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マンションから出られず通販も届かず「#上海のいま」の報道を見て

日本人も多い近くの大都会。食料が届かず「明日の食べ物のことしか考えられない」時期があったというコメントに驚愕した。

https://news.tv-asahi.co.jp/news_international/articles/000252437.html

『上海のいま』
4月22日版 ANN上海支局・高橋大作支局長

上海ではコロナ感染拡大防止のためのロックダウンが4月1日、早いところでは3月から開始され、長いところでは1か月以上になるという。

日本のロックダウンとは全然異なり、マンションから出られない、通販を依頼しても届かない。全住民がPCR検査を数日おきに受け、一人でも陽性者が出ると地域全体が振り出しに戻って封鎖期間が延長というシステムのようだ(地域全体を絶望させる陽性者になる恐怖はどれほどだろう)。
領事館のサイトを見ても、この状況に対する基本的な対応としては、地元当局からの配給、地域での団体購入への参加(業者が小売してくれないので近所の住民間で希望を募り一定数以上に達したときのみ共同購入できる)が紹介されている。
https://www.shanghai.cn.emb-japan.go.jp/itpr_ja/11_000001_00658.html

ネットを見ても、頻繁な配給がある地域と、配給がなく、しかも住民が少なく団体購入が成立せず購入自体ができないという地域の差が激しいようだ。通常1か月分も食糧を備えないことからすると、4月1日からその状態であれば精神的に大変な状況であることは想像できる。
21世紀に、上海のような大都市で、明日の水や食べ物の心配で頭が一杯になるという状況は、自分の想像を超えていたし、ウクライナのニュースにあふれたメディアの中で隣国の状況を知らなかったことを反省した。
コロナゼロという目的があるとしても、移動統制も情報統制もある中で、メディアに浮かび上がらないところで、配給を受けられず、いつまで続くかわからない封鎖の中で食料がない恐怖を前にしている住民は多いに違いない。

特に、食料調達には中国語での情報収集や地域住民間の連絡が求められる。日本からの駐在や留学などで滞在している方、ホテルに滞在している方の苦労は計り知れない。そういう中で、中国内で物資を支援しようとする動きもあるようだ。
今、北京でもコロナの感染の懸念から上海のような封鎖への備えが起こっているという。特に企業からの派遣の場合は、先を見て社員の生活と安全の確保を一番に考えてほしい。