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2024/8/1(木)の宿題:薄ポカリと憎しみ

 『今日の宿題』(Rethink Books編、NUMABOOKS)に毎日取り組んでみる12日目。

 三山桂依さんからの出題(一部抜粋)

今でも匂いや色、感覚などが蘇る、
鮮明に思い出せる記憶がありますか?
(中略)
美味しかった、悲しかった、さみしかった、気持ちよかった、
悔しかった、臭かった、うるさかったなど
特定の感情や感覚と記憶は結びついていますか?

※出題全文は素敵な言葉で書かれているので『今日の宿題』で読んでほしいです。

 味覚と嗅覚は記憶と深く結びつく場合が多い感覚なのではないかと思う。不意に同じ味や匂いを受け取った時に、あのときの記憶が鮮やかに蘇る。

 夏だからポカリスエットが飲みたくて、コロナにかかった時用に買い置きしていた粉末を水に溶かした。その作業があまりにも雑で、とても薄いポカリスエットができあがった。

 それを飲んだ瞬間に、中学時代の部活を思い出してしまった。

 中学1年生、わくわくしながら入部したが、活動はほとんど雑用だけだった。その中の一つに先輩のドリンクを作るというのもあった。ポカリスエットの粉末1つにつき2倍の水を使うというルールは、そのままでは糖分が多すぎるからと顧問の体育教師が決めたものだった。
 雑用ばかりで部活はまったく楽しくないうえに、先輩は1年生を一人ずつローテーションでいじめていたので、10人いた同級生は1年経たないうちに2人になった。辛い日々だった。
 薄いポカリスエットを飲んだ瞬間、体育館裏の雰囲気とか、先輩の足音とか、理不尽に怒鳴られやしないかと先輩と顧問の顔色を窺っていたことが蘇ってきた。気持ち悪くなって、その日はその薄いポカリスエットを全部は飲めなかった。

 10年以上経っているのに、その時の先輩や顧問の顔も名前もよく覚えている。今でも新鮮にむかついたりできる。でもあの先輩も顧問も、私のことなんて覚えていないんだろうな。いじめってそういうものだ。なんて理不尽でやるせないんだろうと思う。こっちは薄めたポカリの味ですらあの人たちを思い出すのに。


 思ったことをさらっと書けない私は、連日noteを書くために自分の経験とか昔のこととか、全部ひっくり返さないといけない。そうしていると、思っていたより過去にとらわれているというか、いろんなものに怒ったままだなあと気づいた。憎いものが多すぎる。

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