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●完全版:7/15(月)◆「海の奴隷労働」で獲れたサカナが、日本人の食卓に上がっているなんて、お釈迦様でもご存じあるめえ




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ニッポン人の心と体を、「笑顔で」救う!

★完全版メルマガ「暮しの赤信号」★

2024年7月15日(月)号
No.4954

毎朝、早朝5時に、全世界に向けて2つの配信スタンドから、
合計約5200部を発行(日曜のみ休刊)

創刊日:2004/10/5

【注】まぐまぐ!から受信されると、上部に[PR]と記載した
広告が掲載されますが、当方とは無関係です。
◆◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆◆

『脱コンビニ食!』(平凡社新書)や『危険な食品』(宝島
社新書)などの著者で、食生態学者、そして日本危機管理
学会員でもある山田博士(ひろし)が配信。食べものだけ
でなく、人としての生きかたを考えます。なんともユーモ
ラスな文体が人気のようで……。





★お知らせ★

~昨日(7/14)の「号外」は、もうご覧になりました?~

下記が、そのタイトルでした。

★山田からの特別号外です。数か月前、メルマガ専用ブログを、
「アメブロ」へ引っ越ししました。ところが、そのアクセスが
あまりに多くて……

もし、まだご覧でないかたは、下記の案内を、どうぞご覧下さい。
衝撃内容です(笑)。

note→ https://note.com/222334/n/nf0dfbdc8e47a

取り急ぎ、用件のみにて。

(山田)





本日の「完全版」は、100%掲載です。

本日の「短縮版」は、後半の「かなりの部分」を短縮して
おります。

(毎回、後半部分に大切なことを書いている場合も多いため、
もし全文をご希望のかたは、後述のnoteをご利用下さい)。

ところで、本文全体の著作権は山田博士にあります。
今後も、皆さんのために活動したいので、コピーや転送など、
法に触れる行為は、絶対にお止め下さい。

皆さんには関係がないと思いますが、よろしくお願いします。

本日も1日、お元気で!






やあ、こんにちは。
山田博士(ひろし)です。
お元気でしたか!

今日もまたお逢いしましたね。
嬉しいです。

地球という星を平和にしたい。
そして子どもたちの頬(ほほ)に流れる涙をストップさせ
たい。

空をのんびり旅する雲たちを眺めながら、ぼくはいつもその
方法を考えています。

そのために、「食べもの」が人を180度変え、家族を変え、
文明を変え、歴史を変えてきた重い事実を、知ってほしい。





▼本日の目次▼

【1】

本日は、出来たてホヤホヤの「新作原稿」です。

後日、電子書籍「社会の裏側!」として公開するつもりです
が、いつになるかは未定です。ただ、毎回、読者限定で、こ
の欄で先行して提供しています(「短縮版」は、前半だけ)。

(隔週月曜日に、この欄で、本邦初の原稿を発表しています)






【1】今回のタイトル

===========================

「海の奴隷労働」で獲れたサカナが、日本人の食卓に上がっ
ているなんて、お釈迦様でもご存じあるめえ!

~タイなどの過酷な海の現場で、いったい何が起こっている
のでしょう。ドキュメント映画にさえなった現実を見て、ぼ
くたちにも責任はないのか。腕を組みましょうよ、ご同輩~

===========================

(隔週月曜日に、この欄で、本邦初の原稿を発表しています。
お楽しみに!)




【目次(概略でもあります)】

★第1章

「いい仕事がある」……。タイのバンコクの駅のそばで、こ
のように、ささやかれ騙(だま)されて、気がつけば「海の
上」なんですね。もう逃げられない……

★第2章

タイの一人の女性が、2014年に船上の奴隷労働者からの救出
要請を受け、彼らの救出に乗り出すことにしました。過去、
いままでに、タイ人、ミャンマー人、カンボジア人、ラオス
人たち約5000人を救出したと言いますから、凄いものですよ
ね……

★第3章

海に囲まれた日本が、魚を輸入している……。もう驚きませ
んか。恥ずかしいと思いませんか。悔(くや)しいと思いま
せんか。しかし、ぼくたち日本人自身も問題です。だって、
みずから「サカナ離れ」をしてしまったのですからね……







★第1章

「いい仕事がある」……。タイのバンコクの駅のそばで、こ
のように、ささやかれ騙(だま)されて、気がつけば「海の
上」なんですね。もう逃げられない……



タイなどで、「海の奴隷労働」によって獲(と)れたサカナ
を、あなた、食べたいですか。

そういうサカナが食卓に上がれば、その安全面や衛生面にも、
もちろん問題が出ます。

だって、考えてみて下さい。

現場の漁師さんたちを「奴隷のように働かせている漁業会社」
が、そこで獲れるサカナの安全性を第一に考えていると思い
ます?

今回は、サカナ好きの日本人のぼくたちには、非常に深刻な
お話しだと言えるでしょうね。

ある1本のドキュメント映画があります。

そのタイトルは、『ゴースト・フリート 知られざるシーフ
ード産業の闇(やみ)』……というもの。

この「ゴースト・フリート」……とは、そうですね、幽霊船
……とでも言えばいいのでしょうか。

まさに、幽霊船。

この映画は、タイなどの東南アジアの漁船の上で、まるで
「海の奴隷」のようにして働かされる人々に迫るドキュメン
タリーです(あとで詳述します)。

★★★

まさか、こんなことが、この21世紀のいま、日本の近くの
海で行われているなんて、ぼくなど、とても信じられません。

日本のマスコミたちは、なぜか、●●関連については、ま
ったくスルーですからね(●●は、あとの「設問です」をご覧
下さい)。

タイ、ミャンマー、ラオス、カンボジアなどから広く集めら
れたり、売り飛ばされてきた男性たちが、船の上で、何年も、
いや何十年も、無給で酷使される。

「いい仕事がある」……

タイのバンコクの駅のそばで、このように、ささやかれ騙
(だま)されて、気がつけば「海の上」なんですね。

もう逃げられない。

★★★

そして、そんな彼らの血と汗と涙で獲られたサカナを、ぼ
くたち日本人は何も知らされず、今日も平然と口にしている
わけです。

知らないことは、罪です。
知らないことは、罪です。

そう、大きな罪です。

そこで、そのような実態を、ぜひこの機会に知ってほしい。

そう思いました。
そして、あなたができることを、少しでも実践してほしい。

とくに日本人は世界でもサカナを多く食べる民族ですから、
こうした「海の奴隷労働」の現実を、少しでも変えて行くよ
うな行動を、誰もがしなくてはいけません。

まさか、内陸国の人たちが、サカナについての対処をする
はずもありませんからね。

★★★

でも、それなのに、あとでも述べますが、EU(欧州連合)
の行動力より、島国である、この日本のほうがはるかに遅
れているんです。

こんな恥ずかしい現実。

これ、いったい、何のせいなのでしょう。

いまの状態のままでは、毎日、「海の奴隷労働」を強(し)
いられている海の男たちに対して、顔向けができません。

いったい、サカナをたくさん輸入する日本人は、何をしてい
るんだと思われているでしょうね。

中には、ぼくたち日本人はオカネを払ってサカナを食べている
だけなんだから、そんな生産者のことなど、ワシャ知らんわ…
…なんて思っている人もいるかも(笑)。

でも、それでいいのでしょうか。

★★★

もし、そういう気持ちを持っていれば、たとえば、中国の新
疆(しんきょう)ウイグル自治区での強制労働によって生産
された綿(めん)がさまざまな物質で汚染されていたり、人
身売買された子どもたちが、強制労働で、1日中働かせられ
たりしていることにも知らん顔するのと、どこが違うのでし
ょう。

外国での生産者の行動については、その商品が衣服であれ、
食べものであれ、今回のように、サカナであれ、同じように、
ぼくたちは対処すべきです。

日本の政府がそのような行動をすることを、ぼくは強く願っ
ています。

そして、中国でのウイグル自治区での強制労働や、今回の
タイなどでの「海の奴隷労働」を無くす方向に動くべきで
す。

ぼくたち日本の消費者が動けば、そして声を挙げれば、たと
えそれが遠回りであっても、必ず、生産者への待遇改善につ
ながります。

それは間違いありません。

★★★

じつは、現地で働く現場の労働者たちを守ることこそが、ぼ
くたち日本人の消費者の健康をも守ることにもつながるわけ
ですからね。

ちなみに、余談ですが……「中国製衣服」の一部には、シワ
防止のためとして、色を染める染料に安全基準を超えるホル
マリンが使われていることが分かっています。

これらについては、以前、ぼくのほかの作品で述べました。

そのため、「ジーンズやジャージをはいていたら、手足がた
だれた」……というような事例も報告されています。

だんだんと、話が横道に逸(そ)れているようですが、でも、
これらはみな、密接なつながりがあります。

ぼくたち日本人だけが幸せになるには……なんて考えている
ようではダメ。

世界の人たちが同時に幸せにならないと、結局は誰も幸せに
はなれないんですね。

★★★

ところで、冒頭に挙げたドキュメント映画を、ちょっとご覧
下さい。

下記に動画のアドレスを載せておきました。

タイトルは、『ゴースト・フリート 知られざるシーフード
産業の闇(やみ)』……というものでした。

この内容は、下記のようなものですが、本当に21世紀のい
まの話?……と、誰でも思うはず。

その映画の予告編は、下記でご覧になれます。
どうぞ、ご覧下さい。

YouTube→ https://youtu.be/zuJhCyaRh60

配給は、ユナイテッドピープル。
劇場公開は2022年5月28日です。

そのため、現在は、もう本編は見ることができないかもしれ
ませんね。

だけど、上の予告編だけでも、現在の「海の奴隷労働」の現
状がよく分かると思います。

★★★

この映画の中では、下記のような文字が画面に出ていました。

「警察も、マフィアも、ブローカーも、手を組んでいたんだ」

「漁業会社は、警察や殺し屋を使い、私たちを脅(おど)し
たこともある」

「家に帰りたい!」(男が叫ぶ)

なんとも、切実ですよね。

この映画は、先述したように、タイなどの東南アジアで「海
の奴隷」として働かされる人々に迫るドキュメンタリーなん
です。

そして、そうして集められて「海の奴隷」となっている男
たちを、タイ人の女性活動家たちが救出しようとします。

もちろん、先述したように、何度も何度も脅されますが、彼
女たちはくじけません。

この強さ。

そして、かつて「海の奴隷労働」をされていた男性が、この
女性とともに救出する作戦に加わるわけですね。

まさしく「映画そのもの」……です。

この映画には、奴隷となって、24年間も故郷に帰れていない
カシムという男性を見つけ出したシーンがあります。

彼は「人生を棒に振ってしまった」と語り、母親に送るビデ
オメッセージを撮影する途中で、泣き崩れます。

★★★

この映画のサービス監督が、取材をされたときの言葉があり
ます(出所:ハフポスト NEWS、2022年05月27日)。

それは、11年間も奴隷労働を強いられ、現在は、逆に救出
活動を続けている男性が語ったこと。

「船で働いていたとき、自分の命は魚の命より価値がないと
感じました」

彼が言うには、漁業をしているとき、マグロなど高値で売れ
る魚が船から落ちてしまったら、必ず船を止めて拾いにいく
……というんですね。

でも、労働者が海に投げ出された場合は、無視されてしまう
ことがほとんどだったと。

船は止まらず……(省略)。

「短縮版」では、これ以下の後半部分、約50%のページを
省略しています。

★★★
★★★
★★★

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