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水が無くても育つ稲って本当?

 林さんち的には、梅雨明け宣言でしたがそれが大きな間違いだった1週間でした。もの凄いゲリラ豪雨で県内で洪水警報が発令されました。そんな日に能登に視察に行きました。それは、用水が破壊されてさらに地割れで水を張れない田んぼでの米作りです。能登の農家も地震に負けては、いませんでした。

1、水が無くても育つ稲って本当?

 7月24日に白山石川農業振興協議会で能登へ視察に行きました。能登半島地震で大きな被害を受けた農地ですが特に深刻だったのが用水。各所でひび割れしたりポンプが故障して田んぼに水を引けない田んぼがたくさん出来てしまいました。さらに水が来てもひび割れで水を張れない状況。そんな田んぼですがなんと水を張らなくても栽培出来る方法がありました。それは、マイコスDDSR=Dry Direct Seeding Rice つまり乾田で育つ稲作の方法です。これは、マイコス菌という特殊な菌を種籾に着けて直播するとマイコス菌の働きでわずかな水分でも稲が育つ栽培方法です。そのマイコス米が窮余の策で急速に能登で今回広まりました。そのマイコス米を栽培している二つの農業法人へ今回視察に伺いました。

 まず今年の春に青年塾で肥料レスキューをした輪島市町野町の粟蔵水稲株式会社へ。ここで今年の春作業の話を聞きましたが本当に大変だったようです。まずは、見ため水平の田んぼも実際水を張ってみるとウネっていて凸凹。それでは、水を張れないので通常の3倍の時間をかけて代掻きで土を引っ張ったそうです。でもせっかく水張りしてみたら地割れがあってすぐに水が無くなってしまったり。そんなことを繰り返しての田植えだったのでいつもは、1カ月ほどで終わる田植えが2か月かかったそうです。そしてどうしても水を張れない田んぼには、マイコス米を栽培しました。でも早生で5haを播種したけど除草剤の散布タイミングが間違ったのか全部枯らしてしまったりと初めての技術で試行錯誤の日々だったようです。そこまで頑張ったのですが45haの作付け予定が30haに留まったそうです。やはり甘くない春だったのです。

 次は、すぐ隣の川原農産へ。この地域のマイコス米の栽培は、川原さんからの提案でした。川原さんが昨年11月に偶然知る機会があったそうです。でも川原さんは、無施肥水稲栽培に取り組んでいてマイコス米には、興味が無かったそうです。ところが今回の能登半島地震で何もしなければ稲作をあきらめざるを得ない状況に追い込まれてその無施肥水稲栽培とマイコス米を組み合わせることを決意。川原さんは、無施肥による水稲栽培をすることによって除草剤も減らしています。稲に与える肥料は、実は、草にも与えているという矛盾があります。だから無施肥だと草の成長が抑えられます。そこでマイコス米栽培での最大の特徴でもある播種後にラウンドアップ全面散布をせずに出芽して成長した後に水稲用の除草剤を散布しています。これで経費も労力も軽減出来ます。実際のまるで麦畑のような田んぼに見えましたが草は、完全に抑えられて見事に稲が育っていました。もしも無施肥とマイコスの組み合わせで上手く稲が栽培出来ればこれは、画期的なことだなと思います。これからの能登の農業に大きな光明となると信じています。

マイコス栽培しかも無施肥を実際に見ると本当に凄い・想定外のゲリラ豪雨で緊急出動・2024
https://youtu.be/MGKE5hUyfzA

2、サクセスナイトがなんと限定カラー!

 今年は、紙マルチ栽培田に入れた除草機「のるたんJJ1」ですが果たして効果のほどは?と心配になって確認に行きました。やはり縦の株と株の間の草は、除草出来ず宿敵オモダカが生えていたけどそれは、紙マルチが破れた出入り口のような多発地帯。他は、意外に生えていなくてホッとしました。これまでのように紙マルチのみで草を抑えられていた時代は、過ぎました。猛暑で草の勢いが凄いのと20年以上無農薬を続けたことによる種や球根の蓄積で草を紙マルチで抑え切れなくなっています。昨年は、かなりの時間を夏の猛暑で紙マルチ栽培田に人力除草のテデトールに突入して熱中症になりそうでした。そこで今年導入したのるたんJJ1ですが昨年の実演であまりの扱いにくさに一時は、断念したのですが息子の夢太のたっての願いで購入を決定。息子も昨年のようなテデトールをしていたのでは、社員が倒れてしまうとの危惧があったのだと思います。そしてのるたんJJ1での除草を始めましたが予想通り使いにくいのなんの!それでも頑張って除草した甲斐があったと現時点では、考えています。問題は、これから後半の草の勢いがどうなるか?通常の夏であればいいんですけど、、( ̄▽ ̄)

 そして自然栽培「林さんちの宇宙米」の田んぼのアイガモロボットと楽とーるの除草効果ですがこっちは、半分成功、半分失敗と言った感じです。今年導入したアイガモロボットですがどうも高低差が微妙にあって半分の田んぼをあまり泳げなかったようです。もちろん水深を深くすれば全部のエリアを泳ぐのですがそれでは、スクリューが田んぼから浮いてしまい土を掻き混ぜれません。そうなると水が濁らないので草が生えます。でも今度は、水深を下げると微妙な高低差でスタックしてしまったのです。さらにこの田んぼは、10年ほど前に起きた白山の大崩落で砂が用水が流れ込み水位を保つはずの自動給水アクアポートに詰まってしまいその度にアイガモロボットがスタック。それでも次に投入する除草機「楽とーる」でなんとかしようとしたら共同で借りていた先での故障で届くのが遅れてしまい草が大きくなってしまいました。それでもなんとか除草したのですが2回目の除草ですぐに壊れてしまい万事休す。だから結局、半分だけ草が少なくて半分は、草ボウボウになりました。今年新しい田んぼに切り替えたので1年目は、これでも十分収穫は、望めると思いますが来年は、もっと上手にアイガモロボットを使って草を抑えたいと考えています。

紙マルチ栽培田ののるたんJJ1除草の効果は?・ハナエチゼンの穂が垂れて来ました・2024
https://youtu.be/A5JS0pSk5xU

 先日来られた見学の方が私のyoutubeファンでした。その方が玄米カラー色彩選別機「サクセスナイト」を見て不思議なことを言われた。「このサクセスナイトは、スペシャル限定カラーなんです」、、え?そうなんですか!と思ってカタログを見直すと確かに林さんちのサクセスナイトは、ゴールドエンブレムなのにシルバー。ボディーカラーもブラック&パールホワイトだがパープル&クリームカラーとやはり違っていました。でもカタログなので印刷の違いでよ~く見ないと分からないレベル。そしてそのファンからの報告でサタケ社内でもあまり知られていないらしいが200台限定でランダムで販売したそうです。それがたまたま林さんちに来たと言うのです。でも林さんちは、サタケのサクセスナイトの前モデルの「ピカ選」も販売前予約で速攻購入してそれを動画にしています。今回もサクセスナイトの販売前予約で速攻購入して動画にしていたのでもしかして「忖度」があったのかも?と勝手に想像もしましたがきっとこれは、サタケ125周年記念モデルかなんかでうちに偶然回って来たんだろうと思うことにします。しかしどうりで派手なゴールドエンブレムだと思いました、、\(^o^)/

サクセスナイトがもしかしてスペシャルカラー?・巡回食育授業で超大盛り上がり・2024
https://youtu.be/ATVJ3EjclVQ

稲刈りに向けて準備中だが問題発生・津幡町刈安の公民館行事で食育授業・2024
https://youtu.be/E4k3ExQmG7s

右ドライブスプロケからもオイル漏れでクローラー外し・野々市市農業の地域計画策定中です・2024
https://youtu.be/1_X2Kq7fYqM

夏の週休二日に突入でノンビリ過ごしています・KL3950を秘密基地へ搬入しました・2024
https://youtu.be/xRQSWzZNz3w

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