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採用の成否を分ける「時間の使い方」

人事として人間として色々と疑われてしまいそうな発言になりますが、採用において一番の無駄は「合格の可能性がない候補者に割く時間」だと思っています。もちろん採用広報的な観点では、マッチしない方を含めてお会いし、ブランドイメージを向上させることも有効ですので、やや強引な表現にはなりますが。

スピードやタイミングが物を言うこの仕事において、無駄の見極めは軽視できません。

採用担当によっては、余裕があれば接触する候補を広げて会えるだけ会ってみる、という方もいらっしゃいますが、基本それはしませんでした。折角ならその時間を、可能性が残っている候補を振り向かせたり、承諾濃厚な方のクロージング、あるいは新しい母集団の形成に使う方が、余程成果に繋がりやすいと考えるからです。

ESの合否判断にもそのスタンスが表れていたように思います。前職では、私たちメンバーの手元に来る時点で、既に上司によって一次合否がついており、二次でどれだけスクリーニングをかけるかは担当者次第でした。

人によっては完全に二次をスキップする方もいましたが、急がば回れ。私はここに結構な時間を使っていました。一次のスクリーニングの精度があまり高くなかったので、通りそうな方が落ちていたり、逆に明らかに厳しい方が通っていたりと、会うべき人に会えない&会う必要のない人に会う時間を取らねばならないという、二重の機会損失が生まれていたからです。

そもそもは、面接対応やイベント準備に追われていると、各々が合否をつけるのも大きな負担となるため「効率化」しようとこのようなフローが採られていたわけですが、結果、不要な面接ばかりが増え更なる非効率に繋がって、かえって逼迫していました。改善を重ねたつもりがどこかでズレが生じて結果改悪になっていた。そんなケースをたびたび経験してきて思うのは、なんかしんどいな、うまくいかないなと思った時に、自分の処理能力のせいではなく、仕事の流れのどこかに無駄が生じていないか疑うことの必要性です。

もっと必死に数こなさなきゃ。処理スピードあげなきゃ。マルチタスク能力磨かなきゃ。

そんな必要はないですし、能力なんて一朝一夕で上がるものではありません。てっとり早く現状を改善したいなら、自分が楽するためにはどうすればいいか。そこを突き止めればいいんです。


・・・ということに、もっと早く気づいて、過去の自分に教えてあげたかった。

じゃ、どう突き止めていくんだという肝心なところですが、正直嗅覚的なモノで探り当てているところがありまして・・・役に立たない投稿で申し訳ないです。

ただ結局のところ、めんどくさいと思うことの何がめんどくさいか?なぜめんどくさくなってしまっているのか?突き詰めて考えていくと、自ずと答えが見えてくる気はしています。

母集団の分だけ「捌く」という発想はナンセンス。ともに要領よく、充足を目指していきましょう。

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