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『源氏物語』(古文)を読んだときの覚え書き_第45帖『橋姫(はしひめ)』 宇治十帖(~夢浮橋)

第45帖『橋姫(はしひめ)』  宇治十帖(~夢浮橋)
巻名は、宇治の八の宮邸を訪れて娘の大君に興味を抱いて詠んだ歌に拠る
橋姫の 心を汲みて 高瀬さす 棹のしづくに 袖ぞ濡れぬる」(薫の中将)
 (橋姫のお淋しいお心の内はいかばかりかとお察しして、浅瀬をこぐ棹の雫(涙)に袖を濡らしております)
 ※「さむしろに 衣かたしき 今宵もや 我を待つらむ 宇治の橋姫」(『古今集』巻十四恋四、読み人知らず)
 「宇治の橋姫」は、宇治川の宇治橋に奉られる守護神。
 
◆薫20歳~22歳◆
<物語の流れ>
    新しい物語の始まり 「橋姫」「椎本」は「総角(あげまき)」への布石
   八の宮・・・桐壺院の子、光源氏の異母弟、北の方との間に娘二人大君(おおいきみ)と中の君→娘二人の行く末を心配
   過去、冷泉院(光源氏と藤壺の子)が東宮であったとき、朱雀帝の母后(弘徽殿の女御)が東宮を廃し、八の宮に代えようと試みる→源氏の栄える時代となり、源氏派から冷ややかに扱われる
   冷泉院→阿闍梨より宇治の八の宮の近況を聞く→薫の中将、八の宮に興味を抱く
   元右衛門督(権大納言柏木)の乳母(めのと)→柏木の手紙(柏木が死の間際に小侍従に宛てた手紙)を預かったまま死去
   弁(べん)・・・元右衛門督(権大納言柏木)の乳母(めのと)の娘→宇治の八の宮邸で姫君に仕える→薫の中将に柏木の遺品(手紙)を渡す→薫の中将、出生の秘密を知る

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