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おふとんの話

ここのところ毎日、シロアリ被害によるリフォームに向けての片付け。
物置だった部屋を空っぽにするのは、大変!!
そろそろ疲れてきたし、飽きてもきた。

お宝的な面白いものも出てこない。
ってことは、少しは以前整理でもしたのかしら、私。
偉いぞ!私。
もう少しだぁ~~、がんばれぇ~私。

なんとなく、片付いてきて、あとはお布団。
田舎だから、誰が来ても泊まれるようにと、昔の人があつらえたお布団がたくさんある。
たぶん、我が家だけでなく、ご近所さんも一緒、多分そうだと思う。

時々お布団屋さんが来る。
母が頼んだことあるらしく、顧客名簿に我が家は載ってるらしい。
忘れた頃にやってきて、「おふとんの打ち直し、どうですか??」って。

今どきはそんなのしないから、
「おふとんのクリーニング、どうですか??」ってやって来た。
布団屋なんで、専用の機械があって、他でするよか安いですよ~って。
ちょうど、お布団のクリーニング流行ってた頃で、やってもらった。

最近来た時は、「いらない布団ないですか??」って。
もう昔みたいに家で、冠婚葬祭なんてしなくなった。
親戚中が来て、家に泊まる事なんてなくなった。
お布団は、家族分で十分なのだ。

ここらへんは田舎でみんな大きな家ではあるけど、使わなくなったお布団は邪魔になる。
”断捨離”なぞと言う物も流行ったりなぞして、
私が後生大事に布団なぞ干してると、近所のいろんなおばさんによく言われた。
「布団なんて、そんなにもういらん!捨てちゃえ~。」と。
大型ゴミに出したと。
今はダメだけど、一昔前に田んぼとかで草と一緒に燃やしたって話も聞いた。

お布団屋さんが言う。
昔のお布団は、和綿の伯州綿で作ってたのが、安いアメリカ産の綿を使うようになって、綿を作らなくなった。
国産品の綿は、誰も作ってない。ここらへんにはもうないんだ。
それなのに、ゴミに出して捨てたとか、燃やしたとか。
昔のお布団の綿、紡げば糸になる。絣とか作る糸になる。
お怒りだった。
お布団屋さんも大変だ。

そういえば、伝統の絣も後継者が居なくて、県が後継者募集してたことあったな・・・。
綿の栽培から始めたとか、聞いたような。

確かに、昔のお布団は重い!!
でも、暖かい気がする。
日に干すとフワフワになって、幸せを感じる物になる。
その感覚、知らない・わからない人、今は多いんだろうな~とは思う。
日に干したお日様の匂いのするお布団の幸せって、昔はみんながあったような気がする。

昔の家にあった建具も、今は作る人がいないらしい。
ガラスのはまった木製の引き戸。
新しい部屋に、取り付けたいと思ってる。
昔の箪笥や物入れも、綺麗に掃除して置きたいと思ってる。
捨てれば有料のゴミになってしまう。
なんとか使いたいと思う。

昔の品物には、手間暇かけて職人さんが作った長く使える物が沢山ある。
だから私は古い物が好きだ。

私は今、勿体無くて使わなかった婚礼布団のセットの座布団を常用してる。
使わないと勿体無いと思って、カバーを作って使っている。
絶対へたらないし、日に干すと倍以上に膨らみ、フワフワになるから、寝転んで幸せを感じられる。
手放せないお気に入り~。

けれど、我が家の古いもの、近所のおばさんは「もう使わないから捨てろ!」と言う。
でも、今これを買おうと思えば、高額だと思う。
専業主婦の私には、到底買えない。
だから、私は捨てずに使う。
要は、しまってないで使えばいいのだ、と思う。
 
私の片付けはそんなんだから、なかなか進まない。
結局、捨てられない性格なんだろうか。


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