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【本日記】ピクサーのCEOだったスティーブ・ジョブズの話

上司に勧められた『PIXAR 世界一のアニメーション企業の今まで語られなかったお金の話』を読了。

ピクサーの元CFOの目線で、ピクサーがIPOして成功するまでの軌跡を追った本。

スタートアップにとってIPOをするのは本当に難しいことであり、交渉力だったりCEOのブレーキ役、投資銀行との交渉など、色々な苦労があるということも伝わってきた。

とくに一番面白いのは、ピクサーのCEOだったスティーブ・ジョブズの考え方や意思決定、やりとりなども垣間見える部分。

恥ずかしながらジョブズについてほとんど知らなくて、アップルを辞めさせられて返り咲いた、というザックリとした話しか把握しておらず。。

iPodやiPadをつくる前にピクサーに居たこと、
悪名高い噂もあってピクサーのクリエーターから最初は信頼をされていなかったこと、
こうしたなかでピクサーのIPOを成功させたこと
少しずつ社内での信用を勝ち取っていったこと

こうした流れを知る中で、ジョブズの聡明さ、マーケティングの審美眼、せっかちさ、世界でもっとも注目されるIPOにするという野心、投資銀行を選ぶ上でのこだわりの強さや頑固さなどが見えてきた。

天才の人間的な顔を知れるのが、この本の醍醐味だと思う。

ジョブズはピクサーで成功した後、アップルに戻ってiPodやiPadをつくってさらに成功していくんだけど、筆者がその成功を分析している。

ハイテク業界のCEOであるとともに、エンターテイメント業界のCEOでもあるわけで。両方の世界をよく知っていると言える経営者はとても珍しいし、これがなければ、アップル復帰後、音楽とエンターテイメントというややこしい世界に進出することはできなかったはずだ。
スティーブに映画はつくれない。経験のないレベルで他人に頼らなければ、ピクサーが離陸することはなかった。ピクサーで経験した信頼や協力関係を他で活用できればスティーブの力になるはずだ。

畑違いのエンタメ業界での経験や、他人に頼って協力していくことを学んだ先に成功があったんだな。

今を一生懸命にやって学んだ経験、身につけた考え方を、掛け算していく視点を大事にしたい。

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