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●完全版:5/10(月)◆水田が消える。魚が消える。日本が消える。稲作農民が続々と撤退する意味。コロナ禍のいま、村も疲弊しています


【注】
下記の文章は、前半のみですが、もし100%掲載の「完全版」
をご希望のかたは、どうぞ、ご連絡下さい。毎回、後半部分に
は、結論も含め、山田の熱い思いが綴られています。 

難(むずか)しいことを易(やさ)しく、悲観を楽観に、そして
全員の人たちを「笑顔へ」と、つなぎたい……。

★★なお、本文のコピーや、転載、転送、抜粋などは著作権法
  に触れます。皆さんには関係がないと思いますが、山田が
  今後も皆さんのために活動したいため、ぜひその点、よろ
  しくお願いします。ありがとうございました。



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ニッポン人の心と体を、「笑顔で」救う!

★完全版メルマガ「暮しの赤信号」★

(本誌は100%掲載の「完全版」です)


2021年5月10日(月)号
No.4015

毎朝、早朝5時、全世界に向けて2つの
配信スタンドから合計約5200部を発行。
(日曜のみ休刊)

創刊日は2004/10/5。

【注】まぐまぐ!から受信されると、
上部に[PR]と記載した広告が掲載され
ますが、無関係ですのでご留意下さい。

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『脱コンビニ食!』(平凡社新書)や
『危険な食品』(宝島社新書)などの著
者で、食生態学者、そして日本危機管理
学会員でもある山田博士(ひろし)が配
信。食べものだけでなく、人としての生
きかたを考えます。なんともユーモラス
な文体が人気のようで……。



(本誌は100%掲載の「完全版」です)



やあ、こんにちは。
山田博士(ひろし)です。
お元気でしたか!

今日もまたお逢いしましたね。
嬉しいです。

地球という星を平和にしたい。
そして子どもたちの頬(ほほ)に流れる
涙をストップさせたい。

空をのんびり旅する雲たちを眺めながら、
ぼくはいつもその方法を考えています。

そのために、「食べもの」が人を180
度変え、家族を変え、文明を変え、歴史
を変えてきた重い事実を、知ってほしい。




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あなたの小さな行動が、人類を大きく救
います。
いま足元にある大地は、世界中につなが
っています。

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(内容に即した写真も載せています)




▼本日の目次▼




【1】

本邦初。山田の電子本「社会の裏側!」
の草稿。


水田が消える。魚が消える。日本が消え
る。稲作農民が続々と撤退している意味!


【2】

あなたやあなたの家族を命懸けで救う、
山田博士作品集!ぜひどうぞ:

(先日の木曜日にご案内しましたが、
まだご覧になっていないかたのために、
再度お載せします)

★『原発から飛散する放射性物質の、
山田流・明るい対処法!』

~「フクシマ」の今後は、ぼくたち
の今後なんです~ 
(“即実践”第10話)





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【1】

▼本邦初。山田の電子本「社会の裏側!」
の草稿

==================
(毎週「月曜日」を、お楽しみに!)





【今回のタイトル】
↓ ↓ ↓

------------------

水田が消える。魚が消える。日本が消え
る。稲作農民が続々と撤退している意味!

~「米価」は、とっくに生産費を割り込
んでいます。これでは、いかに国産有機
米を欲しいと消費者が叫んでも、農民た
ちは生きて行けないじゃありませんか~

------------------


【目次……概略が分かります】

★(第1章)

有機肥料をいっぱい使った米づくりは、
そのまま、小浜(おばま)湾の魚たちを
喜ばせることにつながっていました。な
ぜ、お米と魚が関係あるのかと言えば……

★(第2章)

いま、全国各地の「稲作農民」が、続々
と撤退しています。しかもその撤退のスピ
ードが速くなっている。米価は下がり、
生産費は急上昇しているのに、どうやって
「稲作農民」をやって行けます?

★(第3章)

この「新型コロナウイルス」の広がりは、
けっして町だけじゃなく、このように、
農村までも、疲弊(ひへい)させていま
す。でもなぜなのか、「稲作農民」たちの
声は、マスコミでは報じられません……








★(第1章)

有機肥料をいっぱい使った米づくりは、
そのまま、小浜(おばま)湾の魚たちを
喜ばせることにつながっていました。な
ぜ、お米と魚が関係あるのかと言えば……




いつも言っていますが、「浜」で獲(と)
れたぼくは(生まれたということ)、魚
が他人以上に、好きです。

えっと……実際に「砂浜」の上で生まれ
たわけじゃありませんので。

北近畿にある、日本海の若狭湾(わかさ
わん)に面した小浜(おばま)で、ぼく
は生まれました。

そのため、小さいころから、ぼくと飼い
犬は、新鮮な魚をたっぷり食べて育った
のです(飼い犬の話は、余分?)。

ところが、その小浜は、米所(こめどこ
ろ)でもあるんですね。

小浜の水田では、旨い米がたくさん穫
(と)れます。

★★★

有機肥料をいっぱい使った米づくりは、
そのまま、小浜湾の魚たちを喜ばせる
ことにもつながっていました。

なぜ、お米と魚が関係あるの?

……というあなた。

大いに関係があるんですね。
なぜなら……。

お米を育てる水田には、大量のミネラル
があります。

それが川を通じて海に絶えず流れ込み、
そこにいるプランクトンたちの嬉しい
エサになる。

そして、そのプランクトンをエサにする
ために、小魚が集まる。

そしてそして、それらの小魚たちをエサ
にするために、もっと大きな魚たちも
集まる。

つまり、海全体が豊かになるわけですね。

★★★

だから、ぼくが、「お米と魚」の両方を
いただくためには、どうしても、日本
中に水田が存在しなくてはなりません。

これは、ぼくの好みでもありますし。

え?

山田サンの好みなんか、どうでもいい?

……なんて言わないで下さい(笑)。

日本人は、こうした「お米と魚」を食べ
てきたからこそ、いまのぼくのように、
見て下さい「素敵な日本人」として育っ
てきたわけですね(少し邪魔な文言が
混じっております)。

この二つが存在しなければ、日本人が、
この世にいなくなる。

ぼくは、それぐらい、この「●●と魚」
を大切に考えております(●●は、下記
の設問をご覧下さい)。

★★★

ただ、魚とは異なり、この「お米」だけ
に限って言いますと、日本人が昔から
「お米」を食べてきたわけじゃないんで
す。

縄文(じょうもん)時代の後期に始まった
といわれるのが、この稲作なんですね。

でも、いまのような水田という形で定着
するまでには、かなりの期間があった
ようです。

当初は、この「お米」は「焼き畑」で
作られていました。

そしていまのような「お米」の形になっ
ても、なにしろ、「お米」を精米する
ことが難しい。

あなたも、そう思いませんか。

皆さん、シレッとした顔で、ご飯を頬張
っていらっしゃいますが、あのご飯。

籾殻(もみがら)を外(はず)すことは、
大変です。

想像しただけでも、分かりますよね。

★★★

江戸時代では、お米を、杵(きね)と
木臼(きうす)で搗(つ)くことによ
り、籾殻を外していたんです。

これは、大変な労力がいります。

そして、糠(ぬか)の削られ方が均一
ではないため、部分ごとに精米状態が変
わってくる。

当時は、死ぬまでに、一度でもいいから
まともな白米を食べたい……と思っていた
かたもいるようですよ(笑)。

まあ、そのようにして、この「稲作文化」
は、少しずつ、日本に根付いていったわ
けでしょう。

だから、「お米イコール主食」という考え
かたも、少しずつ浸透していったようで
す。

そのため、この「お米イコール主食」と
いう考えが定着したのは、じつは「明治
時代から」なんですね。

★★★

そう、歴史で見れば、まだまだ最近の
こと。

それまでは、「お米」が穫(と)れな
い地域もありますし、イモやソバや粟
(あわ)などを、「お米」に混ぜて食べ
ていたようですね。

もちろん、その「お米」も、まだ完全
に精米されたものでは無かったことで
しょう。

でも江戸では、単身赴任(ふにん)の
武士たちは、1日に5合ぐらいの「お
米」を食べていたと言います。

いやあ、凄(すご)い量ですよね。

まあ、単身の武士たちや、独身の職人
たちは、料理をするのが面倒なため、
きっと、「お米」をたくさん食べていた
のかもしれません。

そして、おかずは、漬けものなどにし
て簡単に食べていたのかもしれませんな
あ(笑)。

う~む、ご先祖サンたちも、ぼくのよ
うに、手を抜くことが、なかなかうま
い。

★★★

まあ、そんなこんなで、ぼくたち日本
人にとっては、非常に大切な「お米」。

まさに、「お米」こそ、日本の歴史その
ものとも言えます。

ところが、その「お米」を育てる大切
な「稲作農民」が、続々と撤退して
いるのが、いまなんですね。

想像できますか。

しかも、その撤退のスピードが、だん
だんと速くなる。

それらを目(ま)のあたりにすれば、
とても、いままでのように、眼を細め
てアツアツのご飯を頬張ってなど、お
れませんよね。

え?

私、それでもアツアツのご飯は好きだっ
て?

まあまあ。

じつは……。




★(第2章)

いま、全国各地の「稲作農民」が、続々
と撤退しています。しかもその撤退のスピ
ードが速くなっている。米価は下がり、
生産費は急上昇しているのに、どうやって
「稲作農民」をやって行けます?




いま、全国各地の「稲作農民」が、続々
と撤退しています。

しかも先述したように、その撤退のスピ
ードが速くなっている。

あの集落では、先月は1戸、今月は1戸、
こちらの集落では、先月は2戸、……な
んていうぐあいに、「稲作農民」がいま、
どんどん撤退しているんです。

だって、経営をして行けないわけですか
ら。

これは、よく言われるように、ただ「高
齢者が多くなった、という理由だけじゃ
なく」、経済的にもやって行けなくなっ
たのが大きな理由なわけですね。

つまり、いまの社会の変化に対して、ま
ったく動こうとしない「政治に殺された」
……ということになりますか。

「政治に殺された」……。

★★★

いまの「新型コロナウイルス」の広がり
の中で、飲食店の営業や旅行業界が、大
変なことになっていますよね。

先日も、いつもぼくが、原稿書きのため
だけに使っている外食店の店長が、言っ
ていました。

「いやあ、もう大変です。お客さんは
いませんし……」

そうなると、当然ですが、「お米」の需
要が急減します。

だって、客がいないわけですから。

いくら巣(す)ごもりなんて言っても、
パスタやピザなどの注文ばかりをする
人も増えますからね。

「お米」の需要は増えない。

そして、同時に、「お米」の民間在庫が
増大する。

★★★

農水省によれば、「お米」の民間在庫は
2020年6月末の時点で、約201万トン。

2019年の6月末時点の189万トンより、
なんと12万トンも上回っているんです
ね。

そして、米価がますます下落する傾向
が広がっているわけです。

これまででも農民たちにとっては危機的
状況でしたが、今回は、その見通しが立
たない。

ぼくは、日本人の主食の「お米」だけは、
「稲作農民」に、しっかりと保証すべき
だと思っています。

ごく普通に暮らして行けるだけの保証を
ね。

★★★

本当なら、こういう事態になれば、「お
米」の価格の変化や、需給安定のため
として、政府が「備蓄米」の買い上げを
大幅に増やせばいいはずです。

そう思いませんか。

そうすれば、「稲作農民」は助かります。

たとえ臨時手段としてでも、ね。

農民たちの暮らしを、本当に守る気持ち
があるなら、そうするのでしょうが、で
も、なぜか、一切、それはしない。

こうして、「お米」の在庫が増大する中
で、米価は下落する方向に向かってい
るわけですね。

★★★

農水省は、こうした動きに対しても、
備蓄米などへの追加買い入れには慎重
な姿勢を変えていません。

慎重……つまり、買わないということ。

そして、農民たちに対しては、主食用米
として作付けされているその年産米の
出荷先を、「飼料用などに変更」するよう
生産者に呼びかけているわけです。

そして、こうした米価下落を招いた責
任は、「稲作農民」にあるとばかりに、
農家自らが生産量を削減せよ、と言う
わけですね。

★★★

う~むむむ。

これは厳(きび)しい。

そんなこと、はたして可能ですか。

そもそも、今回のような「新型コロナウイ
ルス」が日本に入ってきたときの政府の愚
作(ぐさく)が、すべての始まりなのじゃ
ないですか。

もちろん、それ以前からの農業全般に対す
る政策が、このように「稲作農民」を苦し
めてきたということは、あります。

つまり、「稲作農民」を生きて行けなくさ
せているのは、いまの政府なんですね。

自分たちの愚作をそのままにしながら、
「稲作農民」にその責任を負わせようと
いうのは、どうも合点が行きません。

そう思いませんか。

★★★

もし「稲作」で、十分、「稲作農民」たち
が暮らして行けるなら、どこの誰が、撤退
なんぞ、しますか。

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