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【美術ブックリスト】『至高の名陶を訪ねる 陶芸の美』小林真理著

日本が誇る陶芸。その現在地点を、巨匠から若手まで陶芸家50人を実際に工房を訪ねて、レポート。作品写真と陶芸に対する作者の思いをつぶさに紹介していく。作家名鑑でもあり、作品集でもあり、現代の陶芸事典のような本。

堅苦しい制作論や作家論ではなく、作り手のふと漏らした言葉を拾い、そこから作品の魅力にまで広げる。ここまでが概要。

ここからが感想。
著者は工芸など手仕事に関して執筆、講演活動をされている方らしい。この文も雑誌のインタビュー記事のようで読みやすい。

一般的に陶芸全般が好きという人は少ない。地元の焼きものや、備前、九谷といった有名な窯業地の器をいくつかもっている人がほとんどだろう。そうした人が、興味のある陶芸家の思いに触れたり、いまどんな人が活躍しているかを確認するのにいいと思う。事典だと思えばこの価格は高くないかなあ。

208ページ B5変型 3850円 芸術新聞社


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