にじさんじ甲子園2022:順位決定戦の展望まとめ

本当に、見てる側も疲れてしまった。それくらいの圧倒された戦いの数々。A,Bの予選グループだけでこんなカロリー高いのかよと言いたくなるくらいの闘いにこっちも今は心地よい疲労感を覚えております。というわけでA,Bグループを振り返りつつも、順位決定戦を考えていきたいと思います。

7位決定戦:まめねこ-チョモランマ

目指す「1勝」へ、互いの全力がぶつかる総力戦野球。

ここはいかにまめねこの先発投手、壱百満天原サロメがいかに長いイニングを稼げるかということにかかってくるかなと思います。予選でも他の高校のエース投手との遜色ない投げ合いでピンチを凌ぎ切った成績を持つ好投手。

9回制のため、大体6〜7回が目安になりますが、チョモランマは威圧感持ちの2人を上位打線に組み込んだ凶悪とも言える打線。神速やコーヴァスをあと一歩まで追い詰めた打撃力と相まって5回などで降板すると一気に苦しくなると言えるでしょう。

チョモランマは逆に投手陣が踏ん張りつつ、打撃で打ち勝つことが求められます。まめねこは予選3試合のうち、2試合で先制点をもぎ取ったという実績もあり、闘志持ちエースであるハナ・マキアがやや苦しくなるかもしれませんが、リードされても諦めず、要所のポイントを獲得できれば、チョモランマ打線を奮起させる起爆剤となるかもしれません。予選では好投も見せたアンジュ・カトリーナらリリーフ陣にも注目です。
なによりもこの両チームは常に総力戦、全員で勝つ野球をしてきたチームであると言えるため、互いのそのチームのぶつかり合い、投手の継投、代打の起用の判断がどのような結果になるのかが焦点になるでしょう。
互いに予選は全敗。笑って最後の試合を終えるのはどちらか。

注目選手
壱百満天原サロメ(まめねこ)
ハナ・マキア、レイン・パターソン(チョモランマ)


加賀美大附属-帝国立コーヴァス

激打vs韋駄天 互いの持ち味を活かす「決闘」

ステータスだけでは決まらない、それを遺憾無く味わってきた両者。
にじさんじ高校を追い詰めたコーヴァスは今回も得意の走力野球のフィールドに持ち込んで得点を狙う。
守備や外野の穴を突く単打などから盗塁を狙い、ヒットやバントでチャンスを広げて、最低限の犠牲フライで一点をもぎ取る。
そのような戦いすら可能な走力野球は、守備こそ万全ですが盗塁阻止には時間を割けなかった加賀美大附属には大いに有効だと言えます。
パワーこそ低いですが、それ以外の長所を生かした技巧派な戦いが展開できれば勝利は十分にあり得ます。何よりにじさんじ高校に最終回までリードをしており、チョモランマにも1点さで競り勝った底力はもはや前評判など関係ない強さを見せつけてきたと言えるでしょう。

受けて立つ加賀美大附属も2敗こそしましたが、両試合ともわずか1点差と熱戦を繰り広げただけに、この試合ではその「あと一本」を繰り出すためにどのような策を練るかが重要になってきます。
打率は高いものの、ここまではホームランは0。アベヒ持ちも多いためにこれは仕方ないことではあるものの、やはり打棒が湿っているということを受け入れざるを得ません。大会最強投手である王ヘルの月ノに対しても、安打1本で封じられたというのがやはり今回大会の難しさを感じさせます。
打順の変更などが柔軟に行われるなどの変化もあり得そうです。

今回の先発であるコーヴァスの遊間ユーゴは、やや球速は下がるものの、今大会トップクラスの投手なだけに、変化球をいかに仕留められるかということが求められます。場合によっては威圧感などで削りながらリリーフ陣を狙い、後半の逆転を待つなんて戦い方も考えられるだけに、戦略に幅はありますが、序盤から優位を取れるような打撃が火を吹くのが見たいというのも我々としては本音ではあります。
好投、好守を見せたコーヴァスの守備を突き破る加賀美大附属の打撃が見られるか、コーヴァスの走力野球がフィールドを荒らすか、気になるところです。

注目選手
遊間ユーゴ、桜凛月、浮奇・ヴィオレタ(コーヴァス)
オ・ジユ、葉加瀬冬雪(加賀美大附属)

パンパカパンダ-にじさんじ

鍵を握る二人のVox。

最終戦で惜しくも神速に敗れたにじさんじ。
前評判以上の快進撃を見せて無敗でAグループを終えるものの、一歩王ヘルに及ばなかったパンパカパンダ。
昨年のAグループ以来の両監督のぶつかり合いとなりました。

パンパカパンダとしては躍進の原動力となったVox YASHIROこと社築を筆頭とする投手力を盤石にした上で、アルス・アルマル、ペトラ・グリンを筆頭に加賀美大附属に勝利できたパンチ力のある打撃がいかに刺さるかという点が重要です。

対するにじさんじもこれは同じで、最終戦で超スローボールが逆転2ランを呼んでしまい、信用が一段となくなりつつある剣持刀也を先発に、サニー・ブリスコー、ジョー・力一、狐坂ニナの幅のある投手陣が抑えつつ、Vox Akuma,ミスターこと鈴鹿詩子を筆頭に強力な打線がいかに得点を奪えるかということにかかってきます。

互いに投手力もあり、打線のパンチ力も健在、そして両方の捕手は打撃力もあり、なおかつキャッチャーA。
「Vox対決」とエンタメ面が強い割にはとてもその戦力はハイレベルであると言えるでしょう。互いの意地と意地、VOX社の投手力か、VOX Akumaの打者とリードか、楽しみな対決の一つです。

注目選手
YASHIRO、ペトラ・グリン、シェリン・バーガンディ(パンパカパンダ)
剣持刀也、Vox Akuma、ミスター詩子(にじさんじ)

王立ヘルエスタ-神速

「王道」vs「神速」 勝つのはどっちだ

王ヘルは一昨年の予選リーグ、神速は昨年の予選リーグで互いに最下位と苦渋を味わったチーム。それが互いに進化を遂げて今回決勝へと駒を進めました。

王ヘルは今大会でも全分野がバランス良く高くまとまったチーム。大会最強投手を擁しながらバッテリーもキャッチャーAで打撃面優秀。1〜3番は足で出塁し、フィールドを掻き回し、中軸は打撃力があり、得点を量産できるというまさに理想の王道野球を求めてきたリゼ監督の願いを叶えてくれるチームであると言えます。

奈羅花-周央サンゴ-鷹宮リオンの流れで徐々に投手や内野守備を狂わせながらチャンスを広げて、静凛-戌亥とこ-ベルモンド・バンデラス-鈴木勝の中軸で打撃面でリードを確保し、先発投手月ノを筆頭に盤石な投手陣、打線の1〜3番で構成された硬いセンターラインが反撃の芽を摘むという、安定感のある試合運びができれば今大会でも最強格だと言えます。

神速に対してはとにかく守備面でどこまで月ノが三振を取れるか、二遊間の守備の固さが神速の機動力に対抗できるかということも一つの鍵になってきており、特にフォアボールは注意がいると思われます。塁上にランナーをためた状態で星川サラ、アルバーン・ノックスなどに回ると一気に3〜4点取られる危険性、接戦時の犠牲フライによるターニングポイントの確保などが問題に上がります。

対する神速はとにかくミート力の出塁に加え、それと合わせた機動力での大量得点を狙う最強のスピード布陣、それでいて予選ではルカ・カネシロの3塁打や2本のホームランも飛び出し、長打力も健在。
コーヴァスにも16-0と圧倒的な差を生みました。

やはり圧倒的な打順構成が、ハマるととても強いという印象があります。
黒井しば、天宮こころ、ルカ・カネシロ、物述有栖、星川サラなどの打順を慎重に組み替えつつ、最適な打順を作るという難しさと強さを兼ね備えたチームになっており、にじさんじ戦ではそれがピッタリと合致し、黒井しばの1番起用やルカの4番起用がハマったことで一気に逆転を果たした試合でした。

王ヘル戦でもにじさんじ戦と似たようなかなり凶悪な打線構成になると思われますが、先発ピッチャーがあの加賀美大附属を1安打に抑えた月ノということもあり、三振などに抑え込まれるとジリ貧な状態になる可能性があります。
先発ピッチャーの黛灰も今大会では月ノに続く評価を得ているとおり、重い球とゴロピ、速球中心などで球数を抑えて守り切れる可能性はありますが、星川サラはキャッチャーBとやや静凛に劣り、リリーフ陣の根比べになるとどのような戦いになるかは分かりません。
3番手まではステータス準拠でやや神速有利ではありますが、リードされた場合には早めの登板から卯月コウの威圧感、伏見ガクの重い球+闘志などで盤石な戦いをされる危険性もあります。

とにかく塁に出ることから始まる野球なため、それが投手とどのような相性になるかが注目でしょう。フォアボールや内野安打が狙えるかどうかで割と話が変わってきます。

互いの決勝戦はそれぞれの信条とやりたい野球のぶつかり合い、制するの果たしてどちら側か、間もなく決勝戦です。

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