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【FF14】ManaDC一極化の今後

 昨今あるFF14問題のひとつであるManaDC一極化について今回は考えてみようと思います。

 この問題をあまり知らない人に説明するならば、パッチ6.18で実装された「DCトラベル(テレポ)機能」による弊害というべき問題です。


 もともとDCトラベルはオンラインゲームの永遠の課題でもある「サーバーの軽量化」の一環として考えられたものです。

 複数のサーバーに人口を分散させてサーバーの軽量化などをはかるというのを基本として、そのサーバー分散により散らばってしまったプレイヤーがデータセンターが違っていても出会えたり遊んだりするためにという目的を主として作られました。

 同DC内であればサーバー移動というものはそもそもできていましたが、それはCFや募集掲示板なども同様な構造だったこともあり特別な感覚はありませんでした。

 しかし、DCをまたいでの移動という概念は少なくともそれまでのFF14にはなかったものです。加えて、もとから存在していたホームサーバー変更(1,000円でホームとするサーバーを変更できるサービス)もあるとなるとプレイヤーの選択肢は一気に拡大したという感覚でもあります。

 当初こそは異なるDCを異国情緒のように堪能してみたり、DCの壁に阻まれて会うのもむずかしかったフレンドと遊んだり、あるいは目当てのスタジオハウスやお店などに行けるようになったりと良い事尽くしに思われたこのDCトラベルですが、こうして実装されて定着化することで新たな問題が発生してしまいました。


零式(高難易度コンテンツ)の人口偏り

 こうしてDCが再編成されたことで何が起きたかというと、明確なところで言えば戦闘コンテンツのプレイヤー偏り現象です。

 あらたに作られたDCであるMeteorDCには3DCそれぞれから選ばれたサーバーが改めてひとつのDCとされました。
 ElementalDCより「Ramuh(ラムウ鯖)」「Unicorn(ユニコーン鯖)」、GaiaDCより「Valefor(ヴァルファーレ鯖)」「Yojimbo(ヨウジンボウ鯖)」「Zeromus(ゼロムス鯖)」、そしてManaDCより「Belias(ベリアス鯖)」「Mandragora(マンドラゴラ鯖)」「Shinryu(シンリュウ鯖)」、といった具合です。

 元来的にManaDCのプレイヤーは零式など高難易度コンテンツの参加者やクリア者が多く、ElementalDCやGaiaDCのサーバーは(ManaDC民と比べると)そこまで積極的ではなかった、という背景があります。

 そこから見ればおのずと結果は明白、ManaDCからのBelias民やShinry民は高難易度コンテンツをたのしみたい、しかしそれ以外のDC民はそこまででもないとすればMeteorDC内の高難易度コンテンツ募集はもちろん減少してしまいます。
 高難易度コンテンツ募集を盛り上げようにも絶対数がすくないのではどうしようもありません。

 結局いままで通りの環境で高難易度コンテンツに行きたいというのであればManaDCにトラベルしてそちらの募集に入る、あるいはPTを作るしかありません。ManaDCに人が殺到してしまうという構図が完成ですね。

 さて、DCトラベルすると自分のホーム鯖ではないこともあり、リテイナーベルやカンパニーチェストをはじめとしたアイテム関係の倉庫などをいじることができません。
 ほかにも無人島などの一部コンテンツも利用不可能となってしまい、とくにPTの集まる待ち時間は実質的になにもすることがない、という状況に陥ります。

 結果、DCトラベル直後の3国(DCトラベルしてログインすると最初にキャラクターを作った都市にインする形になります)にたむろしてしまう……ということになり、そのエリアは非常に重くなってしまいます。
 FF14はひとつのマップにあまりにも人数が多すぎるとマップ自体に出入りができなくなるというシステムもあるため、そのサーバーの住民からすれば迷惑な話になってしまいます。


コミュニティの衰退

 公式サイトではコミュニティファインダーなどで積極的にFCやLSといったコミュニティグループに所属することを推奨しています。
 実際、ある程度ゲームに慣れてきたらやはり欲しいものは友達や仲間たち。いつもルレもフレ同士で誘い合って行けば気兼ねなく楽しめる、という人は大勢いることでしょう。

 しかし、現在のMeteorDCではこのコミュニティがさほどうまく機能していない、という声が挙がっています。

 もともとDCをまたいでのCWLSというものは作成することはできず、もちろんFCも同様です。CWLSは同DC内、FCは同サーバー内のプレイヤーしか所属できず、チャットもできません。

 しかしここまでManaDCが盛況になってしまうと高難易度コンテンツに熱中しているプレイヤーだけでなく、FCやLSメンバーの普段からのたまり場がManaDCになってしまうということも。

 よく考えればメンバー同士でやることといえばルレをはじめとした戦闘コンテンツや地図などですし、プレイヤー全体数が多いDCで遊んでいた方が楽しいだけでなく野良補充の点でもスピーディーで快適です。

 MeteorDCで結成されたCWLSとしても、大半のメンバーがManaDCなど別のDCに行ってしまっては普段のチャットもできなくなるばかりか、遊ぶというだけでも連絡が取りにくい状況になります。
 結果、本来の目的であったコミュニケーションの促進が遮られる形になっているのが現状です。


ディスコードなどを導入する

 もちろん、DCが分かれてしまってもチャットや連絡の取り合いをする方法はないことはありません。ディスコードやFF14アプリといった外部アプリなどを利用すればその問題はクリアできます。

 実際にFCやCWLS内でディスコードを導入しているところも多く、VCなども含めて普段からディスコードでのやりとり、あるいはテキストチャットで連絡を取り合って遊んでいるという人も多くいることでしょう。

 しかし、ディスコードなどはVCを目的としていない人や、さほどゲームをしないライトユーザーからすればあまりなじみのないソフト。
 実際にカジュアルライトの人からすれば「聞いたことはあるけど使ったことはない」という人も多く、コアゲーマー以上の人以外には実はあまり広まっていないのですね。

 人によってはVCというものに嫌悪感を持っていたり、FCやLS内でVCできる・できないで別れてしまうとそれだけで派閥ができてしまい、コミュニティ崩壊してしまう原因にもなりかねません。

 VCが好き、得意、普段から使っていて抵抗がない、という人同士でサクサクと約束事や雑談を楽しんでいる一方で、理由があってVCを敬遠している人はなににつけても置いていかれてしまいがちです。
 それはVCをしていない人が悪いというのではなく、コミュニティにおけるルールや基盤が崩壊しているという結果でもありますが……残念ながらこうしたことが理由で爆散してしまったコミュニティも少なくはありません。


DC一極化問題の解決のためにどうすればいいのか

 ここまでとくに大きな問題点をピックアップしてみましたが、それではどうすればManaDCに一極化しているこの問題を解決できるのか、考えてみました。

 まずはやはり、高難易度コンテンツをはじめとしたすべての募集掲示板内容をDC全てで閲覧可能にするという方法。もちろんそこからPT加入もできるようなれば言うことはありませんね。

 ただしそのままコンテンツに突入というのはサーバーの問題もあって不可能とは思いますので、一度PTを結成したら再度指定したDCに集合、という、地図PTでよく採用されている方法が無難なところといえるかもしれません。
 手間ではありますが、DCをまたいでなにかをする、というのはそれだけ大変なことなのかな、と飲み込むしかありませんね。

 また、こちらも実現はむずかしいかもしれませんが、FCやLS関係だけでもDCをまたいで機能するようにすることでコミュニティ関係の補強をはかる、という方法も望まれます。
 約束ありきの遊びもたのしいですが、やはり普段のチャットのなかで「なんとなくルレしたい気分だからだれか行こう!」のような、自然な流れでのコンテンツもFF14では大切にしたい空気感です。


 ほかには、まとめサイトなどでも囁かれている方法として制限系の導入。こちらは私個人としては反対、というより、そんなことをしても意味は無いのではないかなという意味で疑問符なのですが……

 たとえばManaDCを例にとるとして、ManaDC以外からのDC民が募集掲示板を使う時に使用回数制限があるorそもそも使用できない、零式実装後3ヶ月のホットな時期だけは募集制限をかける、時間帯によって募集の制限をかけるといった方法が挙げられていました。
 DC移動そのものに制限をかけるという案もあります。

 しかし、こうした制限系に関しては結局のところManaDCにサーバー移転サービスを使って完全にManaDCをホームワールドにしてしまえば解決します。
 問題となるのが、これを全員がやってしまうことでMeteorDCだけでなくほかのDCからもこぞってManaにお引越しがはじまり、当初の目的であったサーバー負荷問題が元の木阿弥となってしまうという可能性ですね。


 もちろん、そこまで気軽にDC(サーバー)移動できる人ばかりではありません。FCもありますしハウジング関係なども無になってしまうとすれば、いまのサーバーからそうそう簡単に移転はできません。
 それでも、ここまで高難易度コンテンツの募集に差ができてしまうとFCに所属していなかったりハウジングに注力していない人などはすこし悩んでしまうことかもしれません。


 この問題を運営チームが手放しで放り出すとも思えませんが、といって具体的な解決策が見いだせないのも現状です。

 オンラインゲーム関係には造詣の深い吉Pをはじめとしたスタッフも揃っているであろうFF14運営チーム、10月8日には14時間生放送も配信されることもありますし、DC移動関係の今後の対応が期待されるところです。

 お疲れ様でした。

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