お笑い養成所

舞台は生きてる証拠。
ないと、生きてる気がしない。
ただ、休みになると嬉しい。
舞台上は生きてる気もするけど、死ぬかもしれないとも思う。
しんどいんだろうな。ツラい。
ただ、あの3分、で心にエネルギーが溜まる。
違うかな?心でおさえてるエネルギーが溢れてくる。
そんな感じ。
ただ、楽しいは違う。
楽しかったら毎日舞台出たい!ってなる。
だから、楽しいは違う。
だけじゃないから。
むしろ、ほぼ楽しくないんじゃないかな?
ツラさ99%だね。
これは、無くなってうれしいと言っていい数字。
じゃ、なんで続けているのかと言うと。
残りの1%が快感物質だから。
因みにコレは見えます。
実際に見えます。物質なんで。
見たい方は舞台に出て見るといいよ。
これだけかな。舞台に出る理由。
最初の一歩目から、サンパチまで。
と。
「どーも〜」から「ありがとうございました」まで。そして、あいさつしてからハケるまで。
この3つのパートで自分の中でわきでてくるものがあれば。
いい舞台ができたんじゃないかな。
って感じ。
ウケるウケないはここには入ってこない。
もちろん、お笑いはお客さんを笑わせる事が目的だから、ウケるウケないはとても大事だし。根本。
でも、まずは、自分なんだよ。
絶対にそう。
折れるよ。これをわかってないと。
自分を支えられるのは自分だけ。
周りによりかかるのも。
周りが引っ張るのも。
最初は違う。
お笑いを始めたころ、
「芸人になりたければ全力疾走しろ。じゃないと芸人になれない」
と言われた。
これは、売れたいならと思う人もいるかもしれない。
でも違くて。
芸人になること、芸人としてやっていくこと、芸人をやめること。
どれも、全力じゃないとできない。
ちゃんとそこに向けて疾走していかないとダメ。
むしろ疾走していたことがいかに財産になるか。走らなくても芸人にはなれる。
ただ、やめれなくなる。
全力疾走しておけば、やめるときにちゃんとやめれる。ただ続けるだけにならなくてすむ。
走らなくてもなんとかなると思うけど。
面白くない。そんなの。
つまらない。そんなの。
はってでも進め!これはダメで。
はっておもしろく進め!これが正解。
ちゃんと走ってる人の方が遥かに少ない。
ていうか、はってる人たちのところになんかいない。
お笑い芸人を目指した理由。
まず、ずっと、生きてる気がしない。
これです。
だから、芸人じゃなくても良かった。
生きがいが持てれば。
なぜ?お笑いか。
はねるのトビラの企画でロッチのコカドケンタロウさんが熱湯に落ち。水の入った透明の浴槽にダイブした時。右足がカメラに当たりテレビ画面が割れた。
コレに感動した。
世界にヒビがはいる感覚。
あ、コレだ。
と思って、ワタナベの養成所に資料請求した。
たしか、バイト中に電話が掛かってきた。
お中元のビールをつめてたころだ。
バイトが終わって、電話をかけなおした。
しんどかった。電話。
ワンタッチでスタートを切る怖さ。
でも、スタートしてしまえば、そんなことも思っていた。
結局電話はすぐ終わるのだけど。
本人確認ぐらいで。
面接に行くことになって。
東京の中目黒に行く事になった。
あの頃は、家のパソコンで地図だして、紙に写して。それ見て歩いてたな。
今じゃ、Googleマップで、それこそワンタッチじゃないですか。素晴らしい。
オレって怖い時リアル感を無くす。
自分の体を盾にして、背後から覗いてる。
面接にはオレを含めて4人いた。
声優さん。
大学生。
フリーター。
フリーターオレ。
最初、アンケートと言うか、連絡先とか書いたりするんだけど、フリーズしてたな。
こういう時。どうすればいいのかわかんなくなる。まぁ、書けよ。なんだけど。
「大丈夫ですか?」って言われたけど。
先輩で在校生の方々が来て。
大喜利?じゃないな?
ノリツッコミかな?
「今からポジションを発表する!」
「お前は1番サード!」
「お前は2番セカンド!」
「そして、」
「お前は犬を可愛がれ!」
(言われた人は犬を可愛がる)
こんな感じ。知ってる人いるかな?
こういうコントがあったんだよね。
これを始めた。
3番目の役を面接に来た人達が順番にやっていく。
この時、トリだったんだけど、
自分の番が近づくにつれ、楽しくなってったんだよね。
あ、これリアルだ。なにかしないとって。
遅いな!考えるの。
その場で考えるクセ。ずっとそうだよ。
これもなんとかせんとな。
で、オレが言われたのが。
「お前はクリームシチューで泳げ!」
いや、なにこれ?
まぁ、泳いだけど。
この時さ。オレが1番ダメなんじゃないかと思ったんだよね。
今も恥ずかしくなるよ。コレ。
「具があって泳ぎづらいです!」じゃないのよ。まず、熱くて入れません!でしょうが!でこのくだりが終わって。
先輩達も帰って、自己紹介?みたいのが始まった。面接官とのQ and  Aです。
他の3人は、声優とか、大学辞めましたとか、フリーターでも夢に向かってがんばります!って言う人達だった。
なんか、全然すごいじゃない。
なんか、卑屈になってたよ。オレ。
で、この時の3人とはもう会うことはなかった。
いや、なんで!
面接の時一緒だったよね!ってトークしたかったのに!
入学式?あったかな?わすれちゃったな。
まぁ、いいか。
それでね。総合Aコースに入ったのよ。
無事合格して。
オレはね。今まで生きてきて。
この学校行きたいとか、これをやりたいとか無かったんだよ。
学校皆勤とか、バスケ歴12年とかあるけど。
だから、養成所行くことも、芸人になることも。自分で決めたはじめてのこと。
ちなみに、10年はやろうと決めたのもこの時。封筒開けるの緊張したな。
駅でさトイレに行って。
うまくトイレができなくて遅刻しそうになったんだよね。
苦手なんだよね。
めっちゃ緊張するんだよ。トイレって。
だから、よく個室に入ります。
ギリギリで養成所の教室に入った。
先生はもういた。ちょうど来た所。
みんな並ぶかんじの時にオレが入っていった。
先生は「今、ちゃんとこれないやつは、やっていけない」みたいな話をしてた。
いや、ダメじゃんオレ!
その時は、パニくってたんで、みんなのうしろに隠れた。
でも、あれなんですよね。
飯塚はうしろにいることを許してくれないんだよ。
そう。あいうえお順!
即1番前に行かされて。
後ろにいたかったのに。
そして、号令係に任命された。
が、しかし、そこはお笑いの学校。
となりの人が即ボクがやりますと言ってくれてことなきをえた。
さすが全国のクラスの人気者があつまるところ。
じゃ、オレ場違いなの?
まぁ、クラスメイトにも何で来た?って言われたし。
ここにくる人のイメージじゃないんだろうな。オレ的にはオレが1番芸人っぽいって思ってたんだけどな。
初日の話の続きなんだけど。
なんか、先生達に名前をおぼえられた。
最初の「今、ちゃんと〜」の先生は、
元芸人の作家さんの先生。
お前の名前おぼえちまったよって、
最後に言われた。
次の授業が演技の先生。現役の役者さん。
発生でキレられた。
もっと大きな声だせ!って。
怖かった。
お前の名前おぼえちまったよって、
最後に言われた。
怖かった。
1日で同じセリフ言われることあるんだって思った。
帰りに、教務室に挨拶して帰るんだけど。
その時に、大丈夫か?って、教務が声かけてくれた。結構大丈夫だった。
怒られなれは全然してないし、むしろ、そんな、怒られない人生だった。
ことなかれ主義感が伝わってたのかな?
怒っちゃいけない人?
相手にされない感じ?
だから、うれしさもあるのですよ。
怒られると。
こんな感じで初日は終わりました。
今日どうだった?と聞かれたら、
なんか怒られた。そんな1日
養成所に入る前にオレはネタを書いてもらうって決めてた。
書けないし。書く気もないし。
でも、最初にコンビを組む事になる久保さんに書いてきてって言われて、書く事になる。
ここからは養成所の3ヶ月間のお話です。
ネタ見せの授業。
(ネタがない人はやらなくてもよい)
演技の授業。
(先輩がちゃんとやっておけば良かった。と言う授業NO.1)
ダンスの授業。
(ただ楽しい)
養成所の内容はこんな感じで、週3日あった。基本半日で終わり。
養成所生活3日目に「コンビ組みませんか?」と言われた。
久保さんは5個ぐらい歳上で作家コースと総合Aコース。両方やっていて。朝、新聞を配っている。坊主のふざけた人。
演技の授業で「村が燃えてる」をやって人気者になった人だ。
久保さんに変なやつを探しにここにきた。
飯塚さんを見た時見つけた!って思った。
と、熱弁された。
久保さんは、何故か飯塚さんって言ってきた。
オレも、誰かとコンビを組んでやっていきたかったので組むことにした。
「オレコンビ名考えてくるから、飯塚さんはネタ考えてきて!」
???
いや、コンビ名なんでもよくない?
あと、ネタ書かないんかい!
つーか、オレが書くの?
こう思ってた時。
久保さんはよろしく!っと言って帰っていった。
とりあえず、どうしたもんかな?
ちなみに養成所入って3ヶ月で養成所のライブがある。選抜メンバーでお客さんを入れてやるライブで尺は2分。
まず、ここを目指すことになる。
まぁ、書いてみよう。
ぐらいから始めた。
、、、こんなやつが面接きたらいやだな。
テーマは面接で、バイト?よりは、就職の面接?最後は社長の息子にしよう。
で、コント「就職の面接」
久保ボケ就活生。飯塚ツッコミ面接官。
を作ってネタみせの授業でやった。
ウケなかった。
先生は「そうだなー」で止まってた。
このネタ違う?
でも、直し方もわからないから。そのまま2回ぐらいやったかな。
それで、違うなってなった。
このネタ、変な人が来る。面接官が圧迫面接する。ボケもツッコミもなかった。
次は、久保さんに新聞の配達の先輩に変なやつがいて、コイツをネタにしたい。って言われた。話を聞くと、ようは、夜に自分の部屋に呼び出してくる偉そうな先輩だった。
どうしようかな?
、、、偉そうな人?ヤンキー?とその手下かな?会話?夜の理不尽なトーク。
むちゃぶりするヤンキー?
で、コント「夜のヤンキー」
飯塚むちゃぶりするヤンキー。
久保振り回される手下。
これはよさげなんだけど。やらなかった。
ていうか、できなかった。
台本が書けなかった。
じゃあ、、、そのまま、飯塚が偉そうな先輩をやって久保さんはそのまま久保さん。
コント「偉そうな先輩」
やってみた。一箇所だけウケた。
冒頭の「いい部屋だろ?」だ。
ウケるのは想定外のセリフだった。
おや?と思った。
先生が言ってたのは、「飯塚がいいそうにないセリフだから面白い」
いや、なんで?
そういうもんなのかな?
うーん。
でも、ウケたから。これを軸にしよう。
、、、いい部屋だろって言える役。
不動産屋?とそのお客さん?
コント「不動産屋」
飯塚ボケ不動産屋。
久保お客さん。
ツッコミ無くなった。
さとすかんじ。
この頃に、コンビ名が決定しました。
久保さんがいきなり。
「レジェンド・オブ・ジェネシス」です!
(創造の伝説)
笑顔だったな。
とてもダサいなぁ。
この時、コンビ名はなんだっていいと思ってた。
ちなみにオレがジェネシスで、飯塚さんがレジェンドです!
そこ、どうでもいいです。
コンビ名が決まり。とりあえず、ネタもこれを鍛えて行こう。ってなった。
こっから先は、ウケたやつのこしで、他を変えていった。
やってて気づいたことは、
パワーワードを使う事。
オレが言ったら面白い言葉。
間を使うと雰囲気が増す。
この3点だった。
選抜メンバーを選ぶテストの日になった。
この日コントから漫才に変えた。
漫才コントにした。
これは、ひたすら、わかりやすくするにはどうすればいいのかな?
で考えてた。
やってる事をまず言語化。
いまから、これをやります宣言するには、
漫才が良かった。
導入で全部しゃべれるから。
それで、すぐ内容に入れる。
コント「不動産屋」を
漫才コント「不動産屋」にして、
テストに挑んだ。
無事合格した。
あー良かった。
舞台に出れる。
全然イメージが出来なかったけど。
ちなみに、やったぜ!
みたいにはならないよ。
こっからだから。
というか、本番まで遠すぎて、実感がわかないのよ。近ずくにつれ、上がってくんスよね。
ネタを鍛える期間。
一ヶ月ぐらいあったのかな?
とりあえず、どうすればいいか?期間。
言われたことは、30秒すてろ。これは、雰囲気、キャラを伝えるため。最初の一言を大事にしろ。つかみきるため。と狙え!
ってこと。情報(設定)は久保さんにしゃべってもらえ。飯塚はあんましゃべらなくていい。って感じかな。
細かく変えて鍛えてたな。
さて、本番行きましょう。
当日!
雨だった。雨はなんか嫌いだった。
でも、晴れよりは良かった。
晴れてたら、耐えられなかったかもしれない。
実感に関してはほぼなく。
むしろ、どんどん透明になっていった気がする。リハもネタ合わせもどんどん通りすぎていった。
現になんもおぼえてない。
リアル感忘れてました。
思い出はこのシーンから始まります。
袖の通路。
舞台までの通路で、みんなここでネタ合わせしてた。
先輩のMCの楽屋もここ。
いや〜雨降ってなかったらやばかった。
と久保さんが言った。
???
晴れてたらさ、新聞やってたから、まに合わなかったかも知れない。
何言ってんだコイツ?
確かに久保さんはリハの時もいなかった。
ていうか、さっきついた。
出番30分前に。
だから、ひとりで、ずっとネタ合わせしてた。
開場してから、開演の音楽が鳴った時から
ギアが上がった。そこからずっと上がりっぱなし。
あ、やばいな。と思うぐらい。
そして。あ、この感じ好き。そう思った。
久保さんが来てから、少し練習した。
鍛えてきたネタだから、そんなに練習する必要はなかった。
この状態が理想的。
衣装は久保さんは私服でオレはダボダボのスーツを着ていた。
出番のふたつ前ぐらいに袖に入る。
そこから、舞台とお客さんが少し見える。
オレはウケろ!っと思って前の前の組みをみていた。
温かい方がいいに決まっている。
前の前の組みが終わり。
前の組みが始まった。
いつだろ?いつだろ?
もう、これしか思ってない。
覚悟が決まると言う言葉があるけど、
まったく、わからない。
決まるかボケ!
前の組みが最後らへんになった。
久保さんは笑ってた。
オレは下向いてた。
オレも笑いたかった。
前の組みが終わり。暗転。出囃子がなり、キャッチフレーズがいわれる。
「今夜あなたは伝説を目撃する」
「レジェンド・オブ・ジェネシス」
音楽ながれる。明転。飛び出。


「どーも、レジェンド・オブ・ジェネシスです。飯塚さん、ボク引越しようと思ってるんですよ。ボク、不動産屋さんと一緒に部屋まわるの不安なんで、練習させてもらっていいですか?」

「、、、」

「ボク、客やるんで、飯塚さん不動産屋やってもらっていいですか?」

(グー)

[コントに入る]

「飯塚さんですか?ボク、久保っていいます。今日はよろしくお願いします」

(手を出す)

「こちらですか?」

(ドワを開ける。支える)
「いい部屋だろ?」

「え?ハイ、、、ボク客なんですけど」

「久保ちゃんはさ何で部屋探してるの?」

「ボク、こっちに就職が決まって、山梨から上京してきたんですよ」

「がんばれ」

[間]

「あの、すみません。中に入りませんか?ここ玄関なんで」

(うなずく)

(歩く)

(ドワを開ける)
「いい部屋だろ」

「はい。でも狭くないですか?」

「でも、いい部屋だろ」

「三畳ぐらいしかないですよ」

「でも、いい部屋だろ」

「布団ひいたらもう何もおけないじゃないですか」

「でも、いい部屋だろ」

「あのトイレは?」

「ないよ」

「あのお風呂は?」

「ないよ」

「あのキッチンは?」

「ないよ」

「駅からも遠いよ。犬の死体もよくみかけるよ。家賃も30万もするよ。でも、いい部屋だろ」

「そうですか?」

「でもさ」

「え?」

「でも」

「はい」

「でも、いい部屋だろ」
(グー)

「ボク、やっぱりこの部屋いいです」

「いい部屋だったろ、オレの部屋」

「お前の部屋だったのか、もういいよ。
どーも、ありがとうございました」


暗転。ハケる。
最高だった。
なんだコレ?って思った。
全部がリアルですべてがここちよかった。
あ、芸人になろうって決めた。
結果は9位。まぁ、どうでもいい。
教務の人がほめてくれた。
うれしかった。
その時教務に「芸人になりたければ全力疾走しろ。じゃないと芸人になれない」と言われた。
オレは、やった!って思った。
あ、走れる!と思ったから。

これは人から芸人になったお話。
環境を変えたお話。

おわり。


補足

「予定がなくなる」
決まってた予定が無くなると嬉しい。
時間が自分に戻ってくるから。
決してその予定がイヤとかじゃない。
何かハジける。
わかってくれたら嬉しい。

「漫才」
舞台に出る一歩目と舞台から見たお客さんの一人目顔。これで、その時ノレるかどうかが決まります。

「根拠のない自信」
ずっと、それこそ芸人になる前から。芸人になると決めた瞬間。オレウレるなと思った。それは、今も変わらない。

「トリになる」
この時。たまたま、最後になったのかな。
ぐらいにしか思ってなかった。でも、そこからの芸人人生ほぼほぼトリにされる事になる。

「面接の帰り道」
オレ楽観主義だよね。
なんか帰り道ずっと楽しかった。

「ことなかれ主義」
どーでもいーが軸の考え方。と言うか、考えるのをやめる宣言。これやってるとつまんないって気づいた。から、やめた。

「教務」
この時。もう来ないだろうなぁ。って思ったって、卒業式で言われた。

「ネタ書いてそう」
何かネタ書いてるって思われがち。
相談されたりもする。でも、ずっと知らねーよ!って思ってます。
聞かれたら感想いいます。
アドバイスは知りません。

「コンビを組む」
いつも、いつ解散するんだろ?って考えてしまう。

「ネタを書く」
まず、最初はキャラから考える。
どんな人?そして、この人が生きる設定ってなんだろ?だから、ボケ、ツッコミがはっきりしなかったりする。

「レジェンド」
レジェンドってあだ名がつくとは、思わなかった。

「漫才コント」
一番好きなスタイルかもしれない。

「実感」
本番まで近くならないと、実感がわかないから、何もこない。舞台前まで何もないなんてこともあります。逆に何ヶ月もまだあるのになんかきてる。みたいなこともあります。

「出番前」
超ナーバスになってます。
緊張てないよねってよく言われるけど、めっちゃしてます。あと、不安にしかならない。ひとりで練習してます。

「ダボダボのスーツ」
成人式?の時買ったスーツで、めっちゃ大きい。それお父さんのやつ?って、言われた。

「舞台の一歩目」
舞台に出る瞬間にスイッチが入る。
それまでの袖が、一番しんどかったりもする。

「下手上手」
お客さんからみて、右が上手。
左が下手。
どっちがいいとか、特にはなかったんだけど、久保さんが上手がいいっていったのでオレは下手になった。
最初下手だったからかもしれないけど、
今は何か下手じゃないと落ち着かない。

「飛び出」
袖から勢いよく出れる人がうらやましい。
そんなこと、一度もない。

「リハ」
リハーサルでは、明転飛び出挨拶終わり。
暗転ひとり板付。音響などキッカケがある人はそこであわせる。
漫才の人は、漫才です。で、終わらせる事が多い。

「キャッチフレーズ」
この養成所のオリジナルのところ。
当時はやっていたが、今はやってない。
自分たちで考える。

「漫才の解説」
レジェンド・オブ・ジェネシス
不動産屋(2分)
上手久保
下手飯塚
最初のキャッチフレーズのとこで、なんだこのキャッチフレーズって、何か笑っちったな。袖で。これ同期に考えてもらったんだよね。袖では下向いてた。
舞台には、左足から入った。
舞台には2番目に入る。これは今もそうで、大体オレは相方がいるサンパチに向かう事になる。結構下向いてる事が多い。
1歩目の左足が音を鳴らす前に。よばれるように顔を上げた。
よばれる感覚。これは不思議でワクワクする。楽しい。
右足が前に出る前に客席を見た。
あの瞬間が1番感動したかもしれない。
世界が違った。
笑いそうになった。
キャラ的に笑えないのに。
サンパチに着く頃には決めてた。
芸人になろうって。
サンパチにふたりそろったころ。クスクス笑があった。
拒否られなくて良かった。そう思った。
拒否られたらそこで終わってた。
なんだこいつらって思ってくれたかな?
最初のいい部屋だろ?
笑いがきてくれて。
そのあとの間。静止してるふたり。
正直あの間に全てをかけてた。
なんか、もう死んでもいいとすら思った。
自信作だったな。あの間は。
そのあと。いい部屋だろ?ばっかり言ってたから、笑いは少なくなっていった。
でも、
もういいよ。の時に疾走感があった。
あと、
ひたすらに明るかった照明も忘れる事ができない。光に温度があるってはじめて知った。
暗転になったあと。
しびれてたなぁ。

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