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【美術ブックリスト】『図説 セザンヌ「サント=ヴィクトワール山」の世界』工藤弘二著

セザンヌがライフワークとして終生描き続けた故郷の象徴《サント=ヴィクトワール山》。制作の歩みと背景、見どころを徹底解説。パリとプロヴァンスの風景画とも対比しつつ油彩画、水彩画など全83点を収録。いわば「まるごと一冊サント=ヴィクトワール山」ともいうべき永久保存版。
ここまでが概要。

ここからが感想。
文字と図版のバランスがいいので、見ていて楽しい。美術史を学ぶと、ある作品を論じるのに同じ画家の別作品を参照して比較する必要がある。こうして同じモチーフを網羅してあると、初学者にはありがたいはず。

同じ出版社の『図説 モネ「睡蓮」の世界』(安井裕雄著)に続く便利な一冊。

B5判 160ページ 3600円 創元社

【目次】

Chapitre I パリ
――画家になることを夢見て、芸術の都へ

Chapitre II プロヴァンス
――強烈な陽光の下に生まれた新たな創造性

Chapitre III サント=ヴィクトワール山
――郷土を象徴する「聖なる勝利の山」

(コラム)
川を描く
湖を描く
海を描く
岩を描く
ガスケの見たセザンヌ
セザンヌとルノワール
ドニとルーセルの見たセザンヌ
想像のサント=ヴィクトワール山
セザンヌをめぐる画家たちの言葉
……ほか

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