⭕️掲題:「世界中の医学治療を徹底的に研究してわかった最高のがん治療」:第3章の引用文献に関する疑問ー教えてください

(1).前書き

この感想分では「第3章糖質制限批判」について参考文献と本文内容に違和感を感じたので、重箱の隅突つきに蛮勇を奮ってチャレンジしてみたいと思います。

なを、抗がん剤薬ためか認知機能が低下しています。ご了承ください。また、素人なので勘違いトンチンカンだらけだと思うので、「優しく」ご指摘ください。よろしくお願いしましす。

(2)本書第3章「食事やサプリでがんは治るのか」の参考文献-8との本書の関係へ疑問

(本文中「糖質制限」「ケトジェニック・ダイエット」「低炭水化物食」は同意です)。

(2.1)本書第3章で糖質制限批判に引用されている文献-8は、そもそもがんと糖質制限を扱うものではないです

以下本書3章から引用します。主に文献8からの引用のようです。基本引用と呼びます

....(引用)『しかし、ケトジェニック・ダイエットはがんに対してメリットがないだけではなく、デメリットがあることがわかっています。ケトジェニック・ダイエットを始めると、ケト・インフルエンザという疲労感、脱力感、消化管症状がしばしば認められます。それ以外にも、心臓の不整脈、腎結石症、便秘・下痢、口臭、筋けいれん、頭痛、膵炎、ビタミンやミネラルの欠乏症(セレン欠乏症など)』

そうは引用されていますが、しかし英文読むと文献8はそもそも、糖質制限は体重コントロールとコレステロールコントロールに良いという結論の論文のようですです。いわば、糖質制限擁護論文です。

以下(本分の概要の1部deepL訳)。

抄録。
研究の背景:
低炭水化物ダイエットは、その有効性に関する科学的証拠が少ないにもかかわらず、依然として人気がある。
研究の目的:
低炭水化物、ケトジェニックダイエットプログラムと低脂肪、低コレステロール、低カロリーダイエットプログラムの効果を比較する。
研究のデザイン:
無作為化、対照。
研究の測定値:体重、体組成、空腹時血清脂質値、耐容性(試験の持続性?)。
研究の結果:
低脂肪食群よりも低炭水化物食群の方が試験を完了した割合が高い(76%対57%;P=0.02)。 24週目の体重減少は、低炭水化物食群の方が低脂肪食群よりも大きい(平均変化率、-12.9% vs. -6.7%;P<0.001)。両群の患者では、無脂肪体重(変化率、それぞれ-3.3kg vs. -2.4kg)よりも脂肪質量(変化率、低炭水化物食では-9.4kg vs. 低脂肪食では-4.8kg)の方が実質的に多く減少した。また低脂肪食の受給者と比較して、低炭水化物食の受給者は血清トリグリセリド値の減少が大きい(変化、-0.84mmol/L vs. -0.31mmol/L [-74. 2 mg/dL vs. -27.9 mg/dL]; P = 0.004)および高密度リポ蛋白コレステロールHDL値の増加が大きい(0.14 mmol/L vs. -0.04 mmol/L [5.5 mg/dL vs. -1.6 mg/dL]; P < 0.001)。低密度リポ蛋白コレステロールLDL値の変化は統計的には差がない(低炭水化物食では0.04 mmol/L [1.6 mg/dL]、低脂肪食では-0.19 mmol/L [-7.4 mg/dL]、P = 0.2)。軽度の副作用は低炭水化物食群の方が多い.
研究の結論:
低脂肪食と比較して、低炭水化物食プログラムでは、参加者の維持率が高く、より大きな体重減少が得られた。積極的な体重減少の間、血清トリグリセリド値は低脂肪食よりも低炭水化物食の方がより低下し、高密度リポ蛋白コレステロールHDL値は低脂肪食よりも増加した。

私の感想としては、これらの論文結論からは、本書の基本引用に引用されて部分を導くことは困難と思われます。
なお、最近の研究によれば高いHDL値は健康上さほど問題なく、高いLDH値が問題で、かつ、高い中性脂肪値が伴うとより悪いという研究結果が受けいれ得られているようです。つまり糖質制限は、心血管疾患予防にポジティブと考えられ始めています。ただ、厚労省では態度保留です(ちょっと脱線)。

(2.2)本書には副作用についての記述もあります

次が副作用に関する記述です。「議論」にもある通り、重篤で長期的な副作用は報告されていないようです。

以下DeepL訳です

....(引用)「低脂肪食群よりも低炭水化物食群の方が、便秘(68%対35%;P<0.001)、頭痛(60%対40%;P<0.03)、口臭(38%対8%;P<0.001)、筋肉痛(35%対7%;P<0.001)、下痢(23%対8%;P<0.001)など、いくつかの症状性の副作用が高頻度で発現していた。40%;P = 0.03)、口臭(38% vs. 8%;P < 0.001)、筋肉痛(35% vs. 7%;P < 0.001)、下痢(23% vs. 7%;P = 0.02)、全身脱力(25% vs. 8%;P = 0.01)、発疹(13% vs. 0%;P = 0.006)などがあった。1人の参加者は便秘のために医師の診察を求めたが、合併症はなかった。初期の心臓病の家族歴を持つ低炭水化物食群の53歳の男性1人が、研究終了時に胸痛を発症し、その後冠動脈性心疾患と診断された。この参加者の体重は試験中に16kg減少し、血清LDLコレステロール値は0.75 mmol/L(29mg/dL)減少し、血清HDLコレステロール値は0.21 mmol/L(8mg/dL)増加した。」

以下議論に続きます。

(3)議論から.....

. .(引用)おそらく低炭水化物食についての最大の懸念は、脂肪摂取量の増加が血清脂質レベルに有害な影響を及ぼすことであろう...低炭水化物食はLDLコレステロール値に悪影響を及ぼす可能性があるため、この食事療法を受けた人の血清脂質プロファイルをモニターすることが賢明である。

... 以下HDLやLDL、中性脂肪変化に、体重変化などについて
記述されている。が、先に引用した参考文献と直接関係ありそうな記述は見当たらないようです。

.. (引用)低炭水化物食の受給者は低脂肪食の受給者よりも頻繁に症状のある副作用を報告したが、症状のために脱落した参加者は1人だけであった。低炭水化物食の受給者の方が副作用を報告する機会が多かったため、中途退学率の差は副作用の発生率の差の一端を説明しているのかもしれない。低炭水化物食の開始時に典型的にみられる症状性の副作用(例えば、脱力感、起立性、頭痛、便秘、筋肉のけいれんなど)は短期間であり、水分摂取、許容量の野菜、ブイヨンの消費、および毎日のマルチビタミンとミネラルのサプリメントによって軽減された。

つまり、この記述は、糖質制限で副作用があっても軽微と読めます。

そしてIn summary はこのようになっています

......(引用)要約すると、低炭水化物ダイエットを行った健康な高脂血症患者は、低脂肪ダイエットを行った患者に比べて、24週間の間に体重と体脂肪が減少した。血清脂質プロファイルは両群で改善したが、少数の人が有害な変化を経験する可能性があるため、モニタリングは依然として重要である。

(4)一般人の僕の妄想的Challenge

以上から、本書で基本引用されている引用文献8からは、本書で指摘されているような糖質制限とがん関する副作用は、暗喩はされても、積極的には導き出せないと思います。

如何ですかしょうか?頓珍漢なら取り消します。

なお英語論文8をcancer, malignant, tumorで検索してもヒットしませんでした

以上、失礼しました

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