2021水沢腹堅(さわみずこおりつめる)その人の為人(ひととなり)は死ぬときにわかるもの
コロナ禍のご時世だから、三密を避けるために家族葬にしようと思っていた。
しかし親戚の人から「この人がどれだけ自分の事より他人のために働いたか、あんたは知らんのか?」と言われ、セレモニー会場を借り葬儀も公にした。
時節柄できるだけの間隔をあけて焼香だけの通夜と本葬となったが、いつまでも続いた焼香の長い列に義父の大きさを知った。
葬儀のあとから「知らんかった!」と言って、わざわざ家にきてくれて義父の遺影の前で涙を流してくれた人がいた。
為人は死んではじめてわかるもの【3行短文