MUCC 惡-the brightness world- 201X /2021年3月7日 仙台サンプラザホール ライブレポート

※セットリストを含みます。
※レポート中のメンバー敬称は略しています。

仙台サンプラザは会場内の客席の作りがいい。2階、3階が切り立った崖のように垂直になっていて、客席はステージを直径として切り取った半円状に広がっている。今回はイープラスの一般発売で手に入れたチケットで、3階席だったが、上手ゾーンの1列目だったのでクリアビューな上に立派な手すりがある。ライブハウスのバーくらい心強い。円形のホールの良さの一つに、ステージ横から当てる光が反対側の壁に影を作り出すというものがあって、上手側のサイドから見ていると、シモテのステージ横に逹瑯の大きなシルエットが映し出されてまた良い。
また、ホールツアーならではの上から見下ろす視界がレアでいい。MUCCを見下ろすのは初めてで、フロント3人の裸足が妙にドキドキしたのと、ミヤがエフェクタを自分で踏んで操作するのがよく見えて楽しい。エフェクタを踏む動作にも感情がこもっている。

公演開始直前のアナウンスが終わり数分後、演劇の時のような開演を知らせるブザーが鳴り響く。
少し長めの導入SEが終わり、暗くて静かな会場にSATOち、YUKKE、ミヤ、逹瑯の順にメンバーが現れる。私はコロナ禍前のMUCCのホール公演に行ったことがないので静まり返った最初の音の前の静けさが通常なのかどうか分からないが、メンバーが定位置に立った瞬間に空気が締まった。それだけでこのバンドかっこいいなと改めて思い知った。惡のアルバム収録曲それぞれをあらわす漢字に順番に光が灯っていき、1曲目の音が鳴る直前に最後の漢字が現れる。最後の漢字は「光」。

1. 惡-JUSTICE-
いまだにノリ方がわからない。圧倒されてしまう。初めて惡を聞いたときはMUCCらしい曲だなと思ったけど、ライブでの体感でいうと新しい。「嗚呼 始まりか終わりか」のところでYUKKEとミヤがそれぞれネックをぶん回して左回りするのだけど、同タイミングだったのがいつからか数小節ずらすようになって二人ともよく見える。見比べてみるとYUKKEのほうがゆったり回してミヤは最小半径で最速回転だった。

2. CRACK
惡-JUSTICE-の流れでそのまま始まるんだけど、ここからだんだんとMUCCのライブっぽいノリをつかんでくるのが面白い。1曲目の続きのようでいて、空想(1曲目)から現実(この曲)の橋渡しをしてくれるような曲。
この曲から楽器隊もステージ前方の裾のところまで来て煽り始めるんだけど、とにかくミヤのお顔がいい・・・お顔が・・・・・いいんですよ・・・・・シャウトするお顔も煽るお顔も・・・・(突然壊れてすみません)

3. 神風Over Drive
アルバムの中でも好きな曲なので興奮していたら一瞬で終わりました。ひたすらに叩くSATOちをひたすらに眺めていました。

4.塗り潰すなら臙脂
新米夢烏が聞きたかった曲のうちの1つ。MUCCの曲は1曲のなかで曲調がなんども変わるので夢烏は忙しい。動きの履修に結構リソースを取られてしまったけど、今回のツアーは定番化されてそうなので次回はもう少し聞きこみたい。

5. G.G.
上手の裾にはけていたミヤが足踏みしながら現れた時には例えようのない萌えた気持ちになった。その一言に尽きます。察してください。

6. 海月
2番の入りのギターを全身で響かせているミヤのことばかりを見ていました。どこのタイミングだったか忘れてしまったけど、一瞬音がなくなって真っ暗になるところでギターネックを真上に突き上げている姿があまり見ない姿で意外だった。トオルが出す最後の音は、何を表現しているのか未だ掴み取ることができない。ツアーを重ねれば見えてくるのか・・・・

7. アイリス
獣。ストロボのように明滅する緑色の光がメンバーのシルエットをスチール写真のように切り取る。上体を激しく折りたたむ逹瑯と逹瑯の髪がコンテンポラリーダンスのような錯覚を起こす。獣そのもの。最初のパートの所在投げにたたずむ存在の軽さからの対比もすごい。最後のパートの叫びは、ミヤが誰かに対して感じたものなのか、そう感じてしまうミヤ自身への苛立ちなのか、ライブ会場で聴くたびにいつも分からなくなる。不思議な曲。

-MC- (全部は覚えられていませんすみません。ニュアンスです)
「拍手っていいね、こういうホールに拍手が鳴り響くと高尚な音楽を演奏しているような気持になります。けど、MUCCの音楽は、もっと低俗な演奏なので、ここにいる君らも低俗な・・・(拍手/鳴り物の音)・・・いいね、君らは声が出せないもんだから何をいっても肯定になってしまう」(逹瑯)

8. ファズ
もっと踊れんだろ!と煽られてファズ。踊ったので覚えていません。めちゃめちゃ楽しかった。光るタンバリンが似合う。逹瑯が動き回るとホールのステージがとても小さく見える。ドッグランに連れて行ってあげたい。アップライトを引きずり回しながら演奏するYUKKEの演奏スタイルがいいですね。

9. Friday the 13th
先日のJITRでも言っていた通り、間奏のところで吉田トオルを煽りに行く逹瑯、そのあとやっぱり煽りにやってくるミヤ。この後、逹瑯は矢庭にSATOちのドラムセットがある、腰より高いステージに後ろ飛び?(客席を向いたまま後ろ手をドラムステージについて飛び上がる)して腰掛け、ピアノに合わせて両手両足をじたばたじたばた動かすというこの上なくかわいい姿を見せる。音楽がなっていること、ステージにいることが楽しくてしょうがない感じ。このあたりまでの空気感によって脱退の話って夢で見ただけの何かだったのじゃないかとさえ思った。

10. SANDMAN
ミヤがエフェクタをいじる姿を堪能できるのと、海月のとき同様にミヤがギターを全身で響かせている姿を堪能できるのと、ミヤがエフェクタを踏む姿を堪能できます。最高です。ありがとうございます。そしてこの曲をぴあアリーナの広い会場のフロアに低く広がる曲が欲しいと思って作ったYUKKEのセンスに脱帽です。

11. 昔子供だった人たちへ
SANDMANを起点にして、ライブの雰囲気が少し変わってくる。SANDMANでかき回し、昔子供だった人たちへで完全に方向が定まる。この曲から夢だと思っていたことがやっぱり現実だったなと思い知る。その大きな流れは今回のライブ中に3回訪れるんだけど、この曲は1回目のはいり。

12. 落陽
未だ歌詞はすべて聞き取れないし、「ラクヨウ」というタイトルは逹瑯から音で伝えられたけれども漢字も定かではない。でもきっと落陽。明星と同時期に作られた曲らしい。時系列だと落陽→明星だと思う。会場で聴いて思ったのは、未練たらたらじゃんということ。明星を先に公の場に出してきてくれたのは、MUCCの優しさなのか、期待を持たせないための作戦なのか・・・これを聞くと、まだなんとかなるような、でも不器用だから見ていられないもどかしい気持ちになる。明星はもう振り切ってる、次に行こうとしている。落陽はまだ、落ちていく太陽を眺めながら、これからどうしよう、でも先に進まなければいけない、と思いつつゼロ地点にいる内容に聞こえる。そもそもMUCCのメンバーは、特にミヤとSATOちはお互いに不器用すぎるんだもの。自身を肯定する方法も、他者と折り合いをつけていく方法も、お互いに真逆なのにどちらも不器用すぎて、こんなことなければ良いのにと願いつつもその不器用さも愛おしい。何か状況が変わる青天の霹靂は起こらないものなのか。曲という箱に入れて自分の身体から押し出すことはこんなに上手にできるくせに。

13. アルファ
個人的には、大好きなアルファがライブのコンセプト上行き場を失ってしまっているように感じた。がんばれアルファ。すごく好きな曲だからライブで聞きたいんだけど、惡のアルバムツアーというだけならうまく入ったけど、何か少しちぐはぐな構成に見えちゃう。アルファという曲自体はすごく大好きなのです。

-MC-
ここのMC何話してたか全然覚えてません・・・・思い出したら更新します。。。
ここでキャパの話をしてたのかも。逹瑯「仙台にこうして久しぶりに来れました。仙台の人たちもいるし、もしかしたら関東が全然取れなくて来てくれたっていう人たちもいるのかも。いま、もしかしたら、もしかしたらだけどほんと僅かな一筋の光だけど、関東のキャパを100%にできるかもしれない。まだわかんないよ?本当に一筋の光だけが差してる状態です」

14. スーパーヒーロー
印象的だった偶然の瞬間があった。イントロでメンバーにあたるスポットライトが模様のない真っ白な光だったんだけど、逹瑯の頭上の分だけスモークがきれいに残っていて、それが明るい光を受けて雲のように見えた。いつも楽しく見守ってくれて、ライブの度に楽しんでくれていますように。
拝啓~から始まるセリフがライブのときは楽しんでいってっていうのは、何度聞いても素敵ですね。両手でぐっと上を指す姿も。

15. DEAD or ALIVE
ムックの日のニコ生で、ミヤに手扇子が似合うって言われた曲だけど、いざやろうとすると限られたタイミングでしか手扇子を発動できないような構成になっている。さすがMUCCの曲はくるくる変わる。もう少し鍛錬です。どの曲もあるんだけど、この曲は石岡組の位置交代のタイミングが印象に残りやすい曲です。

16. 目眩 fear.左迅 (ex.ギルガメッシュ)
SATOちBDのてんちTシャツを黒いパンツにインしてきた左迅、登場からぴょんぴょん動いて腕をばたばたさせてかわいかった。ギルガメッシュのライブを生で見たことはなかったのだけど、解散してなかったら観に行っちゃったかも、というくらい華がある。フロントマンはみんな空気を変える不思議な力を持っていると実感した。後半の低音デスボのところはセリフが聞き取れそうな明瞭具合が面白かった。

17. 前へ
踊り狂う逹瑯がデカい。やはりドッグランに連れて行ってあげたい。声を出したくなる。破壊力があってMy Worldへのつながりが良い。

18. My World
叫びたい。歪んだ素晴らしい世界で憂鬱を今殴り飛ばしたい。叫びたい。

19. スピカ
今回のツアーでもスピカの役割はとても重い。我々に突然の宴の終わりを告げる。あんなに踊り狂ってゲストボーカルが出てきて盛り上がって、SATOち曲のパワーに感化されて、My Worldで普遍的なもやもやを健全な対処法で爆発させた後、急に夢から醒まされ、静かに寄り添う。昔子供だった人達へのときに触れた3回の大きな流れのうちの2回目。

-MC- (MUCC特有のだらだらトーク。ボリューミーなので話の流れが前後してるかもしれません)
SATOちが入ってきてドラムステージに上がったあと、下手の裾に向かって「入って来いよぉ!」と叫ぶ。逹瑯がにやにやしながら登場。アンコール前に裏で冗談で「SATOち頼むわぁ」と冗談を言っていたんじゃないかと勘繰ってしまう。つい笑い声が出そうになる。

SATOちのドラムステージを見ながら「そこからだとメンバーがよく見えるだろ」というとSATOちが「お客さんは見えるけどメンバーは見えない。こっち(上手)だと、コレ(シンバル)でミヤが見えない」「こっち(下手)はコレ(別のシンバル)でYUKKEが見えない」と言ったとき、ミヤだけが見えないのかと思ってクスクスした客席。私も一瞬そうかと思いました。「正面とお客さんはよく見える!」といったSATOちに対して逹瑯が疑いながら、「前列のお客さんはSATOちのこと見えねえんじゃねーか?」と言いながらステージ中央のぎりぎり前まで来てしゃがんだり。それに対してSATOちが「よく焼き付けとけ!」と放ち、すかさず逹瑯が突っ込む。こういうときに湿っぽくさせない逹瑯の機転を利かせる技量は素晴らしい。
ドラムセットに寝そべりながら(涅槃というか、家で寝っ転がってテレビ見てるというか、そんな姿勢)逹瑯「なーSATOちー」とだらだら会話を続けているのが可愛かった。だらだらしすぎて寝っ転がったまま、逹瑯「どうですかるSATOちさん、仙台は?」、SATOち「仙台、、は、、、ここでやるの初めてだよね??」、逹瑯「そうだっけ?」、客席「しゃんしゃんしゃんしゃん(YESともNOとも言えない)」、逹瑯「ん?なんか違うらしいぞ……」と続けたあと「このMCは俺らがしくったな」といっていた気がします。

YUKKE、ミヤ、トオルと順に登場。YUKKEは前回の福岡で鳴子を持っていたのに引き続き、今回はカスタネットをもって登場。YUKKE「グッズのタンバリンだけ鳴らしてみて?」、ファン(シャラシャラシャラシャラ)、YUKKE「かわいい。あれかな、仙台駅前とかを夢烏の子が走ると音がするのかな」、逹瑯「しまうところにもよるんじゃねえ?」という会話が繰り広げられていましたが、行きのバスでときどきシャララランとわたしの鈴は鳴っていました笑。気になるレベルではなかったと思うけど、次回からは固定しとこう。。。そういえば呼び込まれるときか何かに「逞しいふくらはぎを赤いラインで隠してる男!」と逹瑯に紹介されていたような。カスタネットを持参した客席からも真似して音が鳴り始めると、セミのおもちゃだな!あれを持ち込んでもいいな!でもあれうるさいか、というYUKKEを皮切りに全員でのだらだらトークに突入。あのセミのおもちゃ鳴らしてなにが楽しかったんだろうな、という流れから、駄菓子屋で売ってる妖怪けむりも意味わかんねーよな、なんだあれ?繊維が出るだけ?なんであんなの駄菓子屋に売ってるんだろう、と話しは転がり、駄菓子屋といえばロケット花火も全然きれいじゃないし、うんこ花火も意味が分かんない。と、その流れで爆竹の話にたどり着き、YUKKEは塾の前にクラッカーボールを道路に撒いておいて勉強中に音がなるのをひそかに楽しんでいたと。(注:昔の話なのでマネしちゃだめだよとメンバー全員が言っていました)ミヤは爆竹を投げて遊ぼうとしたら、どうやら駄菓子屋でその前に甘いものを食べていたらしく手が甘いものでベトベトになっていて、投げたつもりが手にくっついてしまい何を思ったか握りしめて手中で爆発させたと宣う。ステージ上のみんなが驚いて、それ大丈夫なの?と逹瑯が尋ねたら「手の皮がむけただけだった」と。逹瑯がすかさず「それさー、アルマゲドンでも言うじゃん?隕石を爆発させるのに表面だと衝撃がないから掘って中心で爆発させないと」と返すのはさすが。それでまだ終わらないこの駄菓子屋のおもちゃトークはトオルにも発展し、「トオルさん10コ違うけどどんなことやってたんですか?」とミヤが尋ねると「授業開始前に校内で爆竹が鳴り響いていた、ロケット花火を学校で投げて遊んでいた」とトオル。「さすが10コ離れてると違うな。俺ら小学生で遊んでただけだもんな。ヤンキー全盛期だしスクールウォーズの頃だし、しかも大阪」と逹瑯とうなずくメンバー。ミヤが「おれ!ロケット花火を廊下の床で放ったことある!あれすげえかっこよかったんだよ!」と突然のニコニコ顔。MUCCのおかしな魅力はこういうところにもある。というかミヤは天然とかフェアリーとかでは済ませない鈍感力が突然発揮されるのが不思議。なんでこんな話になったんだっけ?というメンバーに「昔子供をやったのが大きいよね」とミヤ。この人の思考回路をのぞいてみたい。不器用で不思議な人です。

鳴り物の話に少しもどって、「新しい持ち込み可能楽器がフェスのアーティスト発表みたいに『NEW!』って書いてあったのが面白かった」とミヤ。その後の話の流れで、4月以降のゲストボーカルが未発表だというときに「フェスみたいに大々的に発表しよう!」とつぶやくYUKKE。楽屋でもこんな感じなんでしょうねぇ。


さらに突然にミヤ「SATOちさー、昔よくケツ出して怒られてたじゃん。最後なんだからち〇こ出してみたらいいんじゃない?」・・・・・突然すぎる笑。「あのさー、あの、、、なんだっけ単行本じゃねーじゃ(SATOち牛乳ですね)、あれの表紙見てたらすっごいきになっちゃって。お客さんに見せてやれよ!」とSATOちのほうを見てかざした手を閉じたり開いたり。(私:あなたいま、エアでSATOちのさとちをにぎにぎしてみたんですか!?したんですかあなた!)不思議な人です。逹瑯の「SATOちの見たい人~?」との客席への問いかけにYesともNoとも言えない鳴り物で答えるしかない我々笑。ステージ前方まで出てきてSATOちを見ながら「でも、ここで裸になってもちっちゃすぎてお客さんから見えねーかもな」という逹瑯に「うぉぉい!」と突っ込むSATOち。「ぽこ〇んが・・」というSATOちの言い方に「ぽこ〇ん言うなよ笑」と逹瑯は突っ込んでたけど、どっちもどっちだと思います笑。(話の流れで省略したけど、表立ってケツだして怒られたのは1回だけで、記録に残ってないところではたくさんケツ出してたそうです)

逹瑯が「こんな話ばっかりしてたら次の曲いい曲なのにいけないじゃん!『お元気ですか~』とか始められないじゃん!まあ次の曲違うんだけど」とMCを終わらせました。

終わらせるちょっと前に、今日のMCなんか良くね~?と逹瑯がいい、YUKKEもそれに同意し、撮れ高あるね、と満足そうでした。おかげでこのノートの文字数もすごいことになっています。


※これを書きながら、セミのおもちゃがわからなかったので調べたらこれじゃないかしらというものに行き当たりました。
https://www.j-cast.com/trend/2020/01/06376446.html


アンコール1
20. 家路
かっこいい。後半の楽器のリズムが全くつかめない。夢烏として鍛錬が必要です。

21. 茫然自失
ゲストボーカル選曲が来るんだろうことは予測されていたけど、まさか茫然自失がくると思わなかった。イントロを聞いただけで頭おかしくなりそうなくらいテンションが上がったので何も覚えてません。ミヤが頭をめちゃめちゃにぐるぐる振りながら演奏しているのが印象的だった。

茫然自失のときか蘭鋳のときか忘れちゃったけど、ミヤがセンターでギターを弾いてる後ろで左迅が妙な動きをし始めて、離れようとしたときに逹瑯がすぐ戻し、その後ろで一人でチューチュートレインをやってみせ、それに気づいたYUKKEが合流し、やめようとしてた左迅がそれに気づいて3人でチューチュートレインを再び。その間、先頭のミヤ隊長は全く気づいておらず、楽しそうでした。ハンディのビデオカメラをもって現れて、ぐるぐる取り続け逹瑯の手にわたって撮り続け、あの映像はどこかで手に入るようになるのだろうか・・・・
この流れのときか目眩のときか忘れてしまったのだけど、ステージに左迅が現れるなり演奏しながらギターで刺しに行ったミヤが可愛かった。

茫然自失の前に左迅呼び込みMCしたんだっけ・・・!?このMCがどこに入ったのか全く覚えていないけど話した内容は覚えてるのでここに書いておきます。
ミヤが、「左迅の動きをぴょんぴょん縦に飛ぶ、葉月と全然違うじゃん」と言うとそれを受けた逹瑯が「あいつはかっこつけるからな~」と真似をし始める。マイクを持っていないほうの腕の肘をまげて肘から先を地面と平行な感じにして、片足ずつを軸足にして1/4ターンみたいな動きを繰り返す。ミヤも「かっこつけてるよな~」と受けつつ「俺らが子供のころ、Xのライブとか行くとhideさん曲になるとノリが80年代だからみんなモンキーダンスとかすんだよな」と実際に腕を上下に動かす(かわいい)。80年代回顧みたいなブームもあるし、ああやってもいいんじゃねーか、と。葉月が来る名古屋のときお客さんが全然違うノリしてたらおもしれーな、と言ってました。


22. 蘭鋳
左迅が「2曲で終わりのはずなのに、リハになって急に増えた曲!ミヤさんが行けんだろ?って」と言いながら始まった蘭鋳。蘭鋳はやはりライブでの盛り上がりが異常。楽しすぎる。

全員がしゃがんだあと、逹瑯が「今回のツアーは、カウントもSATOちがやる!」と宣言。福岡もそうだったらしいけど全部とは思っていなかったのか、ペットボトルのドリンクをストローでちゅーちゅーごくごく飲んでいたSATOちが驚いた表情を見せる。ミヤが上手でしゃがんで様子を伺いながら静かに音を鳴らし続けタイミングを見計らう。突然のことにうまく対応できなくて一度ギターが弾きなおしになる笑。SATOちはなかなか「全員死刑」が言えないのがかわいい。「一緒に成仏するぞーーーーーーー!!南無三ーーーーー!!!」からの「全員死刑!(ぜんいんしけええええ)」が可愛かった・・・・・

左迅が携帯電話を取り出し、記念撮影をして、みんなで去っていくメンバー。左迅がYUKKEのところにかけていったのと、構図を決めるときにバックを客席にするかドラムセットにするか迷っていたのが良い風景だった。(逹瑯のひとことで客席がバックになりました)撮影の前後どちらかで左迅が「僕の大好きな先輩達をこれからもどうぞよろしくお願いします!!!!!(ニュアンス)」とシャウトしていて、頭から終わりまで素敵なゲストだった。


アンコール2
23. 優しい歌
さっきのMCで出てきた「お元気ですか~」がここに。優しい歌は武道館以来、今回のツアーで必出だと思いつつ、やっぱり2回目のアンコールは優しくおわりに向かっていく。昔子供、スピカにつづく3回目の流れ。このライブの構成は、何度も何度も夢と現実の間を揺さぶられるけど、これが本当の現実に向かう始まり。曲は優しいし、携帯電話のライトの波はきれいだし、らららが続くところは本当に夢見心地だけど泣き笑いのような気持ちになる。

逹瑯が「今回はYUKKEから行くか!」とふり、YUKKEからららら歌唱開始。高音になるところで上に向かって身体も伸びるYUKKEかわいい。許さない。そのあとミヤだったか逹瑯だったかが「次はベースでやってみよう!」といい、ミヤは口ベースでやると思っていたのか、YUKKEがベースで音を出し始めると「普通だな」とつぶやきながら歌唱を担当。そのあとはトオル、SATOちと続き、そこに「次はSATOちとピアノ」とミヤからの指示。優しい歌は本当に優しい。
揺れる携帯電話とタンバリンのライトをみながらミヤが「ちっちゃい武道館みたい!」というとすかさず逹瑯が「武道館だよ!」と返す。このバンド、ほんとにメンバーの脱退を控えてるの?

24. ハイデ
私が最も好きなMUCCの曲の一つ。曲もMVも両方いい。ハイデは原風景を共有しているバンドじゃないと作り出せない音だと思う。演奏しながらぴょんぴょん飛び跳ねてその場で回転する石岡組を見てると、やはり、このバンド、このメンバーのままこの音でこの曲を演奏し続けるんじゃないか、、と夢を見そうになる。ただ、このツアーの構成上も会場の空気も、アンコール2は受け入れて前に進む気持ちで演奏しているように受け取ってしまう。次の曲に行く前に終わってほしい、夢であってほしい、と願いながら笑い泣きのような不思議な気持ちになる。


25. 明星
イントロが鳴ると、ついに来てしまったという感情になる。結末を知っている映画の、観進めたい気持ちともう止めてしまいたい気持ちがごっちゃになる感情。3階席からみた客席全体の後ろ姿は、腕を振り上げ、飛び跳ね、楽しそうに見えるけど、前から見える、メンバーから見える景色はどうだったのだろう。先輩夢烏のみなさんはどんな顔をしていたのだろう、、、ちゃんと謳って笑ってるんだろうな。顔はべちゃべちゃかもしれないけど。私は後半のところで少しほんとに身体が動かなくなってしまいました。まだまだです。

深々とお辞儀をしてメンバーが去っていき、最後にSATOちがゆっくりと手を振りながら去っていった。私にとって仙台はツアーの最初のライブだから、まだ別の会場にも行くから、だから「ライブ始まった!楽しい!」が7割、「このバンド、ほんとにメンバーが脱退するとか信じられない良い空気のライブ」が2割、「SATOちのラスト、さみしい」が1割でくらいの脳内になっていて、全く実感が伴わない。会場の空気もしめっぽい終わりにはなっていなくて、それは現在のバンドの空気が良いもので、ライブの仕上がりやメンバーが作るエンターテイメントの空気が良いものだからなんだとは思うけど、この1つの公演中にあった大きな流れ3回をツアーの度に繰り返していくと、自然と受け入れられるようになるのかな。中盤の落陽あたりで見せた「未だ少し現実に抵抗している、未練がある」一瞬の空気が明星で取り去ろうとされるところも受け入れられるのか。SATOちに「やっぱやめるのやめたい!」と思わせるようなツアーになってほしいしあわよくばそれが起こってほしい。メンバーは受け入れてくれるだろう、なんていう希望的観測を抱くことはなくなるのか。曲に対する感想は重複することもあるだろうからシンプルになると思うけど、次回の公演も絶対にノートを書こうと思います。

MCのレポート書くだけですごいことになるというMUCCのレポート初書きの洗礼にあいました。

==== セットリスト =====
MUCC TOUR 202X 惡-The brightness world @仙台サンプラザホール 2021.03.07
ゲスト 左迅(ex.girugamesh)

1. 惡-JUSTICE-
2. CRACK
3. 神風Over Drive
4.塗り潰すなら臙脂
5. G.G.
6. 海月
7. アイリス
-MC-
8. ファズ
9. Friday the 13th
10. SANDMAN
11. 昔子供だった人たちへ
12. 落陽
13. アルファ
-MC-
14. スーパーヒーロー
15. DEAD or ALIVE
16. 目眩 fear.左迅 (ex.ギルガメッシュ)
17. 前へ
18. My World
19. スピカ

アンコール1
20. 家路
21. 茫然自失 fear.左迅 (ex.ギルガメッシュ)
22. 蘭鋳 fear.左迅 (ex.ギルガメッシュ)

アンコール2
23. 優しい歌
24. ハイデ
25. 明星

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