菅官房長官「4割値下げせよ」にキャリアは「見せかけ値下げ」で対抗

 ソフトバンクが9月6日から新しい料金プラン「ウルトラギガモンスター+」を投入する。

月間50GBに加えて、YouTubeなどの動画、FacebookやInstagramなどのSNSが使い放題になるプランだ。料金は、割引を適用しないと月額7480円からとなる。また、同社では、月額1980円で1GBから使える従量制プラン「ミニモンスター」も投入する。

菅官房長官の「通信料金は4割値下げできる余地がある」という発言の直後の発表ということもあり、今回の発表は特にメディアの注目を浴びた。ソフトバンクが政府の要望に答える形で、いち早く、値下げプランを発表したと報道したところもあった。

ただ、この新料金プラン、本当に値下げかと言えば、ちょっと微妙だ。

この料金プランの肝は、通信料金と端末代金を分離した点にある。

確かに、通信料金は従来のプランと比べると、1000円ほど安くなっている。しかし、端末に対する割引が適用されなくなっているため、端末代金は上がることになる。型落ちの機種などを購入すれば、さほど値上げにはならないが、最新のiPhoneなどを購入すれば、その影響はかなり大きくなる。

また、月額1980円で、1GBから始められるミニモンスターも2GBを超えると、50GBプランを契約したほうがお得になるという設計になっている。

発表会やウェブページでも、光回線や家族で複数回線した時の割引が適用された料金ばかりが目立ち、割引が適用されていない時の料金はよく確認しないといけないようになっている。

一見すると値下げしているように見えるが、本当に自分の使いたい中身になっているのか、納得できる料金設定になっているのか、きちんと確認してから契約したほうが良さそうだ。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO34768100Q8A830C1000000/

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