アメリカ市場からはじき飛ばされた中国スマホメーカーたち

中国・ファーウェイのフラグシップスマホ「P20 Pro」をローマで購入して、現地で使ってみた。世界初のトリプルカメラであり、センサーサイズも大きいことから、とにかく美しい写真が撮れる。素人でもスマホでこんなに綺麗な写真が撮れてしまうのか、と驚いてしまうほどだ。日本でもSIMフリーだけでなく、キャリアでも取り扱われる可能性が高いようなので、是非とも試してもらいたい。

ファーウェイは、他のスマホメーカーを脅かすほどの製品を出せるにも関わらず、残念ながらアメリカ政府の意向により、アメリカ市場に本格進出できていない。今年初め、AT&Tでの取り扱いが開始される計画があったが、直前になってポシャってしまっていた。

その経緯について、ファーウェイのデバイス担当のトップであるリチャード・ユーCEOにコメントを求めたところ「アメリカのとあるスマホメーカーが我々の存在に恐れをなして、政府を動かしたのだろう」と強がっていた。

ただ、ファーウェイのみならず、今度は同じく中国のスマホメーカーであるZTEが、アメリカ商務省から「今後、7年間、アメリカ企業から輸入するのを禁じる」という制裁措置を受けることになった。スマホメーカーはアメリカのグーグルからAndroid OS、クアルコムからチップセット「Snapdragon」の供給を受けている。ZTEはスマホメーカーとして製品を製造し続けることが難しくなる恐れもあり、まさに「死刑宣告」に近いダメージを受けることになるだろう。ZTEは5Gに向けたネットワークの開発も行っており、日本のソフトバンクだけでなく、世界中のキャリアに悪影響を及ぼすことも考えられる。

今後、単なるスマホメーカーの問題だけでなく、中国とアメリカとの貿易問題に発展する可能性もありそうだ。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29860580W8A420C1000000/

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