犬猫鳥進入禁止

 これは、前に私の住んでいた市で、 初めて本格的なゴミ集積場が設置された時、 前面に貼られていた看板です。
 それほど大きくはないのですが、鉄骨の網張で、扉には鍵もついた立派なものです。進入禁止と書かれても、彼らに理解されるわけじゃなし、と見た途端はつい笑いがこぼれましたが、お役所もこの頃はなかなか工夫も大変だなと思いました。

 以前、いわゆるお役人は威張ってばかりいて、ろくな事をしないと、評判が悪く、風当たりも強かったものです。旧国鉄のころ、たまたま指定券なしで、とりあえず空いた指定席に座っていたら、巡回の車掌にひどい扱いをされたと、激怒した人の話を聞いたことがあります。今のJRなら全く違う対応だったでしょう。 郵政省など、民営化された企業は一様にサービスが変わりました。県や市などの自治体も同様です。 
 ゴミステーションの注意書きも、些細なことながらお役所の堅いイメージを和らげようと、知恵を絞られたのでしょう。

 自治体ごとの焼却炉の性能などによって、回収方法の違いは当然として、住民による回収後の処理の仕方もさまざまです。マンションなどの集合住宅は管理人が始末してくれますが、戸建住宅では何処でも当番制のようです。

 前に住んでいたところでは、大体町内会の班ごとに適当な場所を決めて、後の掃除だけを持ち回りにしています。ところが、協議してもその場所が決まらない班では、折りたたみ式の重たいゴミカゴを、次の当番の家まで引きずって行く持ち回り方式になります。話し合いで物事が決まりにくいのは、家同士でも国家間でも似たようなものですね。

 当番は大体1週間単位が多いようですが、このたび私が住むことになった所では、 1ヶ月責任を持ちます。なかなか当番の割り当て方が細やかで、各家の事情に合わせて、朝組と昼組に分け、それぞれ週3日生ゴミの日に、組立役と清掃役を分担します。
 進入禁止と書かれた犬と猫は、この頃は人間にかなり管理されているので、あまり問題ないのですが、カラスばかりは被害が大きくなるので、カゴの上に更に鳥よけネットを被せるという念の入れ方です。

 朝は6時15分までに仕事を終える決まりなので、冬の早朝などは大変ですよね。私ごとになりますが、年寄なので早起きは苦にならないし、冬も、ここは雪の朝などということはあまりなさそうです。地域のこのくらいのお役目を、恙なく果たせるような健康を保ちたいものと、願っている次第です。

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