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季節のうつろいを感じながら、その時々に自分なりに思ったことを記録しているコーカイ日誌。海洋灯(まりんらんぷ)歳時記
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2021玄鳥去(つばめさる)音もなく霧雨けぶる港にて呼び出し受けて船を待つ我

何事もないことが一番幸せ【3行短文】 ジメジメ とつゆが もどった みたいな ざんしょ のなかで いつもと かわらず たんたん としごと をこなす まいにち たいして めでたく もないの にバース ディのメ ッセージ をおくっ てくれる むすめと しってか しらずか れんらく もよこさ ないドラ むすこに なにごと もないと いうこと それこそ おやたち  がのぞむ しあわせ だとつた えたい! 玄鳥去(つばめさる) 燕が子育てを終え、南へ帰っていく頃。 来春までし

2021鶺鴒鳴(せきれいなく)人生をやり直したいと思ってもそれができないと或る事情

ムコトリムスメの決心【3行短文】 わたしが あなたと いっしょ にいるの はべつに あなたが とくべつ やさしい とかいう わけじゃ ないのよ あなたと  いるのは らくだし なんだか たのしい それだけ とおもっ てるみた いだけど … まよって いたころ あなたが いったわ  ろうごの めんどう みないと いけない おやたち よにんに なったな そのとき  きめたの このひと とかぞく になると 鶺鴒鳴(せきれいなく) せきれいが鳴き始める頃。 せきれいは日本神

2021草露白(くさのつゆしろし)気がつけば蝉の泣き声遠くなり熱かった夏フェードアウト

なぜかオリンピックよりパラリンピックに感動したな~【3行短文】 あんなに はげしく ないたて せみたち あめふり こやみに なっても まったく きこえず ただかぜ すずしく ふきくる そのぶん よるには ここぞと ばかりに すずむし こおろぎ そのたの あきむし あめにも まけずに じぶんの アピール ことしは いつもと ちがって テレビに くぎづけ あつさの 暑さが 熱さに なってた そのなつ がしずか におわる 草露白(くさのつゆしろし) 草に降りた露が白く光っ

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2021禾乃登(こくものすなわちみのる)森の中涼を求めてチェアリングお供のテサゲ静かに光る

法師蝉【私の好きな山頭火】 つ く つ く ぼ う し あ ま り に ち か く つ く つ く ぼ う し 禾乃登(こくものすなわちみのる) いよいよ稲が実り、穂を垂らす頃。 「禾」は稲穂が実ったところを表した象形文字。

2021天地始粛(てんちはじめてさむし)漁師が使い続けてきたランプ荒波超えて光り続ける

マリンランプのこと【3行短文】 さいきん おきゃく さまから オシャレ なランプ ですねと よくいわ れるけど ぎょせん でホント につかわ れている さぎょう とうだし デザイン もなかが  ぬれない ようにと ガラスの グローブ  となにか にぶつか ったとき のために てつせい ガードで おおわれ ただけの  いたって シンプル ぶこつな がいかん  はとても オシャレ とはいえ ないけど 天地始粛(てんちはじめてさむし) 天地の暑さがようやくおさまり始める頃

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2021綿柎開(わたのはなしべひらく)お手上げと時短要請受け入れて行きつけの店夏から秋へ

アラカンマスターの独り言【3行短文】 まんえん ぼうしの そちうけ いれてる  マスター がなげく まじめに いきてる にんげん がばかを みるよな よのなか がいつも つづくと かぎらず にきっと そのうち かみさま がくだす てっつい そのとき までみせ やってい けるやら それでも きそくを まもるの がひとの ぎむだと せいいっ ぱいのつ よがりで ラストの オーダー コーヒー を淹れる 綿柎開(わたのはなしべひらく) 綿を包むガクが開き始める頃。 綿の実が

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2021蒙霧升降(ふかききりまとう)私の夢は貴方と一緒にいることです

小さな諍いの後の大きな言葉【3行短文】 こんなの ほしいな なにげに いったら そんなの たかいし ひつよう ないわよ  いつもは たいして きにすら とめない そのひは なぜだか カチンと きたので いきさき つげずに でかけて しばらく デンワも ムシして いたけど ラインに のこした あなたの ことばに にじゅう すうねん つれそい ながらも わかって ないのは じぶんの ほうだと もうせい 蒙霧升降(ふかききりまとう) 深い霧がまとわりつくように立ち込める頃

2021寒蝉鳴(ひぐらしなく)移りゆく季節感じて海の上思い通りに波は動かず

この夏休みの出来事【3行短文】 このなつ やすみは おおあめ とコロナ いすわり どこにも いけずに おわった けれども ぎりちち はつぼん ぶじおえ ようやく かたのに おろせた それから ねんがん かなって なみにも のるには  のれたが やっぱり おもいど おりには  いかない ものだと つくづく かんじる なみまつ あいだに みたうみ いろこく きせつは かくじつ にあきへ とかわる 寒蝉鳴(ひぐらしなく) カナカナと甲高くひぐらしが鳴き始める頃。 日暮れに

2021涼風至(すずかぜいたる)明日にはコロナワクチンその前に痛い思いの予行練習

無理のできないお年頃【3行短文】 きゅうに みぎあし アキレス けんつう いたくて まともに たてない くらいに としとる とからだ のいろん なところ クッショ ンせいが なくなり こすれて いたくな るという いしゃの せんせい でっかい ちゅうし ゃブスと かんぶに さしこみ これまた いたい! のなんの おかげで すこしは いたみも やわらぎ どうにか あるける ようにな りました 涼風至(すずかぜいたる) 涼しい風が吹き始める頃。 まだ暑いからこそ、ふとし

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2021大雨時行(たいうときどきふる)この夏も波の立つ日を待ち焦がれ思い届かず夕凪続く

暑すぎた夏のエピローグ【3行短文】 このとし になると やってみ たいこと いっぱい あるけど たいがい にのあし ふむこと ばかりで なさけな くなるよ それでも ゆうきを しぼって よやくを してきた ことしの なつこそ なみのり  たいけん なかなか なみとの よていが  あわずに あきへと もちこし どうなる  ことやら こよみの うえでは このなつ さいごも きれいな ゆうなぎ でおわる 大雨時行(たいうときどきふる) ときどき大雨が降る頃。 むくむくと湧

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