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四行小説

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だいたい四行の小説。起承転結で四行だが、大幅に前後するから掌編小説ともいう。 季節についての覚え書きと日記もどきみたいなもの。
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#ヌスビトハギ

くっつき虫 //211103四行小説

 袖に見慣れたものが付いていて、首を傾げていた。通称くっつき虫と呼ぶ、ヌスビトハギだった。三角形の種である。
 野山も雑草の生えているところも特に通ってはいないのになぜ付いているのだろう。動物と触れ合った記憶はあったから、もしかしてそのときだろうか。
 引っ越しをし続けてここまでやってきたこの種の旅路を思いつつ、つまんで庭に投げてみる。また来年ここに生えるのかもしれないと夢想しながら。