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老犬介護

犬も猫も人並みに長生きになりましたね。
それに伴う悩みも多くあります。
何よりも、飼い主さんの戸惑いが大きいです。
あんなに聡明で溌剌としていた子がどうしてこんなに変化してしまったのだろう。
昼夜逆転・夜泣き・徘徊・大食い・怒りっぽいなどなど。

一生懸命にお世話するのですが、ボケたワンちゃんに限って体が強い。
介護生活がどのくらい続くのか判らずに不安にさいなまれてしまうようです。

日本人は情が深いので、外国人のように老齢が理由で安楽死など選択する人はまず稀ですし、それを受ける獣医師も少ないと思います。
なので、飼い主・飼い犬ともに納得がいく人生の終わり方を模索するわけです。

老犬ホームなどに預けることなく最後まで看取る覚悟の飼い主さんは、近所に気兼ねし、自分の生活も犬中心にして精神的に追い詰められてしまいます。

動物病院でお手伝いできることは何か?
ショートステイ。
半日だけとは言いません。2泊3日くらいワンちゃんを病院に預けて、飼い主さんはその間にしっかり寝てリフレッシュです。
日ごろからお付き合いのある患者さんのワンちゃんならば気心も知れていますし、安心して預けていただけるかと思います。

見ず知らずのワンちゃんを突然預かって、という場合はしっかりとしたミーティングが必要ですね。
お互いに何も知らない同士ですから、まずは飼い主さんと病院との信頼関係を築かなくては。

老犬介護。ますます増えていく様子。
どうぞ、最後まで愛犬愛猫との良い関係を維持できますように。

(※この記事は、21動物病院 新目白通り院のホームページ内で書いたコラム記事の転載です。記事執筆日:2016年9月8日)

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