平日の過ごし方【PM編】
今日は、「平日・午後以降」の過ごし方のご紹介。
12:30 午後の作業開始
午前中と同様、黙々と作業に取り組む。
基本的に行う作業は固定なので、ただひたすらに
与えられた刑務作業を行う。
誰とも話さず、脇見もせず。
午後は入浴があると早めに作業が終わる。
入浴のない日は16:00頃まで作業をする。
休憩(5分)
夏場は熱中症対策で、冷たいお茶(冷茶)が支給される。
と、言ってもキンキンに冷えているわけではない。
あくまでも、ちょっと冷えたお茶である。
運動(30分)
心身の健康を保つため、運動時間が定められている。
晴れていれば運動場へ、雨天時は講堂や工場内で行う。
受刑者はこの時間を楽しみにしている。
何故なら、この時間しか他の受刑者と喋る時間がないからだ。
更に言えば、職員から離れて話ができるので、
いろいろな話をする機会なのだ。
何を話しているのかは、また改めて書こうと思う。
真面目な受刑者は、ランニングや筋トレを行っている。
あまり運動に興味のない者は、喋ったり座ったりする。
この時間の使い方を見ると、その受刑者の本質が見える。
14:00 作業終了(入浴を行う日)
入浴は、各工場ごとに一斉入浴するため、
終了時間が工場によって異なる。
時間をずらして入浴を行うことで、効率よく済ます。
作業時に着ていた肌着(シャツ)及び靴下は、
工場で着替える。
↓
検身場を通る
午前中に通った検身場を逆から通過する。
つまり、今度は作業着から居室着に着替える。
肌着(パンツ)はこの場所で履き替える。
↓
入浴
多い工場は50人以上の受刑者が在籍している。
その全員が一斉に入浴するのだ。
時間は15分以内と定められている。
その光景は・・・異様である。
服を脱いで入浴場に入る。
洗髪・洗体する場所は番号が割り振られている。
そして、何番で洗うかは各人定められているので、
出所までずっと同じ場所で洗髪・洗体するのだ。
入浴の開始は職員の号令で始まる。
「始めっ!」
の、合図で一斉にシャワーを浴び始める。
ちなみに、湯船につかる前に洗体しなければならない。
号令から脱衣所に戻るまでが15分以内なのだが、
暗黙の了解で、残り5分前になると大半が片付けを始め、
残り2分になるとほとんどの者は終了している。
↓
還室(かんしつ)
居室に戻ることを指す。
部屋から出るとき同様、
「〇〇番、入りますっ!」
と、称呼番号を宣言して入室する。
還室後は、本を読んだり部屋の片づけをしてもよい。
しかし、下記の点検終了まで講談は出来ない。
↓
点検
朝と同様に確認作業が行われる。
点検が終わると、1日の作業が終わった感が出る。
17:00 夕食
朝食同様、各居室で喫食する。
玄米の他に、メインのおかず・副菜が2品。
食べる時間はそれ程急ぐ事もないのだが、
とにかく皆物凄い勢いで喫食する。
↓
夕食後、余暇時間となる。
17:30 仮就寝時間
この時間になると、
「布団を敷いて横になってもいい」時間となる。
ただし、横になる際はパジャマへ着替える必要がある。
勿論、余暇時間なので、
読書や勉強、手紙を書く等何をしていても構わない。
雑居房(複数人の部屋)には、囲碁や将棋も用意されて
いる。
18:00 TV視聴時間
18:00~20:55までが、
視聴の許された時間となる。
チャンネルは自由。
雑居室では、TV視聴による
トラブルが絶えない。
21:00 本就寝時間
消灯時間となり、一切の講談が禁止される。
電気及びTVやラジオが切られるので、
施設は静寂に包まれる。
ここまでが、刑事施設での「平日・午後」の過ごし方である。
さて、お気づきになっただろうか?
平日は、
21:00~6:30まで就寝時間なのだ。
9時間30分も寝ていることになる。
実際はずっと寝ているものはいない。
これは、職員の負担を軽減させる部分が多い。
寝させてしまえば、管理しやすいからだ。
また、寝てくれればトラブルも起こりにくい。
お互いにとって、Win-Winの時間なのだ。
明日は「休日の過ごし方」に触れていこうと思う。