見出し画像

『全部を賭けない恋がはじまれば』の感想文

『プロローグ 新年一発』を読み終わったとき、ああ最初から共感した!と思いました。リアルな切なさ腹立ち孤独を軽く明るくやり過ごすのは好きなタイプの女性。が、次の『パイパン』であまりにも驚き読み進むごとに不安になりました、大丈夫なのだろうか?もしかしたら私はもう61歳にもなるお婆さんだから世の中のことがすっかりわからなくなっているのだろうか?『予習復讐』あたりでは、私の知らないうちに女性の生態系がすっかり変わってしまったという話なのかもしれない、と思いました。男性が子供を産む日が来るみたいな。でも、そこで生じる気持ちにはいちいち共感し最後まで一気に読みました。共感というより思い当たったのかもしれません。
本作品中の友達が言った「みんな誰かのキープ」それが納得できるのはある程度年齢を重ねてかもしれません、そしてキープ達にもキープリストが出来ていく。お互いに求め合い、試し合い、何割かを愛し合いすれ違う。嬉しい悲しいを繰り返し恋をする。この年になってこの本が読めて良かったです。全世界のキープ達に読んで欲しい。生態系は何も変わっていないと思いました。
あと思い当たったは撤回いたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?