にじプロセカ大会ハイライト「セカイをつなぐグローバル大会へ。」
予選リーグ
予選注目のハイライトは各組進出ラインの2位争い。各組ここのラインが非常に接戦となった。序盤のAリーグからフルコンしていても精度面では3位というケースも多く、精度面重視のルールが2曲目の最後まで目が離せないゲーム性を作り上げた。
今大会通じてだが、初心者から上級者まで難易度問わずフルコンボが見られたのも大きい。ライバーの練習の成果や姿勢が出ていると伺える。
また2DMVや3DMVつきで臨むライバーもおり、そこのエンタメ性も会場とコメント欄を沸かせた。
注目はEとF。
Eは適正レベルのばらつきがあるものの、HARD17に揃えられた課題曲の中で1曲目がまさかの大接戦に、2曲目もフルコンボが飛び出すなど、最後まで進出者のわからない予選となった。
Fは逆に中上級者が集まる中での精度勝負になり、2曲目の「帝国少女」でまさかの結果を生み出すことになるなどの名勝負が見られた。
またGリーグでは今大会初のAPが飛び出すなど圧巻の仕上がりを見せたライバーも。
進出リーグ
進出リーグでも圧倒的な強さを見せたライバー、熾烈な争いを経たリーグと様々に。特に進出リーグ1や進出リーグ2のわずか3点差となったトップ争いは注目すべき試合に挙げたい。ついでに試合後に選ばれることのなかった「エゴロック」をプレイするライバーや、ガチャを回し出すなどの自由さにはこちらも笑うしかなかった。
進出リーグ1ではまさかの令和時代のコメント欄が「リンちゃんなう!」で埋まり、そして進出リーグ4ではAPも飛び出す。
準決勝1
準決勝以降はban/pickの採用もあり、勝負や選択にライバーの個性や戦略性も生まれ、ひりつく空気や緊張感を演出。そして選ばれた4名は何も今回の接戦を制してきた実力者であることは証明済であるため、熱線となった。
(ここからは詳細なネタバレになりますので本配信と合わせてご覧ください)
甲斐田晴vsアルバーン・ノックス
甲斐田は予選、進出リーグではGREAT数1のみを出す場面などがあり、精度の高さを見せて接戦を制し、準決勝進出。アルバーンは海外勢ながらも豊富な練習量と技術の研鑽を本番でも発揮し、進出リーグでは2位のりりむを僅か3点差で凌いで準決勝入り。
互いに適正レベルが28(甲斐田)、27(アルバーン)と近く、接戦が期待できるマッチメイク。
よって、課題曲は
にっこり^^調査隊のテーマ(Ex27)→バグ(Ex26)→potatoになっていく(Ex24)
となった。
唯一のhardであったbrand New DAYのbanは主戦場をexpertのみとしたい甲斐田の意図がわかりやすく、続くアルバーンのbanである二曲はハネリズム曲と細かい乱打曲、甲斐田の2回目のbanである「ジェヘナ」も難易度25では特異的な難しさを誇る。ここらへんは自身の苦手を消しておきたいというところだろうか。
試合は1曲目、自身のpick曲であるにっこり調査隊でフルコンボを叩き出した甲斐田が僅かにリードを得るものの、2曲目のアルバーンpickのバグでアルバーンが渾身のフルコンボを返し、合計得点で逆転。
3曲目のpotatoになっていくでもこの差は僅かに埋まらず、10点差でアルバーン・ノックスが決勝進出。海外勢の躍進を体現した。
準決勝2
フレン・E・ルスタリオvsドーラ
フレンは魔境となったFを精度面で制し、予選を一位通過。ハード2曲となった進出リーグでもそれは衰えず、準決勝へ。
ドーラは今回唯一のAP達成者。しかも予選と進出リーグでそれぞれ一回ずつと圧倒的。他を寄せ付けないプレイングで準決勝へと駒を進めた。
よって、課題曲は
トンデモワンダーズ(Ex27)→気まぐれメルシィ(Ex25)→needLe(Ex25)
となった。
フレンの攻めのpickともいえるトンデモワンダーズ選曲は彼女の推しである天馬司が主役を張ったイベント「ワンダーマジカルショウタイム!」での書き下ろし曲。masterもそうだが、expertでも高難易度に位置する譜面。
対するドーラは実装が最近であり、ライバーによっては練習量の差が現れそうな気まぐれメルシィのpick。
試合は終始精度の高さで上回るドーラになんとかフレンが食らいつくような構図になるが、三曲全てでドーラがスコアを上回り、決勝進出となった。
決勝
アルバーン・ノックスvsドーラ
よって最後の3曲は
Ready Steady(Ex25)→どんな結末がお望みだい?(Ex24)→miku (Ex24)
となった。
決勝にふさわしい10曲の選出であったといえる。
直近のマジカルミライテーマソングである「フューチャー・イヴ」
公式大会では決勝の顔もいえるくらいお馴染みになった屈指の高難度曲「初音ミクの消失」
ユリイ・カノン制作のGUMIの名曲「だれかの心臓になれたなら」
グローバル版のプロジェクトセカイ先行収録曲であり、全編英語歌詞の「miku」
2周年のテーマソングの「Journey」
そして各グループの書き下ろし楽曲の中から一曲ずつという構成。
ban pick前に事件は起こる。
今回は準決勝以降のみ、自分の練習や技術力の向上などから自己申告によって適正レベル以上の難易度の楽曲をチャレンジできる制度がルールによって設けられている。
アルバーン・ノックスがそれを利用し、適正レベルの関係上、決勝楽曲の中で唯一のhardだった「初音ミクの消失」をexpert30に上げることを提案。
相対的に低難易度に見えていた消失が決勝に波乱を起こしかねない楽曲へと変貌したのである。
結局ドーラによって消失はbanされてしまうものの、これはドーラのbanの権利使用を消失に向かせたと判断することもでき、自らの得意楽曲を消されにくくするという戦略があったといえる。
(もちろんアルバーン自身にも消失へのチャレンジ意欲はあったのだろう。)
結果として選ばれた三曲はつながり含めて美しさは別格。
ビビバス始まりの楽曲であり、決勝の舞台にふさわしい挑戦への覚悟を挑発的な歌詞で記した第一曲
「Ready steady」
これからの不明瞭な未来とワンダショの行先を示唆し、決勝という最後の舞台を彩る第二曲
「どんな結末がお望みだい?」
EN所属ライバーの決勝進出とともにプロセカと大会のグローバルさすら示すラスト楽曲
「miku」
とこれ以上ない組み合わせになった。
決勝戦は最後まで得点はこちらには非公開で進行し、さらに三曲全て両者フルコンボという伝説を残し終結。
最終結果はドーラがアルバーンに40点差をつけての優勝となった。しかし、アルバーンは2曲目単体では3点差に迫るなどの大健闘を見せる。ドーラは優勝とAP賞の二冠を獲得。
結果として今回のプロセカ大会、白熱あり、エンタメあり、ドラマありと6時間越えながらも見応えある大会になった。適正ルールなどの整備もあり、だれもにチャンスがあり、誰もが主役になれるような大会であった。
また、アルバーンなどのENや元KRなどの海外ライバーの台頭もあり、決勝でも応援コメントにも英語のコメントが見受けられるなど、非常にグローバル、プロセカとにじさんじの広がりを感じさせる印象だった。大会の選曲もバラエティさに富み、普段のチャンピオンシップではできないような組み合わせも可能となったのも親しみをもたらしたといえる。
次回開催を期待する声も多く、今後の発展も非常に楽しみになった。
さて、こういった大会からプロセカの競技性に魅入られた方も多いだろうか、そんな方には朗報だ。
今度はプロセカ公式より次回大会の告知があった。にじプロセカ大会よりハードでシビア、技術力の高い参加者によるリズムゲームの勝負となるであろう。
過去2回は団体戦だったが今回は個人戦に戻り、一般部門に加えて新たにU12、クイーン部門も設けられ、ストリーマーたちのエキシビジョンもある。
非常にこちらも楽しみだ。
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