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●完全版:4/19(月)◆なぜ、南米チリの人たちが食べようとしない「薬漬け養殖サケ」を、日本では、大量輸入するのだろう!


【注】
下記の文章は、前半のみですが、もし100%掲載の「完全版」
をご希望のかたは、どうぞ、ご連絡下さい。毎回、後半部分に
は、結論も含め、山田の熱い思いが綴られています。 

難(むずか)しいことを易(やさ)しく、悲観を楽観に、そして
全員の人たちを「笑顔へ」と、つなぎたい……。

★★なお、本文のコピーや、転載、転送、抜粋などは著作権法
  に触れます。皆さんには関係がないと思いますが、山田が
  今後も皆さんのために活動したいため、ぜひその点、よろ
  しくお願いします。ありがとうございました。





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ニッポン人の心と体を、「笑顔で」救う!

★完全版メルマガ「暮しの赤信号」★

(本誌は100%掲載の「完全版」です)


2021年4月19日(月)号
No.3997

毎朝、早朝5時、全世界に向けて2つの
配信スタンドから合計約5200部を発行。
(日曜のみ休刊)

創刊日は2004/10/5。

【注】まぐまぐ!から受信されると、
上部に[PR]と記載した広告が掲載され
ますが、無関係ですのでご留意下さい。

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『脱コンビニ食!』(平凡社新書)や
『危険な食品』(宝島社新書)などの著
者で、食生態学者、そして日本危機管理
学会員でもある山田博士(ひろし)が配
信。食べものだけでなく、人としての生
きかたを考えます。なんともユーモラス
な文体が人気のようで……。


(本誌は100%掲載の「完全版」です)




やあ、こんにちは。
山田博士(ひろし)です。
お元気でしたか!

今日もまたお逢いしましたね。
嬉しいです。

地球という星を平和にしたい。
そして子どもたちの頬(ほほ)に流れる
涙をストップさせたい。

空をのんびり旅する雲たちを眺めながら、
ぼくはいつもその方法を考えています。

そのために、「食べもの」が人を180
度変え、家族を変え、文明を変え、歴史
を変えてきた重い事実を、知ってほしい。




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あなたの小さな行動が、人類を大きく救
います。
いま足元にある大地は、世界中につなが
っています。

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(内容に即した写真も載せています)



▼本日の目次▼


【1】

山田の電子本「社会の裏側!」の草稿。
後日、電子本に作成する予定。(毎週月
曜日に、この欄で新作を公開します)


なぜ、南米チリの人たちが、けっして食
べようとしない「薬漬け養殖サケ」を、
日本では、大量輸入するのだろう!


【2】

先日もお知らせしましたが、noteに、
先週月曜日の「完全版」を掲載しまし
た(4/12号)。
ぜひご覧下さい。

●完全版:4/12(月)◆日本蕎麦
(ソバ)の多くは、いまや「不健康食」
になりました。国産ソバは、流通量の
わずか2割。しかも……





==================

【1】

▼山田の電子本「社会の裏側!」本邦
初原稿

後日、概略などを付けて、電子本として
公開する予定。ただ、読者のかただけに
は、いち早く、こうして案内しています。

==================
(毎週「月曜日」を、お楽しみに!





【今回のタイトル】
↓ ↓ ↓

------------------

なぜ、南米チリの人たちが、けっして食
べようとしない「薬漬け養殖サケ」を、
日本では、大量輸入するのだろう!

~チリでは、サケの養殖のために、海が
汚れ、漁師さんたちの仕事が無くなって
います。そして、「奇怪なサケ」が日本へ
輸出され、商社たちだけがウハウハと~

------------------


【目次……目次だけで、概略が分かります】


★(第1章)

サケの養殖はノルウェーが世界1位で、
チリは世界2位です。でも、価格の安い
「チリ産サケ」は、世界中で需要がある
んですね。そのため、日本のスーパーで
もよく見かけますが、それは、クスリ漬
けで、しかもその量が半端じゃない……

★(第2章)

チリに住んでいる人たちは、この「チリ
産サケ」を、けっして食べません。なぜ
なら、エサの問題、寄生虫問題、そして
「密」の問題など、いろいろあります。
なにしろ、サケは、ノルウェーやアラス
カ、北海道に棲んでいたわけですので、
チリには、もともといなかった。そのた
め、寄生虫への免疫がないわけですね……

★(第3章)

それに、抗生物質使用の信じられない
ほどの多さ。「チリ産サケ」には、サケ
1トンあたり950g。ノルウェーでは、
わずか0.17g。1万倍も違いますよね。
そのため、超耐性菌である「スーパーバ
グ」の温床になることが心配です……






★(第1章)

サケの養殖はノルウェーが世界1位で、
チリは世界2位です。でも、価格の安い
「チリ産サケ」は、世界中で需要がある
んですね。そのため、日本のスーパーで
もよく見かけますが、それは、クスリ漬
けで、しかもその量が半端じゃない……



ぼくは、魚の「サケ」も、大好きです。

もちろん、えっと……お酒の「サケ」の
ほうは、もっと好き……(笑)。

酒の肴(さかな)に、サケ。

いやあ、たまりませんなあ(ヨダレを流
しながら、何を言っちょる!)。

でも、旅に出たときなど、「シャケ(サ
ケ)おにぎり」をちょっとつまむなんて、
本当に美味しいですよね。

いつもとは環境が変わって、気分も新鮮
なのかもしれませんが……。

でも、ピシッと効いたあの塩味と、ご飯
の旨(うま)み。

こんなとき、「ああ、日本人に生まれて
良かったなあ」……と、思ってしまいま
す。

とくに、ご飯と合いますよね。

だから、パン食や肉食の民族より、日本
人に受けるのかもしれません。

でも、そのサケが、もし遠い国から運ば
れ、しかも薬漬けの養殖場で、ものすご
い過密状態で育てられている。

そして、サケの、「人権(魚権)」など、
まったく無視して育てられている。

その結果、サケたちは、どれも病気で、
体が汚染され、息も絶え絶えの状態であ
る。

そして、それを食べるぼくたちの体が、
そのために、壊れつつある……。

★★★

もしですよ。

もし、そうであれば、あなた、どう思い
ますか。

う~むむむ。

美味しいだけに、一瞬、腕を組んで考え
てしまいますよね(笑)。

じつは、スーパーなどに大量に並んでい
る、あの安いサケ。

現在、そのほとんどは、●●のチリ産
なのです(●●は、下記の設問をご覧下
さい)。

そう、「チリ産サケ」。

サケの養殖はノルウェーが世界1位で、
チリは世界2位。

でも、価格の安い「チリ産サケ」は、日
本だけじゃなく、世界中で需要があるん
ですね。

そのため、日本のスーパーでもよく見か
けます。

安価な、コンビニなどのシャケおにぎり
も、この「チリ産サケ」の可能性が非常
に高い。

★★★

でも、もし、そこに「天然・チリ産サケ」
……なんて表示がしてあれば、それは
ウソ(笑)。

そんなもの、存在するわけもありません。

だって、後述しますが、このサケは、南
米のチリなどに、元々棲(す)んでいな
かったからです。

もちろん、チリでも、養殖場を逃げ出し
た「天然サケ君」も、少しはいるかもし
れません。

でも、それらは、まあ、地元の人たちの
口に入るぐらいでしょうね。

まさか、遠い日本まで、そうした天然サ
ケが運ばれるわけはないでしょう。

現在のほとんどは、クスリにまみれた、
養殖の「チリ産サケ」です。

ま、それらについては、この原稿で述べ
ていきますが、チリに、こうしたサケの
養殖技術を教えたのは、日本のJICA
(ジャイカ。国際協力機構)でした。

1970年代のことです。

★★★

そして、当地の雇用(こよう)を生もう
としたようですね。

まあ、その意味では当時は良かったのかも
しれませんが、いま、その当地では大変な
事態になっている。

その「チリ産サケ」のため、働く場がな
いだけでなく、環境も壊れ、家族が生きて
行けなくなっているんですね。

多くの人が職を失い、食べものを失い、
海を失いました。

そのため、島中の人が団結して、港を閉
鎖したりして、抗議をしたわけです。

そういうこともあり、現在、チリ政府
は、一家族あたり、1万5000円相当の
保障を出しています。

でも、そんなこと、まったくの焼け石
に水ですよね。

★★★

そうした結果にさせた日本のJICAの責
任には、非常に大きいものがあります。

当時から、こうした薬漬けの養殖方法で
は、当地の海を壊し、環境を壊すことは
分かっていたはず。

でも、このサケの養殖を、大々的に進め
てしまいました。

元々、養殖をする場合は、どんな場合で
も、常に、周囲の海を汚さないように、
一番に考えなくてはならない。

そんなことは、いわば、常識です。

でも、それを怠ったため、現在、チリ
の人たちを苦しめ、そして今度は、それ
らの「チリ産サケ」を食べる日本人の
ぼくたちの体まで壊している。

★★★

いったい、どういうことだったのでしょ
うか。

この「チリ産サケ」の問題は、ぼくたち
の今後の人生を大きく歪(ゆが)めるこ
とにもつながります。

ただ単に、「サケ」を食べるかどうかの
問題だけじゃないんですね。

いつも述べますが、ある小さな問題でも、
そこには「大きな世界」が、しっかりと
映っています。

そのあたりを、今回も、ぜひ知ってほし
いなと思っております。

そう、「チリ産サケ」の現実とは……。



★(第2章)

チリに住んでいる人たちは、この「チリ
産サケ」を、けっして食べません。なぜ
なら、エサの問題、寄生虫問題、そして
「密」の問題など、いろいろあります。
なにしろ、サケは、ノルウェーやアラス
カ、北海道に棲んでいたわけですので、
チリには、もともといなかった。そのた
め、寄生虫への免疫がないわけですね……




下記のようなニュースが、世界中を駆け
回りました。

2021年4月10日、

チリで、サケが大量死して、4200トンの
被害が出た。

そして、有害の藻類(そうるい)が増殖
した。

……というものなんですね。

この背後に、何が存在したのか。

まあ、でも、多くのかたは、こう思うこと
でしょう。


「へえ、そうなんだ。ところでチリって、
どのあたりの国だっけかなあ。南米だこ
とぐらいは分かるんだけど……」

「日本とは地球の反対側にあるチリとい
う遠い国の出来事なんだなあ。かわいそ
うに……」


……なんて、呑気(のんき)に思うぐら
いでしょうね。

確かに、チリは、日本とは地球の反対側
です(裏側じゃありません! 反対側)。

★★★

ところが、このチリは、世界のサケ養殖
生産量の約26%を占め、ノルウェーに
次いで、なんと第2位にもなっているん
ですね。

そして、日本のスーパーには、この「チ
リ産サケ」が、毎日、たくさん並んでい
る。

もちろん、外食店のメニュにも。

でも、このニュースは、多くのことを、ぼ
くたちに知らせてくれました。

じつは、チリに住んでいる人たちは、この
「チリ産サケ」を、けっして食べないの
です。

えええっ?

……スーパーに、あれだけたくさん並んで
いる「チリ産サケ」を、現地の人は食べな
いの?

えええっ?

と思っているかたも多いでしょうね(笑)。

★★★

なぜなら、現地の人たちは、「チリ産サケ」
のその中身を、一番知っているから。

ぼくたち日本人のように、事実を何も知ら
されず、ただ「安いだけ」でサケを求める
なんてことはしないからです。

日本では、こういう大切なことを、マスコ
ミなどはけっして触れません。

だって、そんなことをしても、スポンサー
に嫌われるだけですから。

同じ報道をするなら、がっぽり利益が入る
内容のものにしたい。

ま、そう思うのも分かる気がしますが、で
も、いつも「チリ産サケ」を購入している
国民は、たまったものじゃありません。

そして、自分に、こう言い聞かせるわけで
す。

「チリ産サケは、天然サケなんだもんね」
と。

★★★

まあ、国民がこう思うことで喜ぶのは、
「チリ産サケ」を輸入している商社たち
ぐらいでしょう。

国民が、勝手に、「養殖サケを天然サケ」
だと誤解してくれているわけですからね。

彼らにとって、これほど、嬉しいことは
ありません。

かくして、今日も、スーパーに並ぶ「チ
リ産サケ」に、多くの人たちが群がる
わけです。

でも、その内容を知れば、きっと、一歩、
引くことになるのでしょうね(笑)。

なぜ、チリの人たちは、この「チリ産サ
ケ」を、食べないのか。

それは……。

この「チリ産サケ」は、もちろん、養殖
が中心ですよね。

ということは、エサを人間が与えなくて
はならない。

そして、そのエサとは……。

★★★

ある情報によりますと、ある年の12月
末に大量死した2700万匹のサケのうち、
約25000トンは粉にして、健康なサケ
に食べさせていたことが分かっていま
す(英ガーディアン紙。2016年5月
17日)。

まあ、こんなこと、別に驚くべきことで
もなんでもないのでしょうが、ごく正常
な感覚では、ショックですよね。

もともと、サケのエサは、ほかの魚を粉
にしたものを、ペレット(固形)にした
ものなんです。

サケを1kg太らせるには、その4倍の魚
が必要だとか。

なかなか貪欲(どんよく)で、獰猛(ど
うもう)なヤツですなあ。

でも、良心的な会社は、エサとして魚を
与えるようですが、多くの企業では、コ
ストを下げるために、鶏肉や牛肉の残骸
(ざんがい)を、サケのエサにしたり
しているようですね。

★★★

まあ、こうすれば、このエサはタダみた
いなものですから、コストは下げられま
す。

でも、その安全性は、どうなのでしょう
ね。

それらの生きものは、どういう死に方を
したのかどうか。
いったい、どれだけのクスリが混ざっ
ていたのか。

考えてみるだけで、食欲は失(う)せて
しまいますよね(笑)。

サケの養殖場は海ですので、サケに与え
られたエサの残りや、サケのフンなど
は、そのまま海に流れ出ます。

そして、海水の栄養度が上がる。

いわゆる富栄養化……というヤツですね。

これらが「赤潮(あかしお)」の原因に
なるわけです。

★★★

海の色が赤くなるため、赤潮と呼ばれて
はいますが、この水の色は、その原因と
なる「プランクトンの色素」なんですね。

だから、赤色だけじゃなく、オレンジ色
や赤褐色など、さまざまな色があるんで
すよ。

いずれの色になっても、こうなると、酸
欠になって窒息(ちっそく)した魚が、
海に浮かんだりします。

魚たちにとっては、ナントモ怖い現象に
なるわけですね。

いままで、海の中で平和に暮らしていた
のに、人間どもの行為により、突然、
死ななくてはならなくなる。

魚たちは、何を思っているのでしょうか。
本当に、不憫(ふびん)です。

★★★

年によっては、「エルニーニョ(海面水
温が、平年より高い状態が1年ほど続く
現象のこと)」の影響で、より深刻に
なります。

つまり、海水の温度が上がって、紫外線
も強くなって、チリの海岸で赤潮が大発
生する。

そして、サケが大量に死んだりするわけ
ですね。

もちろん、ほかの魚たちも……。

そして、海岸には、貝類や海鳥、そして
クジラなどの死骸(しがい)が、次々と
打ち上げられるわけです。

2016年当時は、そうして死んだサケは、
数キロにわたって、なんと2500万匹で
した。

こうなると、いったいどれぐらいの嵩
(かさ)になるのか、ぼくなど想像もで
きない。

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