採用だと思います。



頂への雪道 1枚

環境メタスタジアムその2

お互いのルールを持つポケモンの特性を消す現環境最強のメタカードです

ミュウVMAXとは本来アンチシナジーなカードですが、特性『フュージョンシステム』で高速でデッキを掘り進められるため『相手より先に展開して雪道で蓋をする』という行動が成立します。

使うタイミングが難しく『使い方を誤れば自らの首を絞める諸刃の剣』ですが、先貼り雪道でアルセウスVstarの『スターバース』やルギアVstarの『アッセンブルスター』を封じてテンポを崩す、サーナイトexの『サイコエンブレイス』を封じて攻撃させないなど様々な使い方が出来る奥深いカードに感じます。

頂への雪道は『不利な状況からの捲り』や『勝ち盤面でのロック』、『相手の初動を挫く』などあらゆる局面で役立つ強力なカードで、手札干渉サポートと合わせて使うことでより強力なシナジーを発揮して勝ちを手繰り寄せることが出来ます。



エネルギー(7枚)

フュージョンエネルギー 4枚

現環境最強の特殊エネ

フュージョンのポケモンについて全タイプのエネルギーとして働き、つけているポケモンが『相手の特性を受けなくなる効果』を持ったぶっ壊れエネルギーです。

決勝戦では、サポート『カミツレの煌めき』でゲノセクトVに加速し、ミカルゲの特性を無効化して『フュージョンシステム』を使うシーンが印象的でした。

メロエッタの技『メロディアスエコー』で高打点を叩き出す、コオリッポの技『ブロックスライダー』でベンチ狙撃するなどフュージョンミュウには欠かせないカードで『どこにエネルギーを貼るか』や『何枚残っているか』の管理が非常に大切だと見ていて感じました。

ミカルゲが疑わしいデッキ(アルセウスなど)や、余裕があるときはゲノセクトVにつけておいてなるべくケアするのが大切だと思います。



ダブルターボエネルギー 3枚

便利屋

手張り出来なくても1ターンでミュウVMAXを動かせるカードです。
ダブルターボを貼るとダメージが下がる(特にサイコジャンプやダイミラクルを撃つときに顕著)のでそれを考えてプレイする必要があります。

よく発生する『キルリアやキュワワー、ヤミラミ相手にダブルターボを付けてサイコジャンプを使う』シチュエーションに対して『お祓いグローブ』を採用することでパワータブレットを温存しやすくしたり、リソースを切らずに引き直せる2種類のドローサポートを採用することで終盤のガス欠を防ぐ工夫がされているように感じました。

ミュウのテンプレのエネルギー配分である、『フュージョンエネルギー4枚、ダブルターボエネルギー3枚』なので言うことはありません。


おわりに

PJCSマスターリーグ優勝のミュウVMAXデッキを見て行ていきました。
Eレギュレーションが使える最後のPJCSでEレギュを代表するミュウVMAX率いる『フュージョンミュウ』が優勝したことが、しがないミュウ使いとして嬉しく、モチベーションになりました。

素晴らしい大会が開催されたことに感謝しかありません。

ここまで見てくださってありがとうございました。

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