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春ははじまり

室礼(しつらい)という好きな言葉がある。言葉の響きが綺麗だし、字面を見ても背景に澄んだ空気みたいなものを感じられてとても好ましい。
意味は簡単に言ってしまうと、準備をするということなんだけど、もう少し丁寧な説明になると、おもてなしの心を込めて形をつくり、人を迎える準備をするという意味が出てくる。
自分の気持ちを目に見えないものから目に見えるものに置き換えるには、季節感というキーワードは欠かすことができないと思う。

わたしの好みは、あまり艶やかなものよりは、道端に静かに咲いている野の花のような存在がとても良いと思うけど、室礼となると、まずはその場に似合うように調和を取るということが大切だと思う。

こだわっていると言うと、こだわるゆえの強さが出て来すぎてしまい、ちょっとした優しさみたいながものが薄れてしまう気がする。
何とはなしに良いと感じるようなものが、実はこだわっているんです、というような形の取り方を見つけて行けたらいいなといつも思っています。

春はいつも始まりの季節。
西染物店としての活動を二人で始めたのが、2015年の春で、今年で7年目を迎えました。


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写真は県の花フジザクラでオーダーいただいた額絵(一部)

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